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貞子3D

2018-04-28 03:10:12 | エンタメ

貞子3D」を BD で観ました。期待外れの残念な映画でした。ホラーとは言えないね。

ここしばらくツタヤで BD や DVD を借りてなかったのですが、春になって暖かくなってきたことだし、週に一度くらいは映画を観たっていいじゃない。冬の間は寒くて 2 時間も座ってられないのよ。

動画なら YouTube とかで十分間に合ってるんだけど、3Dの映画とかは BD じゃないと観れませんからね。そう思ってたらたまたま目についたのがこの「貞子3D」でした。メジャーな映画だし、一度は観ておきたかったのです。リングシリーズは小説から好きでしてね。

映画も一作目や二作目くらいまではともかく、以後作られる関連作品のほとんどは期待外れのがっかり作品ばっかりで嫌気がさしておりました。最近の日本映画はホラー作品を作るのがへたくそになってきましたよね。何を作っても駄作しか出てこなくて観る気がしないのです。

最近の日本映画はホラーに限らずどれも駄作ばっかりのような気もしますけどね。ホラーは特に酷いように思います。私自身はホラー映画は大好物なのに、観たいと思えるホラー映画が全然なくて困ってます。

で、実際に観てみたらやっぱり酷かったわけです。

キャストの田山涼成さん(刑事役)と石原さとみさん(ヒロイン)だけはよかったのですが、それ以外は役者とは言えないレベルの人たちばかりでした。まあ、ホラー映画の役者という目線なら許せるレベルか。

石原さとみさんを見るための映画ですね。彼女の容姿は割と普通で特別に綺麗だとは思わないのですが、吸い込まれるような不思議な魅力がありますね。ただ、この映画を観たら誰もが思うでしょうが、「くちびるおばけ」ですね。くちびるが異様に強調されているように感じました。日本人離れしてる。黒人とかの血が入っているのかな? もうくちびるばっかり気になってしまいました。

田山涼成さんがいたおかげで安心して観ていられました。テレビのバラエティーとかに出ている田山さんは全然面白くないのですが、役者としては意外といい演技をする人だったんですね。バラエティーなんか出なくても役者だけで十分通用する人だと思うな。

映画の内容、脚本は全体的にへたくそすぎる。おかげでせっかくいい役者を使っているのに魅力を殺してしまっている。石原さとみさんはもっといい演技ができると思うんですけどねぇ。なんか下手糞に見えました。セリフとか酷いし。とにもかくにも脚本がひどすぎる。

ストーリーもまるで説得力がなくて、とりあえず貞子というキャラクターを使ってホラーという名目で映画を作ってみたかったというだけに思えました。貞子だから3Dでしょっていう安易な発想が見え見え。画面から飛び出してくる貞子を撮ってみたかっただけという感じ。ほとんどギャグですね。笑えないけど。

映画のタイトルに「3D」とつけている割には3Dの演出も大したことがなくて期待外れでした。まあ、私の3D視聴環境も安っぽすぎたのは問題ですが。映画館で観たらもっと楽しめたのかな? いや~、そうは思えないな。使いまわしのガラスが割れるシーンばっかりで、見せたいのはこそかよと言いたくなりました。

題材からして「ホラー」だと思って観るわけですが、実際にはホラーではありませんでした。ちょっと気持ち悪い怪物(貞子)は出てきますが、臓腑をえぐるような恐怖の演出は全くありません。ホラー映画として一番肝心な最期のオチで100パーセント裏切ってくれました。

貞子を題材にしておいてホラー作るんだったらハッピーエンドはありえないでしょ!

(以下ネタバレ注意)

最後は貞子に肉体を乗っ取られて、彼氏も死んで、そこから更なる大量殺人が始まるっていう終わり方が正解でしょ。

なんと言うか、まるで去勢させられて発情しなくなった不能者のような心理状態の人が作ったホラー映画という感じ。あるいは童貞っぽいというか……。とりあえず形だけ真似はしてみるけど、本番はできませんよって感じの、エグさがないのよ。ホラー映画にそれがなかったら成立しないでしょ?

ある意味、ホラーの魅力って襲われる(レイプされるような)恐怖にあるわけでしょ。そういうのが一切ないわけ。ホラー映画が気持ちよく終わってどうすんのよ。

こういう映画ばかりになってしまうのは、(実は逆に)今の世の中が救いようのない絶望感に満ちているからなのかもしれませんね。心が病んでいるというか……。

だから、それに追い打ちをかけて絶望感が残るような映画は作れないわけ。せめて映画の中だけでも救われたい。ハッピーエンドでにこやかに終わりたい。ホラー映画なのに恐怖で終わらせる勇気がない。そんな後ろ向きな逃げの姿勢があるからこんな映画ばっかりになっちゃうんだろうな。まるでいい人ぶってるサイコパスですよ。

あるいは、逆に本当の恐怖とか絶望を味わったことがない世代になってしまったということなのかな? いわゆる「平和ボケ」なのかもね。

それとも、何かと規制が厳しくて作り手が腑抜けにさせられてしまったとか、貞子の知名度が高まったことで小学生などでも会話のネタにされるようになり家族連れでも観れるような配慮が必要になってしまったとか……。

もっと力強く、たくましく、雄々しく、激しく生きててやろうっていう覇気があれば、ホラー映画も本当に怖くて面白いものができてくるんだと思う。

作り手の覇気が感じられないのよ。だから、今の映画はつまらない。