真夜中のカップらーめん

作家・政治史研究家、瀧澤中の雑感、新刊情報など。

政治家を育てよう

2011-06-02 20:49:43 | Weblog
組織を動かせない人は、首相には向いていない。
党内をまとめられない、人事がわかっていない、官僚を動かせない、そんな首相が一体、これから何をしてくれるというのか。

「では、管のあとは誰がやるんだ」

という質問、展望をよく聞かれる。
そういうことをテレビで聞かれた民主党の議員が、「まあ、それはそのー」と、言葉を濁す。
若いくせに、妙に自己保身だけは長けている議員が多い。

あるいは、パフォーマンスか何かしらないが、
「反対!反対!」と叫んで、造反してみせる。

「私がやります」
と、なぜ言えないのだろう。
「私ならこうします、私なら、できます!」
という政治家を、国民はなぜ選んでこなかったのだろう。

イギリスでは40代の党首などざらに出てくる。
労働党のエド・ミリバンド現党首は現在42歳。
キャメロン首相は45歳。
トニー・ブレアが首相になったのは、44歳の時。
アメリカのオバマ大統領は就任時、47歳。
ケネディは43歳の時に大統領になった。
ついでに言えば、プーチンがロシア大統領になったのが48歳の時で、
メドヴェージェフは大統領就任時43歳。

この連中と、戦える首相を持たねばならない。

日本の若い議員に、一国をゆだねられるだけの力量がないのか。
それとも、そういう議員を選んでこなかったのか。
あるいは、議員自身が40代で首相になろうなどと考えず、政権構想を持っていないのか。

いま触れた米英露など、こういう国では「国家とは何か」という教育を
子どもの時から学ぶ。
アメリカでは、日本の小学校高学年が使う歴史の教科書で、
「君がもし、1941年にアメリカ大統領なら、どんな決断をする?」
ということを、クラスで話し合う設問がある。

日本で言えば昭和16年。
対日戦争をどう考えるのか、を、小学生の時に問うのである。

こんな教育を受けて育ってきた連中と、互角に戦える政治家が
日本で育つのかどうか。

それは大きな課題としてこれからも論じていきたいが、
現状、とりあえずどうすべきか。

「永田町にはうんざりだ」
と、したり顔でコメントする人を見ると、
「それなら、あなたが次の選挙に出て下さい。私たちが選んだ結果が、こうなのですよ」
と言いたくなる。

私たちは政治にしらける前に、自分で自分の国を良くしようと考え、行動しなければならないのではなかろうか。
その第一歩は、
「では、どんな政治家なら国を良くしてくれるのか」
を、考え、勉強することだと愚考する。

そしてできれば、政治家を育てる、という風土を持ちたい。
優れた政治家には、必ず優れた後援者がいるものである。
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