20代のころの『男の魅力』をもう一度呼び覚まそう

1997年に心筋梗塞を患い、2006年までEDだった私。
2007年にある漢方に出会い、37歳差の彼女をゲット。

ハンガリーGP - 決勝

2020-07-20 20:36:25 | F1レース
ハンガロリンクを舞台に19日(日)、2020年FIA F1世界選手権第3戦ハンガリーGP決勝レースが開催され、メルセデスのハミルトンがポール・トゥ・ウインを飾った。



降雨の可能性を気にしながら展開した予選ではメルセデスが他チームを大きく引き離し、ハミルトンがキャリア通算90回目のポールポジションを獲得、ボッタスが2番手に続いてフロントローを独占している。ハミルトンのポールタイムは1分13秒447とコースレコードを更新しており、3番手以下に0.9秒以上のリードを築いた。3番手と4番手にはレーシング・ポイントのストロールとペレスがつけており、3列目にフェラーリが並んで決戦に挑んだ。

オーバーテイクが難しいと言われるタイトでツイスティな特性を持つ全長4.381kmのハンガロリンクで行われた決勝レースは70周で争われ、気温21.1℃℃、路面温度27.6℃、湿度76.5%のウエットコンディションでスタート時刻を迎える。上位4グリッドに並ぶ面々は予選Q2をミディアムタイヤで切り抜けていたが、朝から降った雨の影響で全車が雨天用タイヤを装着。ダミーグリッドに向かう途中、濡れた路面に足を取られてレッドブルのフェルスタッペンがバリアにマシンをぶつけてしまったものの、チームクルーの迅速な対応で時間内に修復作業を完了、無事にフォーメーションラップに臨んだ。

ハースF1はマグヌッセンがウエットタイヤを履いており、フォーメーションラップの最後にピットイン。グロージャンも続けてピットに入り、ドライタイヤに履き替える果敢な戦略を披露した。

注目のスタートではハミルトンが順調に滑り出した一方、ボッタスはスロースタートで後続車に追い抜かれてしまう。2番手にはストロールが上がり、ターン1にかけてフェラーリのベッテルとポジションを争ったフェルスタッペンが3番手を確保、ベッテルとルクレールの跳ね馬コンビがその後ろについてボッタスは6番手まで後退した。

オープニングラップを終えてアルファ・タウリのクビアトがドライタイヤに履き替え、上位勢にも動きが見られる。メルセデスはボッタスを、フェラーリがルクレールをピットに呼んでスリックタイヤに交換した。ボッタスは新品のミディアムを選んだが、ルクレールはユーズドのソフトタイヤだ。さらに上位勢も相次いでピットインしてドライタイヤに履き替えている。フェラーリはベッテルのタイヤ交換に手間取ってしまい、素早い作業でピットアウトしたライバルにポジションを奪われた。

6周目に入る頃には全車がスリックタイヤへの交換を完了し、先頭はハミルトンがキープしたものの、1周遅れてミディアムタイヤに交換したフェルスタッペンが2番手に上がり、誰よりも早くドライタイヤを投入したハースF1勢が3番手と4番手につける展開に。しかしながら、ストロールが早々とグロージャンを料理して4番手に浮上、ハースF1よりも1秒近く速いラップタイムでマグヌッセンに接近していくが、マグヌッセンの防御にあってなかなかオーバーテイクを仕掛けられない。

そこから10秒ほど後方でルクレールを追い抜いたボッタスは1分22秒台のラップタイムを刻みながらストレートでグロージャンをパスし、ストロールの4秒後方に接近。マグヌッセンのペースに付き合う格好となったストロールは本来のペースを発揮できず、あっという間にボッタスにDRSゾーンに入られたが、それが良いプレッシャーになったのか、さらに数周を要したものの、なんとかマグヌッセンをオーバーテイクして3番手に上がった。ボッタスはそれほど時間をかけずにマグヌッセンの前に出て再びストロールとのバトルに持ち込んでいる。

レーダーが雨雲の襲来を予報する中、快調に飛ばすハミルトンは11秒のリードを築いてなおファステストラップを連発しながらギャップを広げにかかる。フェルスタッペンも自己ベストタイムを刻んで必死にハミルトンに食らいつこうとするが、その差はなかなか埋まらない。それでも、3番手のストロールを17秒近く引き離していたフェルスタッペンは自身のレースに集中できる状態とあって、ハミルトンの背中を追いかけ続けた。

22周目に入ってタイヤに苦しんでいたルクレールが2度目のピットストップでハードタイヤに交換。まだダンプ部分の残るコースはソフトタイヤに不向きだったようで、柔らかいコンパウンドを履いていたドライバーたちは全員が別のタイヤに履き替えている。ただ、10番手スタートだったアルファ・タウリのガスリーは18周目にマシンを降り、リタイアを喫した。週末を通してセンサーのトラブルを抱えていたが、レース中に原因が明かされることはなかった。

