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わたしの散歩道

ブログを始めました。

梅雨晴れに映えるナナショウブ

2018-06-29 09:13:28 | Weblog
 梅雨のころ、ハナショウブは大きい優美な花を咲かせる。
気象庁は6日「関東甲信地方は梅雨入りしたと見られます」
と発表した。

そんなおりに、テレビから水郷佐原水生植物園を彩る美しい
ハナショウブの映像が流れた。梅雨空に色鮮やかなハナショ
ウブの群生が目に染みるよう…。


        水辺に彩るハナショウブ

梅雨入りしハナショウブはその美しさを増すころ。横須賀市
の「横須賀しょうぶ園」に尋ねたら「ハナショウブは満開の
見頃です」という。

 6月8日(金)、梅雨晴れ。いつものように早めに地下鉄
に乗り横浜駅発8:13分のJR横須賀線、久里浜行に乗り
換えて衣笠駅に9:04分に着いた。


        清楚な純白のハナショウブ

京急バス「しょうぶ園循環」に乗り、12分ほど揺られると
終点の「しょうぶ園」バス停。スイレンの池を眺めて歩くと
横須賀しょうぶ園に9時半ごろ着いた。

日本風の門をくぐると、緑の山に囲まれた園内は梅雨晴れに
映える紫や白、黄などのハナショウブが優雅に咲き乱れてす
ばらしい眺めだ。


        ピンクに華やぐハナショウブ

パンフに「当しょうぶ苑では、江戸系、肥後系、伊勢系、米
国系に分類しています。5月下旬から7月上旬にかけて、お
よそ7,000㎡の田に412品種、14万株のハナショウ
ブが次々と花開くよすをお楽しみください」と。

3.8ヘクタールの園内には、しょうぶ田が17区画あり、
小さな比較田ではアヤメ、カキツバタ、ハナショウブの見分
け方が見られる。小高い丘には「しゃくなげ苑」や「ふじ苑
」もある。


        八つ橋を散策する人たち

しょうぶ苑の周りにはアジサイも見頃を迎えハナショウブと
競うように手まりのような赤や青の花を咲かせている。まず
は入口に近い、1番区画から観賞していく。

多くの名花の中で薄紫の花弁が垂れる優美な「江戸系 初鏡」
が印象的だ…。2番区画では、緑の葉に純白の「肥後系 三
光錦」が清楚な花を咲かせ清々しい。


          江戸系 春の海

3番区画では「江戸系 春の海」が昔ながらの濃い紫の花が
凛としてすばらしい。散策路を巡ると、山の緑が風に揺らぎ
生き生きとし目にさわやかだ。

ちょっと一休み。夏日のしょうぶ田では伝統的な菅笠に紺絣
の衣装で花殻を摘む二人の女性に観光客の熱い目が注がれる
。初めて見る人たちは物珍しそうに眺めていた。


         菅笠の花殻を摘む女性

菅笠の女性像とハナショウブは絵になるようなシーンだ。昔
ながらの衣装を眺めていたら、唱歌の「茶摘」の一節<あれ
に見えるは茶摘みじゃないか 赤いたすきに菅の笠>が浮か
ぶ…。

4番区画のあたりから、満開のアジサイの花が色鮮やかに彩
る。両手に花の嬉しい花の道だ。黄色いハナショウブの群生
が広がる。


          米国系 ピンクフロト

八つ橋を歩くと両サイドのハナショウブがみられる。5,6
と廻り、7番区画に入ると、明るい陽に映える大輪の「米国
系 ピンクフロスト」が美しく華やいでいた。

白に近い薄紫の花弁の基部に黄色い筋があり、華麗な花弁が
彩る花姿はアメリカ的なゴージャスさがある。


       ハナショウブを眺める二人ずれ

夏日の日差しに照らされ8番区画に入る。やわらかな緑の葉
にさわやかな純白の「江戸系 鶴ヶ城」が上品に咲いている
。抜けるような白い花姿が奥ゆかしい。

9、10番区画と廻る。11番区画では濃い青色の「肥後系
 光源氏」の群生がすばらしい。近くに白いハナショウブも
咲き乱れ白いジュータンのよう。


       群生する濃い青のハナショウブ

再び八つ橋から、ハナショウブが咲き広がる園内を一望する。
ハナショウブは一輪ごとに愛でるのも味わい深いが、色々な
ハナショウブが群生し咲き乱れる群生美はすばらい。

