モグリッチョのフィールドノート

八丈島の自然などを紹介しています。

モンパノキ

2019年09月10日 | 植物
学名: Heliotropium foertherianum
 
 
 
 日本では西南諸島や小笠原諸島の砂礫地や砂浜に自生する普通種ですが、八丈島ではこの個体以外には確認したことがなく、かなり珍しい樹木になるかも知れません。恐らくは南西諸島から種子が黒潮に乗って遥々八丈島の海岸に漂着したのかも知れません。

 沖縄地方では葉の搾り汁を食あたり時に服用する民間薬として利用されていたり、塩害に強いため防風林としても利用されているそうです。

 夏に白く小さな花を沢山咲かせていましたが、八丈島の気候が合わなかったのでしょうか? 残念ながらこの個体は2年程で枯死してしまいました。これからは温暖化の影響で、こういった植物の生息域も変化していくのかも知れません。いや、もう既にそれは進行しているかも知れませんよ。異常気象で降雨量,降雪量,最高気温,最大瞬間風速等で観測史上“初”というニュースを毎日のように聞くようになった昨今、あと10年もすると八丈島の海岸沿いはアダンとモンパノキの森と化して、その森の中を大きなヤシガニが徘徊し、海は海岸全域が珊瑚礁に覆われメーター・オーバーのロウニンアジがベイト・フィッシュを追いかけ回していたり、スーパー台風が日本列島に襲い鰍ゥることもしばしば。この劇的変化に驚いた観光客が「大丈夫なのか?」と八丈島の島民に問うと、島民曰く「なんくるないさ~、ガハハハハ!」。方言までもが…。
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