フェルスタッペンがフロントタイヤのグレイニングを訴えていた頃、ハミルトンも同様の問題を抱えていたようだが、それでも新たなファステストラップを刻むなどパフォーマンスに衰えはなく、フェルスタッペンとの差は14秒以上にまで広げていた。ストロールとのバトルが続くボッタスは一時、DRSゾーンにつけてオーバーテイクを狙うも、次のピットストップが勝負と踏んで間隔を1秒半ほどにキープしたままレースを続ける。

ボッタスはレースの折り返し地点を迎える1周前にピットに向かい、別のミディアムタイヤに履き替えて隊列に復帰。メルセデスは前後に十分なスペースがあるところにボッタスを送り出しており、対ストロールのアンダーカットに向けて完璧なポジション取りだ。一方のレーシング・ポイントは36周目に入るタイミングでストロールの2回目のピットストップを完了したが、ピットレーン出口を出る頃にはすでにボッタスに先行を許していた。

雨粒が確認された空模様を見ながらタイミングを図っていたレッドブルはドライコンディションが続くと踏んでフェルスタッペンを呼び入れ、それを見たメルセデスもハミルトンのタイヤを交換する。フェルスタッペンは新品のハードタイヤ、ハミルトンはユーズドのミディアムで第3スティントを開始している。

降雨があるとはいえ、雨天用タイヤを履くほどのコンディション悪化はなく、フレッシュタイヤを得た各車はそれぞれの自己ベストを刻んでおり、その中でもボッタスは1分19秒台をキープしながらフェルスタッペンに接近していった。フェルスタッペンも懸命にプッシュするが、ハミルトンとのギャップは広がり、ボッタスとの間隔は縮まる一方だった。

47周目にはフェルスタッペンとボッタスの差が1秒を切り、周回遅れのマシンに対応しながらテイル・トゥ・ノーズの接近戦が繰り広げられる。すでにトップ3は4番手以下に22秒のリードを確保しており、コンディションの変化がなければ表彰台は確実視されている状態だった。4番手を走っていたストロールは前後との間隔がともに23秒前後あったため単独走行のレースとなったが、5番手につけるベッテルは後続のアルボンとペレスとの勝負が続く。



メルセデスが動いたのはレースが残り20周を切ったタイミング。フリーストップのチャンスがあったボッタスを再度ピットに入れてタイヤをハードに交換しており、フェルスタッペンはひとまずボッタスのプレッシャーを脱することになった。とはいえ、2ストップでチェッカーを目指すフェルスタッペンが1分19秒後半のラップタイムだったのに対し、ニュータイヤを手に入れたボッタスは1分18秒半ばのファステストラップをマーク、約1秒半も速いペースで一時は23秒近く開いたギャップを縮めにかかった。

同じくフリーストップが可能だったストロールは54周目に3回目のピットストップで新しいハードタイヤを選択。ベッテルの目前で隊列に復帰したものの、新しいタイヤのアドバンテージを生かしてすぐさまリードを再構築していった。

その頃、ユーズドのミディアムを履いていたハミルトンがタイヤの状態が良くないと訴え始め、フェルスタッペンとのギャップが22秒以上もあったことからピットに入るかと思われたが、データを精査したメルセデスの判断はステイアウトだ。

レース終盤に1秒前後の接近戦を展開したのは5番手を争ったベッテルとアルボン、さらにポイントをかけてバトルを繰り広げたルクレールとサインツだ。フェラーリ陣営はいずれのドライバーも追われる立場にあったため、手に汗握る時間が続く。先にポジションに変化があったのは10番手争いで、ストレートでルクレールに並んだサインツがターン1への飛び込みでインサイドを取ってオーバーテイクに成功した。ルクレールはすでに40周以上を走り込んだハードタイヤでゴールを目指しており、20周のアドバンテージを持つサインツはクリーンエアを得た途端に大きくペースを上げてルクレールを突き放していった。

残り周回数が少なくなる中、メルセデスがソフトタイヤを準備し始め、ハミルトンを入れてファステストラップを狙いにいくと見せかけたが、結局、クルーを引き上げさせている。コースにとどまったハミルトンも思わず「どうしたの?」と問いかけたが、メルセデスの采配はここでもステイアウトだった。ただ、67周目にはハミルトンのタイヤをソフトに交換させており、そのタイミングで1分17秒665をたたき出したボッタスとファステストラップを競う格好だったが、ボッタスはフェルスタッペンのコンマ数秒差に接近し、ファイナルラップで逆転すべくバトルに集中。

