pagiのモラトリアム続行中

どこまでもウンコな独りもん生活を送る
自称ファッションヴィクティムのpagiの生活

時は前後する

2005-12-02 | cinema
秋だった。11月までは完全に秋だった。

秋の夜長は芸術を楽しもうってんで、東京フィルメックス行ってきたのでした。
見に行ったのは最終日の23日、有楽町朝日ホールで「サグァ」を。

仕事が楽しくて給料もいっぱいもらっていて
大学院生の彼氏もいて(ちょっと経済的に助けたりしてて)
家族も友達家族っぽくて都会生まれ都会育ちの30くらいの女がいきなり彼氏に振られ、
なぜか猛烈な勢いでアタックしてくるうだつのあがらないサラリーマンと勢いで結婚するも、
なんだか満たされない生活は続き、ついにはある事件が起こる…という話である。

この女性はすごく素直な女性なんだよね。時にはわがままな嫌な女にも見える。
恋愛をしていないとダメみたいなこという女って私基本的にはダメだけど、
この女性は、いわゆるそんなタイプの女ですね。
今まで愛されなかった経験がない、というかね。
でもね、世の中も変われば、人もかわっていくわけです。
彼女の周りのキラキラした世界は映画の中のように秋から冬にかわっていく。
仕事やめて、地方で主婦業やって、耐えられなくなってソウルに戻って、
昔の恋人に再会して、不倫するわけなんだけど、
昔の恋人も変わってしまったのです。
彼女は学問やってる彼が好きだったのに彼は普通のサラリーマンになってしまった。
たぶんものすごく平凡な、つまらない男に見えてしまったんだと思う。
そんなときになぜか頭に浮かぶのは別居中の夫の顔。
ラストシーンでは、
夫は離婚届をぼーっと見つめながら彼女の寝ているベッドに座り込むと、
彼女はごめんねごめんねと言いながら彼に抱きついたまま映画が終わります。
まあ、最後の最後まで我侭女っぷりを貫き通す彼女にはある意味感心しちゃう。
2人は離婚するのかな?それともそのベッドでまた愛し合ったのかな?

実は上映終了後監督と主演女優のティーチインがありました!

肝心のお2人の姿が全く見えないw
韓国の映画関係者を見ていて私が感心するのは、自分の作品について饒舌に語ることです。
私は、「不器用ですから」と言って演技の姿勢についてはぐらかしてしまったり、
「何かを感じていただければ幸いです」といって控えめぶりをアピールしたりする
日本人の物言いにはなんだかつまらなさを感じているのです。
わざと信念がないようなふりを見せるのは単なるかっこつけではないかと。
でも韓国人は違うね。感じたことを、表現したいことを、素直に語る。
そこが日本人とは違うな、面白いなと感じます。
通訳は根本理恵さんでした。彼女こそ昨今の韓流ブームの立役者ですよね。
日本で放映している韓国ドラマで、彼女はほとんどの作品の字幕を担当してます。
通訳も、日本語の質問をほとんど同時通訳で伝えるので、
質問から答えまでのタイムラグがほとんどないし、
韓国語から日本語にするときも、
下手な通訳者にありがちな主述が一致しないような意味不明な日本語でもないのです。
単語の選択が的確というか回りくどい言い回しもないので、聞いていて意味がスッと入る。
これが根本理恵さんの力なんだなあと感じました。


帰りの電車で岡田としお氏見ました。
テレビとか雑誌で見るあのまんまの風体でしたよ。

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