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キャラバン サライ

夢は大空へ、努力は足元で、世界に目を向けながら足元から子供たちを見直していきたいと思っています。

東北ボランティア -11- 黄金浜での活動

2011年07月20日 | Weblog
石巻のボランティア二日目。
前夜に知り合った黄金浜地区を復興させようとしている団体参加させてもらうことにした。

黄金浜は名前の通り海に面した地域。
海沿いの通りは、一階部分がまるごとえぐりとられている建物ばかりが並んでいる。
これまでボランティアとして入ったお宅は、津波の被害にはあったが、少なくとも泥をかき出して修理をすればもう一度住めるという希望があった。
しかし、黄金浜の家々には到底そんな希望は見えない。
これから長く険しい復興への道のりが待っていることは、他の地区と比較してもひしひしと感じる。
そんな地域にあって、自分の土地は自分たちの責任で復興を、と立ち上がった若者たち。
年は僕とほとんど変わらない。

彼らの作業方法はボランティアセンターのそれと大きく異なる。
ボランティアセンターでは依頼のあったお宅へボランティア数名を派遣し、その中でリーダーを一人決める。
その日の作業方法や範囲、進捗度合いや休憩のタイミングなど、基本的なことはリーダーやボランティア本人たちの自主性に任せている。
このため、ボランティアたちはそれぞれの意見を作業に反映させることができ、また、リーダーとなれば一つのチームをマネージする経験をもてるというメリットがある半面、明確な指針がなく、意見の対立が生まれたり、リーダーによって作業方法や範囲などでむらがあったりする。

一方、黄金浜でのやり方はリーダーを含めて作業を行う組織編成が最初から決まっている。
リーダー以外の人は混乱を避けるために指示をしないようにしてください、ともはっきり言っている。
その代り、リーダーからの指示は明確で的確だ。
作業指示から休憩をとるタイミング、メンバーへの声掛けまで。
進むべき方向性がしっかりしているから、また、リーダーへの信頼感があるから、作業はその方向へ効率よく突き進んでいく。


ボランティアの目的という面から賛否はあるだろうが、何よりも復興を優先させる緊急の時期においては、この方法がいいのかもしれない。


写真は、その日黄金浜で活動したメンバー。
右前のおじいさんは70歳にも関わらず、誰よりも暑い中積極的に力作業をしていた。