最終的に1分16秒627のファステストラップを刻んだハミルトンが優勝を果たし、ボッタスの猛チャージを振り切ったフェルスタッペンが2位、ボッタスが3位表彰台に上った。4位でチェッカーフラッグを受けたストロールに次ぎ、終盤にベッテルを追い抜いたアルボンが5位入賞でポイントを獲得している。ベッテルはさらに2台からプレッシャーを受けたものの6位を守ってゴール、1.1秒差でペレスが7位、さらに0.9秒差の8位にリカルド(ルノー)が入った。他にポイントを獲得したのはマグヌッセンとサインツだ。クビアトは12位完走を果たした。

マグヌッセンは9番目にフィニッシュしているが、レース後、フォーメーションラップ中にドライバーに対する補助があったとしてスチュワードに呼び出され、スポーティングレギュレーション第27条1項――「ドライバーは単独、また、補助なしでマシンをドライブしなければならない」と定めた規約――に違反したとして、グロージャンとともに10秒のタイムペナルティを受けた結果、暫定リザルトで10位に後退し、グロージャンもひとつポジションを失って16位に下がっている。

オーストリアから続く開幕3連戦を走りきったF1サーカスは2週間後にイギリスで再集結することになっています。

レッドブル・ホンダは、フェルスタッペンがスタート前にバリアにぶつけてしまったものの、時間内に修復され2位を獲得、アルボンも5位入賞と予選の結果からすると最良の結果となりました。

アルファ・タウリ・ホンダは、クビアトが12位、ガスリーは電気系トラブルでリタイヤと結果が出ていません。
シルバーストンでは、頑張って欲しいですね!







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ハンガリーGP - 金曜フリー走行

2020-07-18 20:49:36 | F1レース
2020年FIA F1世界選手権第3戦ハンガリーGP初日を迎えた17日(金)、ウエットコンディションの中で金曜フリー走行2回目が実施され、周回数をふた桁に乗せたフェラーリのセバスチャン・ベッテルがタイムシート最上位で初日を締めくくった。



若干の降雨がありながらもドライコンディションに恵まれた初回セッションは1分16秒003を刻んだルイス・ハミルトン(メルセデス)がトップに立ち、僚友バルテリ・ボッタスが0.086秒差で2番手に続いている。2人とも序盤にソフトタイヤを試していたが、ハミルトンはハード、ボッタスはミディアムと後半に履いたタイヤでそれぞれ自己ベストタイムを記録した。

C2からC4のピレリタイヤが用意されたハンガロリンクは現地午後に入って雨が降り出し、気温16.3℃、路面温度20.4℃、湿度90%のウエットコンディションで2回目のフリー走行がスタート。初回セッションでトラブルに見舞われて一度もコースに出られなかったアルファ・タウリのガスリーがウエットタイヤを装着してインストレーションラップに臨んだ以外は動きがない。

開始から20分ほどが経過してレーシング・ポイントのペレスがガレージを出発、ウエットタイヤを履いてシステムチェックからタイム計測に入り、1分43秒862を記録した。激しい水しぶきを上げながらペースアップするペレスに、アルファロメオ・レーシングのライコネンが加わり、さらにもう1台のレーシング・ポイントを駆るストロールも始動していく。ライコネンは最初のフリー走行でクビサにマシンを貸し出しており、これが今週末の初走行だった。

1分42秒470を刻んだペレスが4周を走ってピットに帰還した後、ストロールがそれをわずかに上回ってトップに立つ。ウエット路面だった前戦の予選でドライコンディションとは一転してパフォーマンスに苦しんだレーシング・ポイント勢が雨粒の落ちるハンガロリンクで精力的に調整作業に取り組んだ。ライコネンは1分47秒台にとどまったものの、ストロールと同様に周回数を5に伸ばして引き上げている。

雨脚はそれほど激しくないものの、路面コンディションを踏まえて走行を見送る陣営が多く、コース上が無人になって約9分後にようやくピットレーンに動きが見られ、ルノーのオコンがインターミディエイトタイヤを試すも、1周を走っただけでピットに戻った。

それでも、セッションが折り返し地点をすぎると出陣の準備を始めるチームが増え、フェラーリ、ルノー、マクラーレン、アルファ・タウリがドライバーたちをコースに送り出す。ルノーのリカルドはオコンと同じくインターミディエイトタイヤで1周しかしていないが、ウエットタイヤを履いたフェラーリの2台はタイム計測に入り、ルクレールが1分43秒台、ベッテルは1分44秒台をマークした後、1分41秒台に入れてタイムシートトップに躍り出た。