色彩が織りなす典雅な調べは日本的な花風景だろう。

入口に戻り、水車のある裏側のしょうぶ田へ。12番区画か
ら17番区画がある。


      アジサイと水車とハナショウブ

爽やかな緑の風が吹く木陰で憩い冷たいビールを飲みながら、
色鮮やかなハナショウブを眺める。心地よい昼下がりの一時
だ。

水車のある裏山は色とりどりのアジサイが見事だ。赤い西洋
アジサイや青いアジサイ、ガクアジサイなど種類も多い。水
車とアジサイは写真スポットでもある。

13番区画では、ごく淡い水色の「伊勢系 美吉野」が品位
ある優雅さで咲き誇る。すばらしい名花のようだ。17番
区画では、花弁の縁が赤紫で中が白い「肥後系 君子」が陽
に映え言い知れぬ妖艶な美しさだ…。


           肥後系 君子

木段を上り展望台へ。眼下に見事なしょうぶ田が広がる。し
ゃくなげ苑を抜けウグイスが鳴く山道をたどりふじ苑を回っ
て表しょうぶ田に下る。

柳が揺れるベンチから八つ橋を眺める。日傘をさした女性た
ちがそぞろ歩く姿は風情があり梅雨晴れのしょうぶ苑の風景
らしい。

八つ橋の中央を歩き華やぐハナショウブを堪能し横須賀しょ
うぶ園を後にした。






みずみずしい青葉に映えるバラの花

2018-06-05 10:32:48 | Weblog
 さわやかな初夏の風に揺らぐ青葉はみずみずしい。各地で
はバラが見頃を迎えている。習志野市の谷津バラ園に開花状
況を聞いてみた。

谷津バラ園では「例年より早く開花が進み満開です」という。


           アンダルシア

 5月15日(火)、今日は雲一つない五月晴れだ。バラの
香りを楽しむには朝早いほうがいい。早めに出発し地下鉄に
乗り横浜駅7:13発のJR横須賀線・千葉行きに乗り継ぐ。

船橋駅で、京成船橋駅8:23発の京成大和田行に乗り換え
谷津駅に8:29分に着いた。商店街を歩き高速道路の下を
くぐると谷津公園の入り口だ。


        五月の空に華やぐ黄色いバラ

並木道から公園内をそぞろ歩くと谷津バラ園に8:40分に
着いた。南国風のヤシが茂るゲートをくぐる。

晴れわたる五月の空に華麗に咲き競う赤や白、黄色のバラの
花が目に飛び込む…。広いバラ園は満開のバラがあでやかな
色彩を奏でて美しく咲き広がる。

旧谷津バラ園は谷津遊園内の一施設として、昭和32年5月
27日に秩父宮殿下をお迎えして開園し、当時東洋一とも言
われる大バラ園が完成した。


         カールフロベルガー

その後幾度かの変遷を経て、谷津バラ園は習志野市の都市公
園として昭和63年5月、市民の要望に応えて再スタートし
た。現在は12,000㎡の敷地に世界各国のバラ800種

類7,500株が植栽されている。指導員から花の見どころ
やバラ園の回り方など教わる。

朝の香りに誘われ「香りの庭」から観賞する香りのピークは
初夏では朝7時から10時ごろがいいという。それぞれのバ
ラの香りを楽しんでいく。


          白いハマナシの花

ローズピンクの花はバラ特有のツンとした香りがし、黄色い
花ハフルーティーな甘い香りがいい。白いハマナシは可憐な
花から強い香りがとても魅惑的だ…。

回遊路に戻りそれぞれのコーナーの花々をゆっくり眺めなが
ら行く。主だったバラの花にはネイムプレートがあり助かる
。時には目が覚めるような真紅のバラも見かける。


      ピンクのバラに囲まれた春風の塑像

緑を背景にして赤やピンクの花に囲まれて妖精のような若い
女性の塑像が立つ。緑の風に乗り爽やかな叙情を奏でる。

少し歩くと「皇室・王室コーナー」がある。プリンセス・ミ
チコやクィーン・エリザベス、プリンセス・ドゥ・モナコな
ど名だたる名花が並び実にすばらしい。


        キャロリーヌ ドウ モナコ

さらに回ると、「鈴木省三コーナ」がある。「ミスターロー
ズ」と呼ばれ今なお世界的に評価されるバラの育種家。その
生涯に130以上の新品種を作出した。

コーナーには名花「讃歌」は珊瑚色から燃え上がるような紅
色がのってくる巨大輪。強健種。


          ローズ・50ならしの

近くには「ローズ・50ならしの」(2004年、日本、作
出、京成バラ園芸)の一角は目にも鮮やかなオレンジ色に染
めていた。「平成16年度市制施行50周年を記念して作ら

