今日は『アラフォー主婦の世界史』のrihotan221さんのお言葉。rihotan221さんは2013年1月の政権交代を見届けてブログの更新を終了された。文章の雰囲気も楽しんで欲しいのでほとんど全文を引用する。
『アラフォー主婦の世界史 : 島国根性は地球を救う?!』2010年01月04日10:12
~引用開始~
昨年から世界史の勉強をしていると、だんだん見えてくることがあるんです。それは「日本ってすごくない?」ってこと。
何しろ世界の歴史はひたすら戦いの歴史で、同じ国が100年続くのも大変なこと。長く続いたと言われるローマ帝国でも400年で分裂していますしね。
その点、日本は天皇の国となってから1500年?世界に1500年も君主が同じという国なんてないですからねえ。奇跡のような国なんです、本当に。
なぜ日本だけそういうことができたんだろう?って思いますが、その理由は「島国」ということが大きいようです。島国ってことは周りから侵略されにくいことはもちろんですが、もう1つ大事なポイントは「限られた土地と資源」の中で暮らしていくしかない」という人々の意識がとても大きかったような。
人々の中に限られた資源、土地の中で暮らしていこう、という意識があると、自然環境とバランスを取りながら暮らしますし、人間同士も争ったり奪い合いをしないで仲良く共存しなければ生きていけない、という意識も芽生えます。
こういう意識は世界史を見ていると、日本以外の世界ではなかなか持ちづらいようです。何しろ世界は広いから、土地も資源も他国を侵略すればいくらでも手に入る。自然は破壊したら違う土地に行けばいい、土地が欲しかったら奪えばいい。
だから世界では長らく、欲求のままに自然も土地も侵略したもが勝ち組で、さらに一人勝ちが許されてきた。でも、日本でそんなことをしたら、限られた自然はなくなってしまうし、一人勝ちをして恨みを買っては狭い土地の中で人々は長く共存してはいけないのですね。
・・・・ここまで書いたら、なんとなく日本人が世界から見ると特殊に見える理由が頷けません?
閉鎖的、自分の意見を言わない、人の目を気にする、個を犠牲にする、華美を好まない・・・適当に日本人っぽい考え方をあげてみましたが、こうした日本人の特徴は時に、島国根性などと言われ世界では悪く言われますけど、実は長い歴史の中で争いをせず自然と共存する知恵だった?
皆が自己主張や欲求を抑えバランスをとってきたから、日本は限られた資源の中で1500年も同じ国を維持できたのだと、最近は思えるようになりました。残念ながらそういう経験のない世界の人々には全く理解されない考え方のようではありますが。。。
でも、地球はいつまでも無限ではありません。ここにきて、日本人の考え方は見直されるのではないかと思い始めています。
というのは以前このブログでもご紹介しました、「暴走する文明」という本の中に、地球について世界がここまでグローバル化すると「限られた資源、限られた土地」の中で人間はバランスを取ることを考えないと破滅する、とありました。
長らく「資源も土地も無限」・・・という意識で発展してきた世界史は、これからは「限られた資源と土地の中でどう生きていくか」という意識に変わらざるを得ないのですね。
つまり~、世界の人々の意識は日本人の島国根性を見習わないと破滅してしまう?島国根性って言ったら言い方悪いですが、要するに人間や自然の限界を知り謙虚に生きる生き方ですよね。
ということで、日本人は日本のことをついつい悪く思う思考がありますが、もっと自信を持って世界を見ていいのではないでしょうかねえ。
~引用終了~
まあ、日本を作ったり守ったりするのに、裏では大変な思いをみんな人知れずしてきたわけだが、そんなことはさておき、空間的に限られた島国で日本を存続させるように、日本人は進化してきた。その結果として人類活動が地球環境に大きな影響を与える時代になって、限られた資源のもとで生きることに特化した日本人の生き方を注目せざるを得なくなってきた。どちらかと言えば日本以外が変わらなければ地球はグローバルな死を待つばかりであり、日本が変わらなければならないのは、日本人の生き方を対外的に知らしめなければならないことだろう。
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