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白神山地、暗門の滝へ -後編-

2011-11-04 10:10:18 | 風景

※前編は、こちら


切り立った岩沿いの道を抜けると・・・

おーーーーっ!すんごぉーーーーーーーい!!

雄叫びにも似たUJの叫び声の先には、『暗門の滝』がありました。
ちなみに、この滝は“第三の滝”といい、落差は26m
滝に近づくと、ものすごい量の水しぶきが
 
マイナスイオンに囲まれて気分爽快でいると、工藤さんが「上からの景色も凄いよ」と。
そうでした、暗門の滝はここでおしまいではありませんでした・・・(^^ゞ
ということで、第二の滝へ向かう遊歩道を上がっていくと・・・(※右画像クリック

写真では分かりませんが、下を覗くと、高所恐怖症の人でなくとも足がすくんでしまいそうな景色が広がっていました。

 

 

 

第三の滝をあとにし、渓谷沿いの遊歩道を進んでいきます
 
この周辺には、部分的に綺麗な紅葉が残っていました♪

 

 

 

 

しばらく歩いて目の前に現れたのが、“第二の滝”です。
第三の滝よりもさらに大きくて、落差が37m、水しぶきの勢いも増しています

ちなみに、滝壺の手前に人間が立つと、こんな感じです。
水しぶきだけでなく、風の威力もかなりのものでした w(▼o▼)w

 

 

 


大自然の息吹を全身で受け止めながら、第一の滝へと向かいます。
左手に第二の滝を眺めつつ、上を向けば綺麗な紅葉が迎えてくれました
 
(※画像クリック

そして、目の前に突如として姿を現した岩のトンネル。
このトンネルは手堀りで貫通したそうで、くぐり抜けると、間もなく第一の滝が見えてきます。

 

 

 


おっと!少し先に“第一の滝”が見えてきましたよ~(^◇^)
こちらも迫力がありそうです
 
(※画像クリック

落差は42m。3つの滝の中で、一番大きいんですね~\(◎o◎)/
水しぶき、風、迫力ともに一番です!近づいてシャッターを切ったら、カメラのレンズが一瞬で水滴で覆われてしまいました

ここで、工藤さんは昔の話をしてくれました。
仲間たちの間で、第一の滝の上に生えている木(崖から生えている細い木です!)に足を引っ掛け、逆さまにぶら下がって度胸試しをしたのだとか・・・w(@O@)w
聞くだけでゾッとしますが、もちろん落ちた人は誰ひとりいないそうです(^^; やんちゃ過ぎです・・・

 
話が戻るのですが、第三の滝から第二の滝へ向かう途中の左手に、鳥居と小さな祠があります。
この祠は昔、第一の滝の上にあったのだそうです。
過去に幾度か流されたことがあったため、現在はこの位置に移動されたのだと聞きました。 

 

 

 

さて、しばらく滝の前にいたので、着ていた服が湿ってしまうほど水しぶきを浴びてしまいました
迫力のある滝々を十分に満喫したあとは、名残惜しい気持ちを抑えながら帰路につきます

渓谷沿いの遊歩道は、行きとはまた違った表情を見せてくれました。
 
ところで、ひとつ気になったことがありました。
暗門の滝は、なぜ下流にある滝から順に大きな数字があてられているのかと・・・ 通常は、下流から小さい数字があてられますよね??

それは、江戸時代後期の紀行家・菅江真澄が、山の上を辿るルートで暗門の滝を訪れたからではないかといわれているようです。
高い場所から暗門の滝を眺めたため、上から順番に一の滝、ニの滝、三の滝というようになったのではないかと。

由来を知ると、おもしろいですよね~(^<^)

 

 

 


と、色々な話を聞きながら歩いていると、工藤さんはふと立ち止まり何かを指差しています。
その正体はこちら ↓

みなさんもよくご存知の、【ナメコ】です。しかも、天然ものです!!
倒木の下にひっそりと隠れるように、群生していました

 

 

 


白神山地が世界自然遺産に登録されるず~っと前に掛けられたという、めがね橋の上を通ります。
(ちなみに、めがね橋の竣工は昭和50年代だそうです。)
 