メルセデスはウエットタイヤでコースに向かったボッタスが2番手タイムを残した一方、ハミルトンはインターミディエイトタイヤを試しており、システムチェックのみでタイムは記録していない。

終盤15分間はインターミディエイトタイヤに履き替えたベッテル、ボッタス、ルクレールがコースに向かい、それを見た他のドライバーたちもインターミディエイトを装着して合流したが、ルノーやハミルトン以外ではウィリアムズ、レッドブルのアルボン、ハースF1のマグヌッセンはノータイムでセッションを終えている。

トップに立ったのは12周を走ったベッテルで1分40秒464を記録、2番手に0.272秒差でボッタスが続き、3番手にはマクラーレンのサインツが入った。レーシング・ポイントの2台をはさんで6番手にガスリー、フェルスタッペンが7番手につけている。アルファ・タウリのクビアトは7周して13番手のタイムをマークした。

ホンダPU勢、ウェット路面ではありますが、あまり良いポジションではありません。
今日の予選は、どうなるでしょうか、頑張って欲しいですね!








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シュタイアーマルクGP - 決勝

2020-07-14 08:35:45 | F1レース
前日の悪天候から一転、雲が多いものの青空が広がったレッドブル・リンクで12日(日)、2020年FIA F1世界選手権第2戦シュタイアーマルクGP決勝レースが開催され、メルセデスのハミルトンがポール・トゥ・ウインでキャリア通算85勝目を飾った。



大雨の影響で直前のフリー走行がキャンセルとなって迎えた予選は46分の遅延を強いられながらも、ウエット路面で実施にこぎつけ、メルセデスのハミルトンがコンディションのタイミングをうまく読んで1分19秒263のポールタイムを記録。セッションを通してハミルトンとポールを争ったレッドブルのフェルスタッペンはラストアタックでラップをまとめきれず、1.216秒遅れで2番手に収まり、3番手にはマクラーレンのサインツが入っている。

予選を6番手で終えたマクラーレンのノリスは初日のフリー走行で黄旗中にオーバーテイクしたとして3グリッド降格処分を受けていたため、スタート位置は9番手に下がり、ほかに、予選で他車の走行を妨害したペナルティとしてフェラーリのルクレールも3グリッド降格処分で予選結果より後方のポジションに並ぶことになった。予選Q2で敗退を喫したルクレールは11番手から下がって14番グリッドからのスタートだ。

気温20.7℃、路面温度40.7℃、湿度33.4%のドライコンディションでレース開始時刻を迎える。ピレリはシュピールベルクのグランプリにC2からC4のコンパウンドを用意しており、予選が雨天だったため、第1スティントのタイヤは全車が自由に選択でき、上位7台はソフトタイヤ、8番手スタートのリカルド(ルノー)や10番グリッドに並んだフェラーリのベッテルらがミディアムを選んで決戦に挑んだ。

好発進を決めたハミルトンはフェルスタッペンをカバーしながらターン1に向かい、その間にサインツが浮上を狙うも数度の攻防戦の末にフェルスタッペンがなんとか2番手をキープしている。ただ、混み合うターン1への飛び込みでベッテルと僚友ルクレールが接触してしまい、リアウイングにダメージを受けたベッテルはピットに帰還するも、そのままガレージにマシンを入れてリタイア。ルクレールはフロントウイングを交換して最後尾で合流し、タイヤもソフトからハードタイヤに履き替えた。フェラーリ勢の同士討ちでコース上にデブリが散らばったため、1周目から出動を余儀なくされたセーフティカーは3周目の最後に解除されている。

リスタートでは11番手につけていたウィリアムズのラッセルがワイドに膨らんでしまったようで入賞が狙える位置から大きくポジションを落とし、18番手まで下がった。一方、隊列に加わっていたルクレールはダメージの影響が大きかったのか、再びピットに戻り、マシンを止めて戦線を離脱している。

序盤にフェラーリ勢がリタイアを喫するなど波乱の展開のレースはハミルトンとフェルスタッペンがポジションを維持する一方で、サインツは思うようにペースを上げられず、ボッタス(メルセデス)とアルボン(レッドブル)にオーバーテイクされて5番手に後退、さらにルノー勢やアルファ・タウリのガスリーら後続勢からプレッシャーを受けた。

6番手以降はしばらくサインツのペースに付き合う格好となり、まずはマクラーレンマシンを抜きあぐねるオコンを料理しようとリカルドがチームメイト対決を仕掛けていく。ただ、ルノー勢の真後ろにはレーシング・ポイントの2台が控えており、ガスリーやノリスも1秒前後のギャップでチャンスを狙っていた。