れたバラである。花径は13cmと大輪、オレンジ色はイン
パクトのあるすばらしい花色です」と。


       大アーチのつるバラの微笑み

池の畔を歩き、長さ50mの「バラの大アーチ」の中を歩い
てみる。つるバラの赤やピンク、黄色い花が両サイドや上か
らも可憐な花をのぞかせて優しく微笑む。

長いバラのアーチを抜けると、緑の一角にブライダルピンク
のバラが美しい。緑の木々に囲まれ優美な白いフローラルの
塑像が立ち華やいだ雰囲気を醸す。


          ブライダルピンク

淡いピンクの花姿はしとやかな美しさにあふれる。

高い丘からバラ園を一望すると、赤や黄色、白のバラが初夏
の陽に美しく輝き、バラを愛す人たちや中央噴水が小さく見
える。

すぐ近くには、長さ60mの「大バーゴラ」がある。暑い夏
日を避けて歩いてみた。つるバラは柱を美しく飾り優雅な散
策を楽しむ。


        大バーゴラ下のバラたち

眼下には白バラの大群落が広がり黄色いバラがコントラスト
し目にも鮮やかだ。大バーゴラの階段を下り園内を周回する
。バーゴラの斜面は赤いバラが色鮮やかに染めている。

噴水の水路に沿って周回路のコーナーはゴウジャスなバラが
咲き誇る。赤いバラは情熱的に燃え、ピンクのバラは優雅に
香りすばらしい。


       バラのノ海に憩う花の姉妹塑像

時折、暑い夏日に緑の風が爽やかに吹き渡り心地いい。管理
棟の付近ではバラの苗木の即売会で賑わっている。

バラの海を日傘の女性がそぞろ歩く光景は初夏の風物詩のよ
うだ…。ふと、マネーの日傘の女の画像が脳裏をよぎる。

最後の見納めをして優美なバラ園を後にした。

ネモフィラに染まるみはらしの丘

2018-05-05 09:46:08 | Weblog
 国営ひたち海浜公園のネモフィラが丘一面を青く染め上げ
る風景を一度見たいと思っていた。そんな時に、新聞が「国
営ひたち海浜公園で、ネモフィラがの花が見頃を迎えた」と
報じていた。


          愛らしいネモフィラ

4月20日(金)関東甲信は高気圧に覆われて晴れるという。
茨城県ひたちなか市の国営ひたち海浜公園を訪ねる。遠隔地
のため朝6時に拙宅をでて市営地下鉄に乗り横浜発6:58

分の東海道線に乗り換える。新橋駅発7:28分の上野東京
ライン・勝田行に乗り継ぐ。これから長い列車の旅。勝田駅
に9:48分に着いた。


          白色と青色のネモフィラ

バス停で、会場が混み合っているため公園入場券付1日フリ
ーきっぷを求める。10:00発のバスは満員の混みようた
。国営ひたち海浜公園西口に10:15分に着いた。

広い西口・翼のゲートから入園する。ガイドマップに「太平
洋岸に位置し、砂丘、樹林、草地、湧水池など特色ある自然
環境を生かした『国営ひたち海浜公園』。総面積は350h
aにも及び、現在約200haが開園しています。広大な園
内では、四季を通じて彩り豊かな花や草木が楽しめます」。


        彩りも豊かなスイセンの群生

「西口エリア」は水のステージを挟んで、左側はスイセンガ
ーデン、右側は卵の森フラワーガーデン、今チューリップが
見頃を迎えているという。

スイセンガーデンから巡る。スイセンは花の盛りは過ぎては
いるものの、遅咲きのスイセンが優美に咲き誇っている。色
鮮やかな美しさで咲き広がりジュータンを敷き詰めたよう。
花はうつむきかげんに咲きそそとして美しい。


       澄んだ空色の可憐なネモフィラ
     
レストハウス前を通りみはらしの丘をめざす。すごい人波が
どこまだもつづく。前方にブルーの丘が見えてきた。近づく
につれ、丘をめぐる多くの観光客たちで埋め尽くすようだ。

ようやく念願の「みはらしの丘」に着いた。見晴らしのいい
ポジションからネエモフィラの青く澄んだ丘を眺める。


        松ノ木が立つネモフィラの丘

小高い約3・5ヘクタールの丘に450万本ノネモフィラが
植えられ、一面を青く染め上げる風景は神秘的なほどの美し
さだ! 空色の直径2~3センチほどの小さな花が群落して

