真夜中のカップらーめん

作家・政治史研究家、瀧澤中の雑感、新刊情報など。

2011-04-27 23:21:58 | Weblog
映画、「雨に唄えば」。
ジーン・ケリーの、雨中で踊るシーンが印象的でした。

じつはあの「雨」の中には、
撮影のときに牛乳が混ぜてあったそうです。

雨(水滴)は、撮影カメラを通すとあまり美しく映らないので、
このような工夫がされたとのこと。

そういえば、黒澤明の「七人の侍」。
あの大戦闘シーンの雨にも、あるものが入っていたのですが、
ご存知でしょうか?(答は最後に)。

以前、某有名監督の下で働いていた若い助監督の方にお話しを聞いたのですが、
日本は、都市からかなり離れた山の中にも電柱が立っていて、
時代劇を撮影する時に困る、と言っていました。

何か所か、馬で疾走しても電柱や建物が映らない所があるそうですが、
場所が限られていて、別な映画なのにいつも同じ風景になる、と
嘆いていました。

黒澤明のように、「撮影に邪魔だから」と言って
建っている家を壊してしまったりするのは、最近は予算的に無理なのでしょうね。

馬も疾走できて、電柱も建物も見えなくて、
近くには旅館などの施設があって、
東京もしくは都市圏から新幹線で2~3時間くらいの場所があれば、どうでしょう。

3キロ四方くらいの土地を確保して、電線も建物も隠す。
撮影ごとにセットをつくり変えられる。あるいは
ずっと設置したままのお城や武家屋敷などをつくり、
撮影の予定がない時は宿泊もできる。

その自治体丸ごと「映画村」にして、古刹や史跡も撮影に活用し、
観光で収益を上げ、
映像文化発信のための学校などもつくったら、面白いのに。

京都の映画村は、さすがに長距離馬は走れませんよねえ。
観光村と違って、あくまで「巨大屋外撮影スタジオ」という線でやったら
海外からも撮影に来て面白いと思うのですが……。

さて。
「七人の侍」の戦闘シーンで降らした雨に混ぜていたのは、




「墨」




です!
モノクロ映画でしたから、墨を混ぜることで、雨の激しさが強調されたんですね。

今日から明日、関東から東北にかけて大雨だそうです。
どうかこの雨が、被災地にとって、
恵み以上の雨になりませんように。

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