その間にトップ5のドライバーたちは徐々にリードを築き始め、ハミルトンは18周目に入った時点でフェルスタッペンを3.6秒ほど引き離し、2人同様に1分08秒台にペースアップしていたボッタスが3秒後方、上位3人より1秒ほどラップタイムが遅かったアルボンはさらに14秒以上離れた位置にいた。

ハミルトンとのギャップが周回ごとにコンマ数秒ずつ広がっている状況だったフェルスタッペンとレッドブルは25周目を前にピットストップを実施、ソフトからミディアムに履き替えた。4番手のアルボンが上位勢から20秒近く離されていたため、フェルスタッペンは1回目のストップを終えてなおチームメイトの前でコースに戻っている。

続いてルノーがオコンをピットに呼び入れるも、マシンからは白煙が上がっており、相棒リカルドとの攻防戦など好レースを見せていたが、残念ながらマシンを降りることになった。ルノーによると、クーリングに問題が発生している可能性があり、予防措置としてレースを終えたという。初戦ではリカルドが同様のトラブルでリタイアを喫しており、ルノーの頭痛の種になっているのかもしれない。

フェルスタッペンから遅れること2周、メルセデスがハミルトンのタイヤをミディアムに交換してコースに送り出す。これでボッタスが先頭に立ったものの、ラップタイムは新しいタイヤを履くハミルトンやフェルスタッペンの方が速く、一時はフェルスタッペンに1秒強まで迫っていたボッタスをどのタイミングでピットインさせるのか、メルセデスの采配に注目が集まった。

単独走行中のアルボンから5秒ほどの位置にいたサインツがタイヤ交換に向かったのはレースが折り返し地点を迎える目前の34周目。それを見てレーシング・ポイントも対応に動き、先にストロールを呼び入れる。ハースF1のグロージャンとサイド・バイ・サイドの状態でコースに復帰したストロールだが、サインツの前に出ることには成功しており、グロージャンを攻略した2人はストロールが11番手、サインツが12番手で第2スティントを進めている。

ボッタスは71周のレース前半を終えてピットインし、ミディアムを選んで隊列に戻るも、フェルスタッペンとのギャップは8秒以上に広がっていた。すでに1分07秒台のタイムを刻み始めていたハミルトンとフェルスタッペンに対し、ボッタスは自己ベストをマークして2人を追いかけるが、それでもペースは上位2台の方が速く、距離を詰められない。

第1スティントにミディアムを選んだリカルドは38周目にソフトタイヤに交換。ソフトスタートだったセルジオ・ペレス(レーシング・ポイント)は次のラップでピットストップを完了したが、ノリスはさらに1周を引っ張ってミディアムタイヤに履き替えた。マクラーレンとレーシング・ポイントの対決はドライコンディションだった初日に速さを示していた後者に軍配が上がり、レース前半こそマクラーレンが優位に立っていたものの、第2スティントではストロール、ペレス、サインツ、ノリスのオーダーに入れ替わっている。

第1スティントを最も長く取ったのはアルファロメオ・レーシングのライコネンだ。ミディアムでスタートしたライコネンは47周目にようやくピットインし、ソフトタイヤを履いて14番手のポジションで隊列に戻った。フレッシュタイヤを得たライコネンはハースF1勢を料理し、さらにチームメイトのジョビナッツィを追いかけた。

その頃、入賞圏内ではペレスがリカルドの背中をとらえ、DRSを生かしてオーバーテイクを成功させる。ソフトタイヤに履き替えてからペースが上がらない様子のリカルドはペレスからポジションを奪い返そうとするも距離は徐々に離れてしまい、逆にDRSゾーンを維持していたストロールから攻撃を受けた。

また、同じアルファ・タウリを駆るクビアトと10番手を争っていたガスリーはタイヤが苦しかったのか、2回目のピットストップで別のソフトタイヤに履き替えた。一時は最後尾に下がっていたものの、ウィリアムズ勢の前に出たあとは20秒近く前にいたハースF1勢を追いかけるレースとなった。クビアトのライバルはアルファロメオ・レーシングの2台に変わり、残り15周を切ってジョビナッツィが2秒後方、そのコンマ数秒後ろにライコネンが迫っていた。ライコネンは自己ベストタイムを連発してまずはチームメイトを料理し、ポイント獲得を目指してチャージをかけていく。

先頭集団では「今のペースだと最終ラップでフェルスタッペンに追いつく」とエンジニアからの連絡を受け取ったボッタスが終盤に残しておいたパワーを使ってペースを上げ、フェルスタッペンよりも0.5秒ほど速いラップタイムでその差を縮めにかかる。もう1台のレッドブルにも脅威が迫り、ファステストラップを刻んで接近してくるペレスが残り7周を切ってついにDRS圏内に入った。

