日々雑感  ~ 青亀恵一

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矜持 (きょうじ)

2009-01-09 21:22:28 | 社会
矜持 (きょうじ)



矜持(きょうじ)

この言葉は、麻生総理の発言で一躍、
有名になった言葉の一つであろう。

それは、定額給付金の需給に関して、
麻生総理の過去の言葉ではあるが、
高額所得者は、この定額給付金を受け取るのはさもしい。
それは、矜持の問題であると発言したことに端を発する。

高額所得者が当時の物価高騰に対する手当てである
この1万2,000円の定額給付金を受け取るかどうかは、
個人の判断である。

その判断の中で、高額所得者が、
物価高騰に対する影響をそれほど受けない中で、
もらえるものならもらおうとする行為は、
まさしく、目先の利しか見えない人格の現れであり、
それを、「誇り高くない」という矜持の問題と
いったのは納得できることである。

人格的高みの問題提起をしたものと考える。

正論であると同感する。

しかし、その後の対応・言動は、
果たして、その自ら発言した「矜持」のある姿勢だろうかとの
疑問もなくはない。

逆に、「矜持」を捨てたのではないかとの言動ではなかろうか。

「矜持」とは何なのか。
その背景は何なのか。

一番大事なのは、その背景、いわば信念、
バックボーンではなかろうか。

今、ふと考えると、日本になくなったもののひとつとして、
まさしく、その「矜持」ではなかろうか。


日本は法制国家である。

しかし、法律はすべてを解決し、
それによれば、すべてを良しとするものではない。

法律とは、社会の最低ルールであり、
絶対、破ってはならないお互いの了解である。

まさしく、それは、最低限のルールということを
忘れてはならない。

これから先は、社会の一員としての
考え方の問題であり、
まさしく、「矜持」の問題である。


大変いい提言をしていただいたが、
どうも、それは、上滑りしてしまった感がある。

今こそ、全国民が、「矜持」を再度見直し、
そしてその心を持つべきであり、
特に、国の行く先を左右する各組織のトップに、
その「矜持」の無さを感じてしまうのは私だけであろうか。


とにかく、一般的に、権力を握る、
あるいは権力を長く持ち続けると、
時には、傲慢になり、多くの反対を無視し、
自らの信念を通そうとする。


信念を貫くのは、正しい姿勢であるが、
多くの批判を浴びながら、固執するのは、
もはや、信念ではなく、意地の世界に迷い込んでいることになる。


今、日本は、この迷いの世界に陥っていると
いえなくも無い。


この時には、ふと、原点に立ち返って、
日本人の原点のひとつである
「矜持」というものと、その背景にある
「信念」にも
こだわっていいのではないだろうか。


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