

今回はドン・ギリス(1912年-1978年アメリカ)作曲のピアノ協奏曲第2番をお届けします。
前回に続きギリスのご紹介となりますが、実は、前回と今回の曲は、私の所有するCDが「世界初録音」となりますので、知名度が低いのは仕方が無いと思いました。
しかし、知名度が低いからと言って決して聴き辛い曲ではありません。このギリスのピアノ協奏曲第2番も太鼓判を押したいくらいに、美しく聴き易い曲なのです。
そして、前回の交響曲同様に爽やかな雰囲気、ジャズの要素を感じさせるところが、なかなか興味深いものを感じます。
ガーシュインがお好きであれば、是非一度はギリスもお聴き頂きたいと存じます。
なお、今回も「秘曲」とさせて頂きます。
それでは曲のご紹介と参りましょう。この曲は3つの楽章から構成されており演奏時間は約37分となります。
1.第1楽章

穏やかで荘厳的な雰囲気で曲は始まります。そして、ピアノが甘く美しいメロディーで優しく登場します。オーケストラも優しい響きを奏で、時には鐘の音も優しく響きます。その後も、ピアノは甘く美しいメロディーを奏でます。
やがて、やや高揚感ある演奏となりますが、概してロマンティックな雰囲気が続きます。
その後穏やかな演奏へと戻り、ピアノの美しいメロディーが更にロマンティックな雰囲気へと誘います。オーケストラもピアノに合わせてロマンテックで穏やかな演奏へと移ります。
そして、美しく静かに終わります。
2.第2楽章

鐘の音色で曲は始まり、やがて、ピアノがワルツ風のメロディーを優雅に美しく奏でます。この美しい雰囲気はしばらく続きます。
そして、中盤になると、ジャズの雰囲気を感じさせるようなメロディーがピアノによって奏でられます。明るい雰囲気のメロディーです。
そして、オーケストラの高揚感ある演奏も登場します。
しばらくすると、ピアノ独奏が力強く響き渡ります。ジャズの雰囲気を醸し出すようなメロディーも登場します。
そして、終盤は再びワルツ風のメロディーをピアノとオーケストラが優雅に奏で、最後は華々しく終わります。
3.第3楽章

曲は華やかに始まり、オーケストラもピアノも愉快な雰囲気のメロディーを奏でます。ジャズの雰囲気にユーモアを加えたような演奏です。第1、2楽章とは異なり、ノリノリに弾けた演奏であると申せましょう。
中盤近くになると、ピアノがやや哀愁感あるメロディーをタンゴの雰囲気を醸し出しながら奏でます。そしてオーケストラもそれに従います。哀愁感が漂いますが、それでも爽やかさを感じるような演奏です。
しばくすると、再びジャズの雰囲気を感じさせるようなメロディーが奏でられます(ガーシュインの曲を思い出してしまうような雰囲気です)。
そして、ユーモアのある演奏が再び登場し、ピアノとオーケストラの掛け合いで曲は進み、やがて、ピアノとオーケストラが一体となって軽快でユーモラスな演奏となり、その雰囲気のまま幕を閉じます。
参考までに、私の所有するCDの中から1枚をご紹介します。
レーベルはAlbanyで、イアン・ホブソン指揮(ピアノ)、シンフォニア・ヴァルソヴィアの演奏のものです

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