真夜中のカップらーめん

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野田政権は、支持してくれる既得権を持った人々を裏切れるか

2011-09-08 00:51:09 | Weblog
「それでも、前よりマシだし、珍しく信念のありそうな総理じゃないかな?」
と、友人が言った。野田新総理について、である。

まだ実質何も始まっていない段階で言うのもなんだが、
以下のことは野田政権の政策を見る上で参考になるかもしれない。

政治は背景であり、支える人や団体や組織を無視して、
政治家個人の性格や、信条だけを取り上げてもあまり意味がない。

野田グループは、党内にわずか30名しかいない。
これでは、政権基盤が強いとは言えない。

かつて自民党政権時代、自派の勢力が小さい総理大臣は、ほぼ例外なく政権基盤が弱かった。
古くは三木武夫、海部俊樹、宇野宗佑。
最近で言えば麻生太郎。

小泉純一郎は、個人としては「一匹狼」だったが、
その基盤は党内第2位(のち党内最大派閥)の森派であった。

また、政党を応援する団体や組織を無視したり、
支援団体に不利益になるようなことは、基本的にどの政党も行わない。
例外は小泉政権における特定郵便局との関係くらいである。

しかし、公務員改革を本気でやろうとすれば、必ず公務員の労働組合と利害が衝突するし、
教師の質を上げるために、無能な教師と有能な教師の給与に大きな差をつけようとすれば、
日教組出身の新幹事長が死んでも阻止するであろう。
外国人参政権問題では、これを棚上げにすれば、
民主党を応援していたらしい在日の外国人団体は、どう考えるであろうか。

小泉改革に迫力があったのは、
「え?そんなことしたら、自民党の票が減るぞ!」
と、関係者だけでなく周りが驚くほど、
旧来の支持団体に不利になることを推し進めたところにある。

はたして、国全体の利益を考えて、
野田政権は支持してくれる既得権を持った人々を裏切れるのかどうか。

かつて小沢一郎氏と党代表選を争う寸前、腰が引けて代表選から撤退、つまり逃げた野田氏は、
今度こそ、逃げずに国の為に既得権者を抑え込めるのか。

増税をかかげる野田政権には、その覚悟が薄いと見るが、
詳しくは明日、ブログにて。
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