箱が2つ

2012年10月31日 13時45分00秒 | 黒猫のひとりごと

      ・・・・・・・・       ァァァァァァァァァァァァ    ・・・・・・・・・・・・・

サヮヮヮヮヮヮヮヮヮヮヮヮヮヮヮヮ   ・・・・・・・・・・・・・・・・・

              ・・・・・・・・・・・・      ヮヮヮヮヮヮヮヮヮヮ   ・・・・・・・・・・・・

・・・お日様は帰ってしまって、もう暗い。

僕らは、大きな建物の側にいる。

男たちは中に入ったけど、フクロさんとブルーさんとバブちゃんは一緒。

バブちゃんはベビーカートの中で、シロネコと毛布でぬくぬくしてる。

風よけに、透明なカバーが閉められてる。

「バブ」

           ・・・・・ォォォォォォォォォォォォ    ・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・                   ・・・・ザヮヮァァァァァァァァァ   ・・・・・・・・・

・・・道の方から、ものすごく大勢の人間の声が聞こえる。

沢山の声がまとまっているから、唸っているみたい。

「お前暖かいな」

「クゥン」

ブルーさんが、レトリバーを抱えた。

上は屋根があって、柱の所に変なカボチャがいる。

「ニャー」

カボチャなのに、目がある。

            ブロロロロン   ・・・・

・・・おや。

大き目の車が止まった。

            ・・・・・・・ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ     ・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・                ・・・・・・・・・ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ    ・・・・・・・・

冷たい風・・・

車の中から、ハットをかぶった人が出てきた。

車の後ろの扉が開く・・・

・・・中から警備員が出てきて、箱が出てきた。

小さな箱で、2人の警備員がそれぞれ持って運び始めた。

「こんにちは」

「こんにちは」

僕らの近くを通るハットさんに、フクロさんが声をかけた。

               コト           コト

ハットさんの後ろを歩く警備員の一人が、僕を見た・・・

「・・・・・・・」

ニャ

足音を殺して、警備員が逆方向に移動し始めた・・・

僕らは、それを見る。

「・・・・どこに行くんだ・・・!」

ハットさんが、それに気づいた。

「・・・・―――」

            タッ        ダッ              ダッ     ・・・・・

すると、警備さんは走って逃げだした――

「なんだ・・・」

     タ   ・・     タタ   ・・・

「おい・・待ちなさい・・・!」

ハットさんが追いかけ始めた・・・・

「君・・・・捕まえてくれ」

「・・・はい」

もう一人の警備員が、車に向かった・・・・

「泥棒なんじゃない・・・?」

「・・・・・・・・・」

            タッ           タッ           タッ       ・・・・・

ブルーさんが走り出した。

「ニャー」

泥棒なのだ。

          タタン         タタ  ・・・             タタ  ・・・

ブルーさんは泥棒を追いかけ始めたので、僕も追う。

ハットさんは走るのが遅くて、すぐ追いつく――

「あいつですね・・・――」

「--捕まえてください・・・!」

ブルーさんはあっという間にハットさんを追い越したけど、僕はそんなブルーさんにあっという間に追いついた。

         ブロロロロ   ・・・・・・       ・・・ロロロン

さっきの車が泥棒の側で止まった。

      ガラララ   ・・・・

                        バタン

ニャ

すると、泥棒が乗った。

「―――!」

            ブロロロロロロ   ・・・・・・・・・・・・

「ニャー」

         ・・・  ダダン       ダダン          ダダン

僕は速度を上げる――

森の中を車は進む・・・

                ・・・・・・・・・・ロロロロロロロロロロ      ・・・・・・・・・・・・

            ワンワン

ニャ

レトリバーの声。

ひもで繋がっていたから、フクロさんに放してもらったに違いない。

・・・シャープネコの足音はない。

男たちが出てきたら、僕らを誘導するためなのだ。

                  キィィィィィィ   ―――

――森を出たところで、車が止まった。

だから、僕はどんどん車に接近する。

       ザヮヮヮヮヮァァァァァァァァァァァ    ・・・・・・・・

・・・・・・・・・             ・・・・・・・・ォォォォォォォォ    ・・・・・・・・・・・

・・・人がたくさん道路を埋め尽くしてる。

その中に、泥棒2人は逃げ込んだ・・・

「ニャー」

僕は頭を伏せて探すけど、たくさんの足があって分からない。

足音も多すぎて、分からない。

「ワン」

レトリバーが追いついた。

「ニャー」

見失ったのだ。

「ワン」

すると、レトリバーは人の波の中に入った。

後ろを見ると、遠くにハットさんが見える。

         タッ ――

僕も、レトリバーを追う・・・・・

    ガャャャャ   ・・・          ・・・・ザヮザヮ   ・・・

ヮヮヮヮヮヮ・・・・       ・・・・・ォォォォォォォォォォ    ・・・・・・・・      ・・・・・・


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