中部電力は14日、愛知県飛島村の西名古屋火力発電所の既存設備を廃止し、発電効率が世界最高水準の液化天然ガス(LNG)火力発電設備に建て替える計画を発表した。熱効率が石油より高いLNGに切り替え、二酸化炭素(CO2)の排出や燃料使用量を大幅に抑える狙い。総投資額は2000億~3000億円の見込み。19年度の運転開始を目指している。
中電の新たな火力発電施設の建設計画は碧南火力発電所(愛知県碧南市)5号機以来14年ぶり。火力発電所全体の建て替えは同社として初めて。新設備の計画出力は約220万キロワットで、同社の火力発電設備全体の9%を占める。
運転開始から40年前後経過した1~4号機は13年度で廃止。14年度からLNG火力発電設備の建設に着手する。経済性の問題などで02~03年度に廃止した5~6号機(総出力100キロワット)も全面的に取り壊す。
新設備の発電効率は、同社の既存LNG火力設備の平均より2割前後高く、CO2排出量を年間100万トン、LNG使用量も同40万トン(約200億円分)削減できるという。
同社は全国の電力会社の中でも火力発電の割合が特に高く、09年度の発電量のうち76%を火力(LNG47%、石炭25%、石油4%)に依存している。現在は14%にとどまる原子力と、効率の高いLNG火力の推進が経営課題だが、原発は浜岡原発(静岡県御前崎市)以外の新規立地のめどがたっていない。
名古屋市東区の本社で会見した水野明久社長は、西名古屋火力発電所の建て替えについて「運転開始から40年がひとつのメド。新たな場所への建設は簡単でなく、送電線などの既存施設も利用できる」と説明。また「原子力は別の次元で推進したい」と述べ、原発比率引き上げの重要性に言及した。【鈴木泰広】
引用元:yahoo ニュース
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中電の新たな火力発電施設の建設計画は碧南火力発電所(愛知県碧南市)5号機以来14年ぶり。火力発電所全体の建て替えは同社として初めて。新設備の計画出力は約220万キロワットで、同社の火力発電設備全体の9%を占める。
運転開始から40年前後経過した1~4号機は13年度で廃止。14年度からLNG火力発電設備の建設に着手する。経済性の問題などで02~03年度に廃止した5~6号機(総出力100キロワット)も全面的に取り壊す。
新設備の発電効率は、同社の既存LNG火力設備の平均より2割前後高く、CO2排出量を年間100万トン、LNG使用量も同40万トン(約200億円分)削減できるという。
同社は全国の電力会社の中でも火力発電の割合が特に高く、09年度の発電量のうち76%を火力(LNG47%、石炭25%、石油4%)に依存している。現在は14%にとどまる原子力と、効率の高いLNG火力の推進が経営課題だが、原発は浜岡原発(静岡県御前崎市)以外の新規立地のめどがたっていない。
名古屋市東区の本社で会見した水野明久社長は、西名古屋火力発電所の建て替えについて「運転開始から40年がひとつのメド。新たな場所への建設は簡単でなく、送電線などの既存施設も利用できる」と説明。また「原子力は別の次元で推進したい」と述べ、原発比率引き上げの重要性に言及した。【鈴木泰広】
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