65周目にはレッドブル勢がいずれもコンマ数秒後方にライバルを抱える状態となり、開幕から2週連続でホームグランプリに挑んだレッドブルのピットウオールは手に汗握る展開に。アルボンは必死にペレスを抑え込んでいたが、フェルスタッペンはメルセデスに追い込まれていく。DRSを使って一度はボッタスが2番手に上がるも、タイヤが残っていないとつらい状況を訴えていたはずのフェルスタッペンが巻き返してポジションを取り戻した。

しかしながら、2度目の攻撃には耐えきれず、3番手に下がったレッドブル陣営はフェルスタッペンのタイヤを新品のソフトに交換させてファステストラップポイントの1点に狙いを変えた。同じく1点でも多く手に入れようと後続に十分なギャップを築いていたサインツをピットに呼び入れたのがマクラーレンだ。

残り2周となってアルボンをロックオンしたペレスだったが、ファイナルラップのターン4でホイール同士がぶつかり、ペレスがマシンに損傷を受けてバトルは突然の終わりを迎える。しかしながら、レースは最後の最後まで何が起こるか分からない。ダメージを抱えながらもチェッカーを目指すペレスにチームメイトを含む3台が接近。

三つ巴のバトルとなったリカルド、ストロール、ノリスの攻防戦は、ストロールがリカルドにオーバーテイクを仕掛けた際にルノーマシンをコース外に押し出す格好となり、リカルドはわずかに飛び出しながらもコースに戻ったが、そのスキにノリスが先行し、さらにファイナルラップ終盤にストロールを追い抜いた勢いのまま、ノリスがチェッカーフラッグ目前でペレスをも料理する。コントロールラインに4台が団子状態で突進し、最終的にはノリス、ペレス、ストロール、リカルドの順番でゴールしたが、各車のギャップは1秒となく、とりわけペレスとストロールは0.066秒差のフィニッシュ劇だった。

それよりひと足早くチェッカーフラッグを受けていたのはトップでレースを終えたハミルトン、ボッタスが2位に入り、フェルスタッペンが3位表彰台、アルボンは4位入賞を果たしている。5位のノリス以下、ペレス、ストロール、リカルド、サインツ、クビアトがポイントを獲得。暫定リザルトではあるが、サインツがファステストラップを刻んで1ポイント多く手に入れている。

アルファ・タウリを駆るガスリーは15位完走にとどまった。

オーストリアでの開幕2連戦を終えたF1サーカスは2週間の休息を取って次の舞台となるハンガロリンクで再集結する。シーズン第3戦ハンガリーGPは7月17日(金)に開幕します。

ホンダPU勢は、3台がポイントを獲得したものの、フェルスタッペンが3位と期待された結果はだせませんでしたが、次のハンガリーGPに期待しましょう!





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シュタイアーマルクGP - 予選

2020-07-12 09:07:52 | F1レース
11日(土)、断続的に雨が降る悪コンディションながら2020年FIA F1世界選手権第2戦シュタイアーマルクGP予選が行われ、メルセデスのハミルトンがポールポジションを獲得した。



現地土曜朝は雨が降り続き、コンディションが整わなかったことから予定されていた土曜フリー走行は中止されている。予選も同様の状態が予報されていたものの、セッション開始を前に雨が上がり、路面も乾き始めていたが、Q1開始直前に再び雨が降り出し、コースチェックで走行可能な状態ではないと判断され、ディレイが発表された。

幾度かのコースチェックを経て、46分遅れで開始が決まったQ1は気温14.7℃、路面温度20.4℃、湿度90.8%のウエットコンディションで始まり、ピットレーン出口に行列を作ったドライバーたちが次々にコースイン、最後にハースF1のグロージャンが出陣した。20台すべてがウエットタイヤを選択して臨んだアウトラップではグロージャンがアクアプレーニングに苦しんでコースを飛び出す中、フェラーリのベッテルが1分24秒235を記録して最初にタイムシートに名前を刻んだ。ショートコースのレッドブル・リンクに20台が出そろうだけでも混雑するが、ウエット路面からは激しい水しぶきがあがっており、視界はほぼないと言っていい状態だった。

グラベルに乗り上げながらもコース復帰を果たしたグロージャンはアタックラップに臨まずピットに引き上げたが、他の19名はコースにとどまり、少しでもタイムをあげようと難しいコンディションにもかかわらずプッシュし続けている。

序盤こそ先頭でコースインしたフェラーリ勢が最速タイムを連発していたものの、レッドブルのフェルスタッペンやハミルトンもペースアップを成功させたほか、アルファロメオ・レーシングのライコネンが暫定3番手に飛び込むドライブを披露した。

