米ウォルマート、南アのマスマートに46億ドルで買収提案

　小売りチェーン大手の米ウォルマート・ストアーズは27日、南アフリカのマスマート・ホールディングスに320億南ア・ランド（約46億ドル＝約3970億円）での暫定的な買収提案を行ったと明らかにした。ウォルマートは引き続き、軟調な米国内小売市場の外に目を向けている。

　ウォルマートにとっては今回の買収提示額は比較的高いものの、こうした買収は重要な戦略的進出を意味するもので、成立すれば、ウォルマートにとっては国際的に事業を展開する欧州の小売り大手仏カルフールや英テスコ、独メトロといった競合他社に先駆けてサハラ以南の潜在的に利益の見込める市場への参入が可能となる見通し。

　今回の買収案には規制当局の承認と、ウォルマートによるデューデリジェンス（資産の精査）の完了が必要だが、成立後にはウォルマートはサハラ以南のアフリカの13カ国で290店舗と南アでの大規模な事業を獲得することになる。

　マスマートの6月までの通期売上高は475億5000万ランドで、前年比では10％増加した。ウォルマートと同様にマスマートもディスカウント価格で大量の商品を扱う事業を展開しており、堅調な全般的小売事業に加え、新規に食品販売も拡大している。

　今回のウォルマートによる買収案は拘束力のない買収提案で、これによるとマスマート株式1株当たり148ランドが現金で支払われる見通し。両社はこの日、買収案の最終合意に向け、独占的な交渉を行っていると明らかにした。

引用元：yahoo ニュース

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