不思議な青い世界を創りだしている。その魅惑的な美しさは
忘れがたい風景としてこころに残るだろう。


        丘の山東へ向かう人々の群れ

標高58メートルの丘にたたずむと、空の青さと海の青さに、
ネモフィラの青さが調和してすばらしい絶景が広がる。みは
らしの鐘の音も心地よく響き渡る。

見晴しの里へ下り、菜の花畑からみはらしの丘を一望して見
る。ネモフィラが青く染める丘に菜の花の黄色が見事にコン
トラストし晩春の風情がただよう。


         ネモフィラと菜の花畑

カラフルな色彩はパステルカラーの美しい絵のようだ。一味
違った情趣があり実にすばらしい。ネモフィラを一輪一輪見
つめると、澄んだ空色の小花はとても美しい。

花言葉の「可憐」そのものである。稀に白い花もみられる。
ネモフィラは北アメリカに原産する一年草である。

みはらしの里には近頃見られないレンゲソウの花が咲き茅葺
の古民家に調和し遠い郷愁を呼びさます。


         ネモフィラの青と空の青

みはらしの里から沢田湧水地の源頭部を訪ねた。新緑が美し
い散策路を行く。やがて、沢田湧水ネイチャーハウスだ。階
段をくだり遊水地を覗いてみた。そこから、「樹林エリア」

に入った。新緑の雑木林は木漏れ日が差しレンゲツツジが咲
きハイキングをしているような心地がして爽快な気分だ。寄
り道散策ルートからスイセンサークル付近の桜並木へ。

ピンク色の八重桜は春の陽光に華やぎとても美しい。噴水を
見ながら陸橋を渡りたまごの森フラワーガーデンへ。


        松林の中のチューリップ畑

松林の中はチューリップが群生し色も鮮やかに咲き誇ってい
る。春いっぱいのおとぎの国へ迷い込んだような気分だ。

松林に広がるチューリップ畑には約240品種約25万本が
植栽されており、花色は豊かで花姿も種類が多く眺めるだけ
で楽しい。


       小さな風車小屋とチューリップ畑

色彩豊かなチューリップ畑にオランダ風のミニ風車があり写
真スポットとして賑わっている。卵型のオブジェは子どもた
ちの天国のようだ。

チューリップ畑における色彩デザインや種類の組み合わせた
植栽の方法などを眺めていると、その構成の見事さに感嘆す
る。その道に優れたデザイナーが設計しているのだろう。


         チューリップ畑の語らい

木陰のベンチで憩い冷たいビールを飲みながら、松林に広が
るチューリップ畑を眺め美しい花風景にしびれる。

ネモフィラの青い丘の神秘さやチューリップ畑の色彩の競演
を堪能して帰宅の途に就いた。







サクラ色に染まる皇居乾通り

2018-04-06 08:29:32 | Weblog
 桜の開花宣言があり、花見も近い春分の日は厳しい冷え込
みで名残の雪が降りしきる。翌日から気温が急上昇して桜は
急速に開花へと進んだ。

気象庁は3月24日(土)、東京で桜が満開になったと発表
した。東京での満開は平年より10日早いという。

24日(土)から、皇居乾通りの一般公開が始まり(4月1
日まで)、多くの人々が美しい桜並木を観賞している様子を
報じていた。


       二の丸庭園のベニシダレザクラ

 3月26日(月)晴れ。春の陽気に誘われ、かねてから念
願だった皇居乾通りの花見にでかける。混雑を予測して早め
に拙宅をでる。

市営地下鉄に乗り日吉駅で東急目黒線急行・高島平行に乗り
換え都営三田線の日比谷駅で下車。地上にでると皇居前広場
だ。内堀通りを横切り定められたコースを進み入場口へ。


           乾通りの神代曙桜

9時10分だが長蛇の列がつづく。9時40分に受付が開始
され長蛇の列が動き出す。ようやく順番がきて、受付で警察
官の手荷物検査とボディーチェックを受けて坂下門へ。

乾通りの一般公開は「皇居坂下門から参入し、皇居乾門から
退出、又は皇居東御苑の大手門、平川門若しくは北桔橋門か
ら退出する」と。


          乾通りからの富士見櫓

皇居の石垣にピンク色の桜が優美に咲いている。重厚な坂下
門をくぐり皇居に入る。広場の左奥に宮殿が見え、古風な宮
内庁の建物が重々しい。

坂下門から乾門までは約750mである。乾門又は東御苑方
向へは一方通行と定められている。


          乾通りの清楚な薄墨桜

蓮池濠の富士見櫓は威風堂々とし昔の栄華が偲ばれる。道の
両側には31品種103本の桜が色とりどりに咲き乱れて参
入者を迎えてくれる。

ソメイヨシノは優雅に枝を広げあわいピンク色に染めて華や
いでいる。シダレザクラの古木は朝日に映え流れるように咲
き誇り皇居ならではの深い情趣が感じられる。


          乾通りの観桜する人びと

純白で清楚な花の薄墨桜や薄紅色の神代曙桜はえもいわれ
ぬ美しさだ。人波にもまれながら一歩一歩と進む。富士見多
聞が見える辺りは人も少なく桜の花の美しさにひたれる。