往路で2匹のイワナがひっそり佇んでいた場所を覗くと、3匹に増えていました。
隠れ家なのでしょうか?身を寄せる姿をみると、まるで親子のようです

 

 

さて、生き物は魚だけではありません。
遊歩道沿いには、色々な植物が生えていましたよ。

左は、【オヤマボクチ】という植物で、犬の毛のような繊維がびっしり詰まっています。
漢字で「雄山火口」と書く通り、昔の人は、この繊維を火起こしの際の火口としたそうです。
 
右は、【アクシバ】という植物。
漢字で「灰汁紫」と書くようで、字だけ見ればいかにも毒々しいイメージですが、果実はこの通り可愛らしい赤色をしています。
甘酸っぱい味がして、食べることができるそうですよ。

 

 

 

すっかり枯れてしまった様子のこちら(左写真)は、【ホツツジ】といいます。
夏に白い花を咲かせるツツジ科の植物で、その姿が稲穂のように見えるからこの名が付いたのだそう。
 
右は、【サルナシ】といって、キウイのような味がします。
実際にキウイの近縁にあたるそうで、熟したサルナシはキウイよりもかなり甘く、猿や熊が好んで食べるそうです。
そういえば以前、秋田県の道の駅で「さるなしソフト」を食べたことがありましたが、美味しかったですよ(^。^)d

 

 
 


空の色と紅葉した木々にピンク色の葉っぱ・・・【コマユミ】という植物は、紅葉するとこのようにピンクに色づきます。
以前、山の中で落葉した木に赤い実が残っていたコマユミを見たことがありましたが、葉がこれほど綺麗な色に紅葉するとは思ってもみませんでした。
山の中で、ひときわ目立っていましたよ
 
ほかにも、よ~く目を凝らすと、あちらこちらに森の住人が

 

 

 

暗門川沿いの遊歩道が終わり山道に入ると、工藤さんが立ち止まりました。
見上げる先には、一体何があるのでしょう?
 
どうやら、木の幹からキノコが生えているようです。
これは【サルノコシカケ科】のキノコで、枯れ木や朽木、倒木に生えるのだそうです。

 

 
 


さて、工藤さんは何をしているのでしょう?
 
正解は、【ヤマブドウ】の樹皮で縄を編んでいる、でした。
この縄を結構な力を入れて引っ張ってみたのですが、切れる気配がありません・・・かなりの強度です。
この縄は、和かんじきなどに使われることもあるのだそうですよ。

 

 


トレッキングもあと少しで終わりというところで、小さなカエルがひょっこり顔を覗かせましたこれから冬眠でしょうか?
 
そして、工藤さんが枯葉の中ををさぐりはじめ・・・ しばらくすると、右写真のようなものを見つけてきました。
これは【ブナの実(種子)】で、割ってみると中から小さな実が出てきました。
食べてみるとクルミのような味がして、美味です

 

 

 
さて、この橋を渡ればアクアグリーンビレッジANMONに到着です。
楽しい時間は、あっという間に過ぎていきました(´ω`。)。。。

最後になりますが・・・
工藤さん曰く、困ったことが色々と山で起きていると。

その一つが、最近、山にごみを置いていく人が増えているということ。
「自分たちが飲む水を自分たちで汚している」と話しておりましたが、考えてみると確かにそうです。
自分たちの飲み水となる川の水源がある山にごみを捨てるということは、結果、川が汚れて飲み水も汚染されることになります。

続けて、『青森県空き缶等散乱防止条例』という法律もあるのに、特に県民の意識が薄いのではないかと話しておりました。
スミマセン、私も詳しく知りませんでした・・・反省です m(_ _)m

以前、自然豊かな山の中で「不法投棄禁止」と書かれた看板を何度か見かけたことがあります。
水源がある山に限らず、いつまでもこの自然と共存・共生していくためには、最低限のマナーとモラルは守らなければなりませんよね。

温暖化の影響で、今世紀末には白神山地のブナ林は消滅してしまうと言われています。
カウントダウンはすでに始まっていますが、私たち一人ひとりが意識して行動することで、少しでも長くこの豊かな自然と時間を共有できればと・・・


by ヴァ♪


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