日々雑感  ~ 青亀恵一

日々感じたことをこのページで。 別ブログ「美代ちゃんのらっきょう畑で」もよろしく・・・リンクフリー

介護心中

2006-06-30 07:36:32 | 福祉
介護心中

今年2月、片桐康晴被告は、昔、家族で食事や映画に行った京都へ行った。
楽しい思い出の詰まった京都。

母と二人で、最後の親孝行。
夜、二人は自宅の前へ戻る。

母が、「もう、帰れへんのか」と聞くので、
「帰れへん。」
「家賃が払えへん。」
母は、「もう、泣かんでええ」と頭を撫でてくれた。

深夜2時。
河川敷、歩みを止めた。

「もう、生きられへんのやで。
ここで、終わりやで。」

「そうか、あかんか、康晴。
お前と一緒やで。」
「お前と一緒」

「すまんな。 すまんな。 わしも直ぐいくからな。」

その後、息子は、血だらけで発見された。

痛ましい、心中未遂の母親殺害の事件となった。
近所でも評判の母親思いの息子の事件であった。


私の近くのお世話になっている老夫婦が、
遠地へ行かれることになった。
二人とも、歳をとられて、将来が心配だと言うことで、
娘の嫁ぎ先へ行かれる。

老々介護が問題になっているが、一人が倒れたら、
なかなか、お年寄りがお年寄りを介護することができない。

負担が大きいのだ。
そのようなことを心配されての決断だ。

もう、帰ってこないように、
心残りがないように、家を売っての旅立ちだ。


介護にかかわる殺害・心中事件が頻発している。

■ 2月1日 京都 息子(54)が認知症の母(86)を殺害

■ 2月6日 山形 妻(62)が夫(68)を殺害

■ 3月17日 韮崎市 娘(58)が寝たきりの母(91)を殺害

■ 5月5日 角田市 母(55)が知的障害(33)の娘を殺害
 
■ 5月15日 京都 息子(62)が認知症の母(92)を殺害

■ 5月16日 安城市 夫(84)が認知症の妻(84)と無理心中

■ 5月26日 神戸 夫(89)が妻(85) を殺害

■ 5月31日 高知市 夫(55)が妻(53)を殺人未遂

■ 6月10日 倉吉市 夫(87)が妻(79)と無理心中しようとして自殺。

■ 6月11日 東大阪市 夫(81)が寝たきりの妻(77)を殺害

ますます、深刻になっていくことが予想される。

まじめな人ほど、突きつめて考えてしまう。
人を頼ろうとしない。
しかし、結果は悲しい方へ・・・・。

冒頭の親子の事件も、献身的に母の世話をした息子の犯行だ。
介護をサポートする関係機関の情報連絡の不備もあるらしいが、
なかなか、支援の手が届きにくい実態がある。

こういう支援は、申請主義なので、
行政から積極的にとはいかないだろうが、
やはり、心ある対応で、そのような芽を察し取る配慮が望まれる。

また、地域の連帯も必要だ。
地域の人間関係を見直し、支えあう気持が大切だ。
まず、声をかけよう。

弱い立場の者は、互いに支え合わなければ、
生き残れないのは、どの世界でも言える事だろう。

「情けは人のためならず」である。

いずれは、自分に返ってくるだろう。

そのような日本人の心、大切にしたいものです。

PS
この事件で、福祉事務所の課長は言った。
「われわれの仕事の一番の基本は、守秘義務です」と。
????????

仕事の基本は、「住民を守ることではないのですか」
と思うのだが。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。