『ハムレット』（1996年）

偶然行き着いた無料映画サイトGyaO！で見つけた『ハムレット』。

こんな映画が1996年に作られていたなんて…知らなかった。
ケネス・ブラナーが、監督、脚本、主演の3役をこなしていて、
なんと4時間を超える長い長～い映画。

そもそもシェイクスピアの作品は、くどく長い台詞が延々続くので
映画化するとなると、どうしても台詞を短くしたり、省略したりとせざるを得ない。

でもこの映画はオリジナルの台詞を忠実に再現しているらしい。
オリジナルと言っても、もちろん古めかしい古代英語は変えてるようだけど。

何となく見始めて、最初はぼ～っと眺めてるという見方だったのに
だんだん引き込まれていって
前半2時間半、後半1時間半を一気に見てしまった！

すごい。
こんなすごい映画見たことない。
ロケに使われてるお城や、城内の豪華なセットも圧巻だけど
出演している俳優達も豪華。

ロビン・ウィリアムスが
最後の方でちょい役で出てるのもびっくりした。
彼のこっけいさを生かして
重苦しい悲劇のちょっとした一幕に
少々おもしろさも加わって、ほっと一息つける場面だ。

最後の城内での修羅場に
迫り来る侵略軍の勢いが加わって
映画ならではの空間の広さを表現できるメリットが
4時間を超える長い映画だというのに
最後まで飽きさせない。

ハムレットってこんなにおもしろい作品だったんだ、と改めて知った。

一応大学は英文学科で、ハムレットをはじめ
夏の夜の夢やリヤ王など、いくつかシェイクスピアの本は読んだけど
なんだか退屈で、何がそんなにいいの？くらいに思ってた。

ヴェニスの商人など舞台もいろいろ見た。

でも特別に感動することはなかったなぁ。

描き方でこんなに変わるんだね。

ケネス・ブラナーは王立演技学校を首席で卒業し、
ロイヤル・シェイクスピア劇団で演技を磨いてきた実力派俳優らしい。
やはり彼だからこそ、こんな大作を作り出せたのかもしれない。

あー、久々におもしろい映画を見た。