モグリッチョのフィールドノート

八丈島の自然などを紹介しています。

ヒメクボガイ

2005年04月11日 | 貝類
学名: Omphalius nigerrimus
 
 
 八丈島ではシタダミという地方名で呼ばれており、ついこの間までは潮間帯から浅い水深の岩礁地帯でよく見かけましたが、残念ながら現在ではその姿を殆ど見かけなくなってしまいました(八丈島独自のレッド・データ・ブックがあったら記載されていたことでしょう)。この貝が少なくなった原因については明らかになっていませんが、乱獲や海水温の上昇などの影響ではないかと言われています。

 八丈島では他の伊豆諸島と異なり、いろいろな磯もの(磯の貝や海藻などの海産物)捕りに制限がかけられています。「おッ! 他の伊豆諸島より環境に配慮しているではないか。さすがはエコ・アイランド!!」と思われた方も多いかと思われますが、実は180°逆なのであります。通常は自分の食べる分のみを捕るので、個体数が激減する可能性が低く制限をかける必要がないのですが、八丈島ではこれらを大量に捕り民宿などの宿泊施設に売って商売にしてしまう人がいるのため、いろいろなものに制限がかけられてしまうのです。金のためなら根こそぎ。節操がないのですよ。エコ・アイランド(このエコって“Ecology”ではなく“Economic animal”のエコだったりして)を自称しているなら、観光客を呼ぶために上辺だけ取り繕うのではなく、まずは島民の環境保護に対する意識改革からでは? って能書きたれてる私も八丈生まれの八丈育ち、蚊帳の外ではない訳で…トホホ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« キュウリグサ | トップ | 蒼天 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

貝類」カテゴリの最新記事