ただ、タイムシートのオーダーは目まぐるしく入れ替わり、18分間のQ1が3分の2を終了した時点でトップにはマクラーレンのノリスがつけ、メルセデスのボッタスが2番手、ハミルトン、オコン(ルノー)、サインツ(マクラーレン)がトップ5に並ぶ。逆にノックアウトゾーンはウィリアムズのラッセルほか、レーシング・ポイントのペレス、アルファ・タウリのガスリー、ジョビナッツィ(アルファロメオ・レーシング)、グロージャンという顔ぶれだ。グロージャンはガレージに戻って以降、コースに出ておらず、チームはウォーターポンプに不具合が発生している可能性があるとして調査していた。

残り1分を切るタイミングでジョビナッツィが雨水に足を取られてスピンを喫し、リアをタイヤバリアにぶつけてしまったが、大事には至らず走行を再開。一時的に掲示された黄旗はジョビナッツィのコース復帰とともに解除されたものの、ジョビナッツィは結局ピットまでたどり着けず、コース脇にマシンを止めたため、ダブルイエローフラッグの後、Q1は13秒を残して赤旗中断、最終的にそのまま終了が宣言された。

ラストアタック中だったドライバーはラップを断念せざるを得ず、16番手に終わったライコネンをはじめ、初日のドライコンディションで好パフォーマンスを発揮して初回セッションのトップタイムを刻んでいたにもかかわらず17番手に沈んだペレス、ウィリアムズのラティフィ、ジョビナッツィ、グロージャンがQ1敗退を喫している。グロージャンはコースに出られず、ノータイムで予選を終えたことから、決勝レースへの出場可否はスチュワードの判断に委ねられる。

Q1のトップタイムはハミルトンがマークした1分18秒188、フェルスタッペンが2番手、マクラーレンのノリスとサインツが3番手と4番手に続いた。

Q2も開始と同時に各車がコースになだれ込み、先頭は再びベッテルが取っている。適切なタイミングで適切にアタックすることがカギとなるコンディションとあって集中力が問われる中、ボッタスが1分19秒フラットを刻んでライバルたちを1秒以上引き離すも、フェルスタッペンがさらに速いペースでラップをまとめ、1分18秒155を記録した。

Q2の残り時間が5分を切った時点で1分17秒台に入れたハミルトンがトップに浮上し、フェルスタッペンが0.1秒差の2番手、ノリスが3番手に続くオーダーとなり、11番手以下のノックアウトゾーンにいたのはルクレール、ラッセル、ストロール(レーシング・ポイント)、クビアト(アルファ・タウリ)、マグヌッセン(ハースF1)だ。

レッドブル・リンクのコースリミットを超えてしまうとタイムが抹消されるため、ドライバーたちはペースアップに成功していながらもポジションを上げられずに苦戦している様子。ウエットコンディションであることも助けにはならず、とりわけフェラーリ勢はペースにも苦しんでおり、ルクレールは結局11番手となり、Q2で姿を消すことになった。

ラッセルはQ3に届かなかったものの、ルクレールとわずか0.008秒差の12番手につけ、ストロールが13番手、クビアトとマグヌッセンもQ3進出を逃している。レーシング・ポイントはドライコンディションで好ペースだったものの、ウエットに対応しきれなかったのか2台とも予選トップ10に入れていない。

1分17秒825を記録したハミルトンがトップの座をキープし、フェルスタッペン、ノリス、ボッタス、ガスリー、オコン、サインツ、アルボン(レッドブル)、リカルド(ルノー)、ベッテルが10番手でQ2を突破した。

シーズンが始まったばかりのウエットコンディションとあって予測不能な展開を見せた予選の流れは12分間で争われたQ3も変わらず、フェルスタッペンがトップに立ったかと思えばハミルトンとボッタスがそれを上回り、4番手の座もオコンやノリス、ガスリーがバトルを繰り広げた。最速タイムは次々と塗り替えられ、1分20秒台に入れたフェルスタッペンが暫定ポールにつくかと思われた矢先、ハミルトンが1分19秒台をたたき出して2番手以下に0.7秒以上のリードを築くなどバトルが激化する一方で、ボッタスは2人についていけなくなっていた。

ラストアタックで自己ベストを更新するペースだったフェルスタッペンは最終セクターでリアを失ってタイムアップならず。一方のハミルトンは全セクターを最速タイムで駆け抜け、1分19秒273を記録してポールポジションを獲得した。3番手にはサインツが食い込み、ボッタスは4番手、オコンが5番手に続き、ノリス、アルボン、ガスリー、リカルド、ベッテルは10番手止まりだった。

なお、ノリスは金曜フリー走行1回目のセッションで黄旗が振られた際にオーバーテイクしたとして3グリッド降格ペナルティが科せられており、予選結果を受けて決勝レースは9番グリッドに並ぶことになる。

ホンダPU勢は、フェルスタッペンが2番手のフロントロー、アルボンとガスリーがノリスの3グリッド降格ペナルティーによって、6番手、7番手と頑張りました。
本日の決勝も天候がどうなるのか心配ですが、フェルスタッペンの優勝とホンダPU勢、クビアトも含め全員入賞して欲しいですね!




