
初めて観たときからずっと疑問に思ってきたこと。
クリスティーヌはファントムを愛しているのか、ラウルを愛しているのか。
最初観たときからずっと混乱していて、結論付けることが出来なかった。
先日14日に観た35回目。すばらしい音響でいつもの何倍も充実した音楽と歌の洗礼を受けながら、私の中の思いはクリアーになった。
クリスティーヌが生涯愛したのはファントムだけだった・・・と。
ラウルへの思いは幼なじみの淡い恋をひきずったもので、クリスティーヌの憧れのようなものだった。
でもファントムへの思いはちがう。
もっとそれはプリミティブなもので、直感的なもので、深いところで眠っているもので、類まれな輝きを秘めた強い思いだった。この愛には説明も理由もいらない。
ファントムと心を通わせる瞬間は誰にも邪魔することなどできないのだ。
クリスティーヌの表情を追っているとそれはますますクリアーになっていった。
ファントムをみつめる瞳。ファントムと向かいあうときにだけ彼女の顔を輝かせる何か。
でも彼女は気付かなかった。本当の気持ちに目覚めるよりも前にある、殺人を犯したファントムや、
彼の棲む暗闇の世界への怖れがその気持ちを目覚めさせなかったのだ。
ファントムが自分を見失いそうに狂乱しながら、素のままで自分を愛している姿を目の当たりにした時、初めてクリスティーヌの中の本当の愛が目覚めるのだ。
ラウルを助けるためではない。本能のとらせた行動があの美しいキスなのだ。
ファントムの中に一気に流れ込んだクリスティーヌの愛でファントムは本当の愛を知ることができる。
だからこそクリスティーヌにラウルと行けと言う。
愛する人が幸せなことが自分も幸せなのだと気づく瞬間。
クリスティーヌはファントムの愛を受け止める。
何も言わずに指輪をおいて去っていくクリスティーヌ。
ラウルはクリスティーヌを幼なじみのロッテとして、そして美しく成長した彼女を「愛する」けれど、
それも最初は憧れの域を出ないものだったと思う。
ドン・ファンの舞台での2人を観て涙するラウル。
ラウルはあの時初めてクリスティーヌを一人の女性として愛し始めたのかもしれない。
その後の人生で、愛するクリスティーヌを妻にしながら、彼女の心の中に棲むファントムの存在を
知っているラウル。彼もまたつらかったのだろうと思う。
平凡な愛を生きたラウル。でも彼は勝者なんかではない。
荒野の中を生きてきたファントム。でも彼は本当の愛を知ることができた。
何が幸せで何が不幸せなのか、答えは単純明快ではないのが人生なんでしょう。
傷だらけのラウルを支えながら振り返りながら去っていくクリスティーヌ。
「You alone, can make my song take flight・・・」
と歌いながら2人を見送るファントムの瞳に愛があふれていて
私はこの眼差しがこの映画の中で一番好きなのだ。
「Think of me」の歌声がファントムの上にこぼれ落ちる。
未来の想いがこぼれ落ちる。
メビウスの輪のように。
クリスティーヌはファントムを愛しているのか、ラウルを愛しているのか。
最初観たときからずっと混乱していて、結論付けることが出来なかった。
先日14日に観た35回目。すばらしい音響でいつもの何倍も充実した音楽と歌の洗礼を受けながら、私の中の思いはクリアーになった。
クリスティーヌが生涯愛したのはファントムだけだった・・・と。
ラウルへの思いは幼なじみの淡い恋をひきずったもので、クリスティーヌの憧れのようなものだった。
でもファントムへの思いはちがう。
もっとそれはプリミティブなもので、直感的なもので、深いところで眠っているもので、類まれな輝きを秘めた強い思いだった。この愛には説明も理由もいらない。
ファントムと心を通わせる瞬間は誰にも邪魔することなどできないのだ。
クリスティーヌの表情を追っているとそれはますますクリアーになっていった。
ファントムをみつめる瞳。ファントムと向かいあうときにだけ彼女の顔を輝かせる何か。
