先日完成したオーダーのマリッジリングです。
https://www.iichi.com/listing/item/938357
「この形で良いの?」と思ったのですが、
お仕事柄お二人とも普段は指輪を付けられないとの事。
実用というより別の面で選んでくださったようです。
K10(表面のみ白仕上げ)
写真にとると磨き面と白仕上げのコントラストが
非常に美しいリングです。
装着により、表面はやがて少しずつ磨かれていく事でしょう。
(お二人が育てていってくださるそうです)
様々な角度で楽しめるリングです。
色々な面を上にして違う表情を楽しんで頂けます。
制作の途中(火を入れた後)の状態。
10金とはつきあいが浅く、なかなか打ち解けあえない状況が続きました。
10金は固い金属で、木槌で叩いても叩いてもびくともしません。
リングの内側をきれいにしながらサイズを合わせようにも
うんともすんとも
硬直状態が続きました。
ゴム製のハンマーがあれば良いのですが・・・
そこで思いついたのが、おたふく(小さな金槌)にセーム革(シカ革)を
巻きつけ叩いてみることに。
お~心を許してくれたようにみるみる
サイズが合い、私達は打ち解けあっていったのでした
それからは溢れんばかりの愛情が湧き上がり
指に当たりそうな角を丸めながら形を整えて行ったのでした
無性にかわいく感じるひとときです
こういう工程でなんとなく味というものが出てくるのかもしれません。
この後日付けを彫らせて頂きました。
緊張した上に6の字のカーブを曲がりきれずに
暴走し角ばってしまったりと出来映えが良いものでは
ありませんでしたが、大らかに受け止めてくださった
お客様に感謝です
ご注文くださるお客様とは少なからず何らかのご縁を感じます。
こんな所に生えているのとそのたくましさ
に感心するぺんぺん草。
雨風が来ようとたおやかにやり過ごす
ぺんぺん草。
どうかこの先何時も、たくましいご家庭を築きあげて
欲しいと願うカモミーユなのでした