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シュタイアーマルクGP - 金曜フリー走行

2020-07-11 08:53:29 | F1レース
10日(金)、レッドブル・リンクで2020年FIA F1世界選手権第2戦シュタイアーマルクGP金曜フリー走行2回目が実施され、レッドブルのフェルスタッペンが最速タイムを刻んだ。



初回セッションではソフトタイヤを履いて好タイムを刻んだレーシング・ポイントのペレスがトップに立ち、フェルスタッペンが0.096秒差で2番手、ミディアムタイヤの作業に専念したメルセデス勢が3番手と4番手に続いた。同じシュピールベルクを舞台とした初戦と変わらず、今週末のグランプリにもピレリはC2からC4のドライタイヤを用意。通常のシーズンは各チームがグランプリに先だってドライバーごとのタイヤ配分を選択するが、2020年は全ドライバーに同じ本数のコンパウンドが割り当てられている。

現地午前よりも若干雲が増えつつある中、気温30.9℃、路面温度52.1℃、湿度34.9%のドライコンディションで予定より5分遅れて2回目のフリー走行が始まった。真っ先にコースに向かったハースF1のグロージャンに続き、初回セッションでクビサにマシンを貸し出していたアルファロメオ・レーシングのジョビナッツィが出陣。その他のドライバーも順次、インストレーションラップを完了してタイム計測をスタートさせる。

レーシング・ポイントのペレスとストロールが1-2態勢を築き、メルセデスのハミルトンがコントロールラインを通過――タイムは後に抹消――した直後、同様に最初のタイム計測に入っていたルノーのリカルドがターン9でリアを失ってクラッシュを喫した。衝撃が激しく、マシンのダメージはかなりあるようだったが、リカルドは自力でコックピットを離脱、メディカルカーに乗って検査に向かっている。メディカルカーに乗り込む際には若干、足を引きずっているようにも見られた。

ダニエルのクラッシュでセッションは赤旗中断を余儀なくされたが、約12分後に再開され、まだコースに姿を見せていなかったメルセデスのボッタスやレッドブルのフェルスタッペンもシステムチェックを完了した。

ダニエルを除く19名のタイムが出そろった時点で、トップは変わらずペレスがキープ、2番手にマクラーレンのノリスが上がり、僚友サインツが3番手に続く。ノリスは最初のフリー走行で黄旗が掲示された際にオーバーテイクしたとして決勝レースでは3グリッド降格処分を受けることになっている。

レッドブル勢はペースアップに成功しているものの、ターン9のコースリミットを超えてフェルスタッペンもアルボンもタイムを抹消されてしまう。アルボンがスピンを喫して黄旗要因となった一方、フェルスタッペンは仕切り直しのクイックラップで2番手に飛び込んでいる。

セッション前半終了間際から、各車がソフトタイヤを履いて予選シミュレーションに取り組み始め、好調をアピールするペレスが1分03秒台に入れて最速タイムを更新。2番手を維持するストロールは0.364秒遅れの1分04秒241だ。最後に柔らかいコンパウンドを装着してコースに入ったフェルスタッペンがペレスに迫るタイムを刻むも、再びコースリミットをオーバーしてしまい、タイムが抹消されている。

2セット目のソフトタイヤを投入したボッタスが1分03秒703をマークし、ついにペレスからトップの座を奪取。それでも、ペレスとのタイム差は0.174秒しかなく、もう1台のメルセデスを駆るハミルトンは1分04秒半ばのタイムで5番手にとどまった。そのボッタスのタイムをわずかながら上回ったのがフェルスタッペンだ。0.043秒速くラップをまとめ、1分03秒660をたたき出してトップに浮上している。

セッション終盤はロングランのプログラムに集中するチームが増え、最終的にフェルスタッペンがタイムシート最上位で初日の作業を締めくくった。ボッタスが2番手、レーシング・ポイントのペレスとストロールが3番手と4番手に並び、5番手はサインツ、ハミルトンに次ぐ7番手にアルボンがつけている。

アルファ・タウリはガスリーとクビアトが11番手と12番手のタイムを残した。

本日の予選は、ひどい雨になる予想ですので、予選が行われるか心配ですが、レッドブル・ホンダのフェルスタッペンの結果が良かったので、明日の決勝が楽しみです。





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