でも彼女は気付かなかった。本当の気持ちに目覚めるよりも前にある、殺人を犯したファントムや、
彼の棲む暗闇の世界への怖れがその気持ちを目覚めさせなかったのだ。
ファントムが自分を見失いそうに狂乱しながら、素のままで自分を愛している姿を目の当たりにした時、初めてクリスティーヌの中の本当の愛が目覚めるのだ。
ラウルを助けるためではない。本能のとらせた行動があの美しいキスなのだ。
ファントムの中に一気に流れ込んだクリスティーヌの愛でファントムは本当の愛を知ることができる。
だからこそクリスティーヌにラウルと行けと言う。
愛する人が幸せなことが自分も幸せなのだと気づく瞬間。
クリスティーヌはファントムの愛を受け止める。
何も言わずに指輪をおいて去っていくクリスティーヌ。
ラウルはクリスティーヌを幼なじみのロッテとして、そして美しく成長した彼女を「愛する」けれど、
それも最初は憧れの域を出ないものだったと思う。
ドン・ファンの舞台での2人を観て涙するラウル。
ラウルはあの時初めてクリスティーヌを一人の女性として愛し始めたのかもしれない。
その後の人生で、愛するクリスティーヌを妻にしながら、彼女の心の中に棲むファントムの存在を
知っているラウル。彼もまたつらかったのだろうと思う。
平凡な愛を生きたラウル。でも彼は勝者なんかではない。
荒野の中を生きてきたファントム。でも彼は本当の愛を知ることができた。
何が幸せで何が不幸せなのか、答えは単純明快ではないのが人生なんでしょう。
傷だらけのラウルを支えながら振り返りながら去っていくクリスティーヌ。
「You alone, can make my song take flight・・・」
と歌いながら2人を見送るファントムの瞳に愛があふれていて
私はこの眼差しがこの映画の中で一番好きなのだ。
「Think of me」の歌声がファントムの上にこぼれ落ちる。
未来の想いがこぼれ落ちる。
メビウスの輪のように。
クリスティーヌが言葉以前の奥深い自分のファントムへの想いを実感するのは、
アミンタの歌を歌いながらではないかと私は思っています。
あのファントムが渾身の力を籠め、きっとのたうち回りながら書いたあの歌。
ファントムはクリスがこんな言葉をいってくれたらと思ったのだろうけれど、
まさにどんぴしゃりだったのではないかしら。
スペインの旅のお話、いつも楽しみにしています。
写真も。
ではまた。
コメントはいつの記事のでも大歓迎です。
ドン・ファンのファントムは必死でしたね。
最高にカッコつけながらも(?)彼の魂の叫びのようなどこにも余裕などないあの歌。
あの歌がクリスティーヌの眠っていた愛をはっきりと目覚めさせたのですよね。
でもまだどうしていいか分からない。
目覚めたクリスの核心が歌となり、それがラストへとつながっていってあのキスに結実するのでしょうか。
確かにあのドンファンの時のふたりはひとつになり、呼応しあっています。
ラウルが嫉妬の涙を流すほどにふたりの間に入り込む余地などないくらいふたりはひとつの歌を歌っているのですものね。
私がもう一度この映画を観たいと思ったとき、一番見たかったファントムはドンファンのファントムだったんですよ。
旅行記も読んで頂いてありがとうございます。
今回は写真が800枚!
選ぶのに苦労しています(笑)
初めて観た晩は、頭の中で音楽がぐるぐる駆け巡り…
夢の中まで出てきました。
それがあのPONRです。
あの官能そのもののようなデュエットのあとの、クリスを後ろから抱いてAIAOYを歌うファントムの瞳。
切なくて愛しくて涙が出ました。
「愛しい、愛しい」と言っているようなあの瞳。
まさに至純そのもの。
あの彼が観たくて通い始めました。懐かしい日々です。
あんなにスリリングで官能的で情熱的な場面はなかなかありません。
2人がともに燃え上がってひとつの炎になる。
炎の中から不死鳥が生まれるように二人の愛が高く飛びあがるその瞬間・・・そんな感じです。
なんだか思い出しているともう一回観たくなってしまいます。