電気の苦手なアコースティック・ギタリストに贈る…

アコースティック・ギターの音色は好きだけど,電気の分からないギタリストの一助となれば幸いです.

TUNE OUT 一考

2014-07-20 21:08:01 | プリアンプ
本日はプリアンプの持つTUNE OUTについて…


みなさんは普段どのように調律していますか?

近年はクリップチューナが性能・価格とも安定してきて

利用している姿をステージでもよく見かけます.

周りが騒がしいときにも重宝します.

控室では私も利用しています.


…でも,私はステージでクリップチューナを付けたままの演奏は苦手です.(汗)

1310師匠を始め,気を遣う方はNSのMicro TUNERを

ナットのすぐそばに目立たぬように配置しています.

私には小さくて使い勝手が悪いので,

普段のステージではLINE6の内蔵TUNERを使っています.


MAGとCNTを受けることのできるプリアンプのTUNER OUTは

機材によっていろいろとあるのでしょうが,

私の持っている

  Fishman Pocket Blender

  Fishman Acoustic Blender

  Crews DPA-2A は

MIXされた信号が出力されます.

これでは騒がしい場所での調律はCNTが周りの音を拾ってしまい,

安定した調律が難しいです.

その点,最近発売された高級プリアンプではTUNER OUTへの出力がInput 1と2が選択できるようになっており,

ステージミュージシャンには至れり尽くせりです.


現場でいると様々な障害があるものですネッ!


HardwareとSoftware

2014-07-14 17:30:34 | Essay
(今回は文字ばっかりのエッセイです…(汗))

その昔,私の大好きなオーディオ評論家に長岡鉄男という方がおいでました.

長岡氏の評論は私にはわかりやすく,あたかも目の前で聞いているかのような

音楽にしても,オーディオ機器にしても,そんな感じでした.

お亡くなりになってもう久しいのですが,私の尊敬した評論家です.

また評論にとどまらず,ご自身で満足のいくスピーカーまで設計製作し,

そのノウハウを公開していました.

そんな長岡氏ですが,自分で感じた音を読者に伝えるために

様々な工夫をしていました.

その代表的な例が,基準(Reference)を明確にすることです.

多くの方が再現可能で,体験することのできる基準.

その音と比較してどうなのかを伝えてくださいました.

決して感情的にならず,抽象的な表現にとどまらず,

かつ,情景豊かにその空間を伝える様は

一編の小説を読んでいるかのような錯覚さえも起こすものでした.


音や色を文字によってヒトに伝えることは大変難しいものだと思います.

オーディオ機器やディジタルで記録された音楽でしたら

基準を作ることは比較的簡単かもしれません.

それがいざ楽器や生演奏となると話は簡単にはいきません.(汗)


またオーディオ機器や記録された音楽は

表現者の思いをどれほど再現できるかに重きを置くべきでしょうが,

ギターを演奏する我々にとって,

ギターやエフェクター,その他様々なアクセサリーも含めて

自分の思いを表現するのにどれほど必要かが大切な要素だと思います.


そんな長岡鉄男氏の言葉に…

「決められた予算でHardwareとSoftwareは半々」

…みたいな言葉がありました.

とっても大切なことだと思います.


Hardwareはギター,弦,メンテナンス,アクセサリー,エフェクターやプリアンプなど.

Softwareは音源用CD,楽譜,ライブ等々.

これらを予算の半々に.

よい芸術に接して影響を受けることは大切ですねっ!