あや乃古典教室「茜さす紫の杜」

三鷹市&武蔵野市で、大学受験専用の古文・漢文塾を開講しました。古文教師の視点から、季節のいろいろを綴ります。

楽器のこと⑲(糸竹&皮②)

2013-05-29 20:47:55 | 楽器
そもそも論として、
「糸竹」の読み方ですが、これは「しちく」と読みます。

古文に出てくるような時代の楽器には、
ここまで解説してきましたように、
A)弦楽器
B)管楽器
C)打楽器
があります。

A)弦楽器
弦楽器は、弦を張って、それを弾いて音を出す楽器です。
洋物でも、
バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスと、いろいろありますね。

古文で言うところの弦楽器には、「~の琴」と呼び慣わしており、
現代でいうところの、琵琶とお琴が、古文の時代にもありました。
糸竹の<糸>は、
この弦楽器に張られた、糸の象徴ではなかろうかと思います。

B)管楽器
管楽器は、呼気を利用して音を出す楽器です。
洋物でも、フルート、クラリネット、オーボエ、サックスと、
いろいろありますよね。

古文で言うところの管楽器は、「~の笛」と呼び慣わしており、
現在も、笙、篳篥、竜笛、高麗笛、神楽笛が伝わっています。

管楽器は、基本的に竹から作られていましたので、
糸竹の<竹>は、この管楽器の原材料である、
竹の象徴ではなかろうかと思います。

1 コメント

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弦 と 絃  (鈴木治夫)
2013-06-01 22:24:12
鈴木です。読ませていただいています。やはりここまでこだわって書かれているので 一つ 気になりました。雅楽では弦 弓偏ではなく 糸偏 の絃 を使います。管弦は管絃となります。『楽家録』もすべて糸偏が使われています。また 鞨鼓 では無く 鞨皷と『楽家録』は 皮 です。太鼓も 太皷です。皮 の字が使われます。 やはり皮を使ったからでしょうか。 頑張ってください。
 
 

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