乾門近くでは色鮮やかな「陽光」の紅色の花が青空に浮かび
人目を引く…。左側はソメイヨシノが群生し美しく咲き盛り
見事な美しさだ。


          乾通りのシダレザクラ

年輪を刻む乾門を退出し北桔橋門をくぐり東御苑へ。ここで
も手荷物検査とボデェーチェックがあった。二の丸庭園では
ソメイヨシノが満開に咲き誇り池を彩る。期待したベニシダ
レザクラはまだ3分咲きと寂しい。

スミレ咲く雑木林を散策し白鳥濠から芝生が広がる大奥跡へ
。やわらかな春の日差しに満開の桜が美しい。芝生で桜を眺
めながらしばらく憩う。


        東御苑の大奥跡のソメイヨシノ

天主台の巨石を見ながらたどり北の丸公園に向かう。都会の
中の森と呼ばれるほど木々が鬱蒼と茂る。草むらに花大根の
紫色の花も春を奏でていた。

桜が彩る池の畔から石垣沿いに続く回遊路を行く。眼下に千
鳥ヶ淵は春の日にきらめき、ピンク色の桜は水面に花影を映
す。下を覗くと高度感があり皇居外苑らしいちょっとスリリ
ングな花風景を楽しむ。


        北の丸公園から眼下の花風景

日本武道館の前を通り田安門をくぐり靖国通りから千鳥ヶ淵
緑道へ。千鳥ヶ淵は東京都の桜の名所で知られている。緑道
は770mあり桜も植栽され、春は千鳥ヶ淵が華やぐ桜の絶
景を楽しめる。

ソメイヨシノの古木は濠へ枝を広げあでやかなピンクの花を
浮かべる。うららかな春につつまれ桜のトンネルは心もはず
みても楽しい。匂うように咲く桜の花に酔いしれる。


         千鳥ヶ淵の桜のトンネル

最高のハイライトは千鳥ヶ淵ボート場近くの展望台だろうか。
絢爛豪華に咲き盛る千鳥ヶ淵の桜が優美な花影を水面に映
し、花の下をボートが行き交い一幅の絵のように美しい。

千鳥ヶ淵は皇居外苑の石垣や濠などを借景にして桜の花風景
に深い風情をかもし一際美しく彩るのだろうか。うららかな
春の光りに美しく咲き誇るゴウジャスな桜を眺めつくす。


         感動的な千鳥ヶ淵の花風景

皇居の桜に感動し往路を戻り靖国神社へ。桜の標本木を是非
見たいと思っていたので立ち寄る。靖国通りから靖国神社の
境内に入る。桜並木の参道を進み神門をくぐり拝殿に参拝す
る。

能楽堂の横に「標本木」が植えられていた。立札がたち「こ
の桜(ソメイヨシノ)は、東京管区気象台が開花を観測する
ため指定した『標本木』です。靖国神社社務所」とある。

関心のある人も多くそれぞれ写真に収めていた。満開の標本
木を確認し、九段下駅から帰途についた。







ウメ香る早春の熱海梅園

2018-03-06 08:49:51 | Weblog
 強い寒気が入り最高気温が10度以下の日が続いている。
日本一早咲きの熱海梅林は梅の開花はどうだろうか。

1月末に熱海観光協会に聞いてみると、「今年は寒さが長引
き開花が遅れています。一番の見頃は2月の連休あたりかと
思います」とのこと。

2月6日(火)、朝庭に出ると白加賀が五輪咲いていた。う
いういいし初花は美しい。ほのかな香りもする。


         うめ一輪のあたたかさ

 2月9日(金)晴れ。ウメの花や香りは朝がいい。朝早め
に拙宅をでる。市営地下鉄に乗りJR東海道線横浜発7:28
分の熱海行き乗った。

小田原を過ぎると碧い海原に朝日が照り銀色の帯がきらめく。
車窓から海を眺めているうちに熱海駅に9:00に着いた。

駅前バス停から9:13発の相の原団地行に揺られ梅園下で
下車。観梅の人びとともに歩き出す。前方に赤や白の梅の花
が見える。周辺は係員が多い。


          朝日に映える冬至梅

受付で入園料を払いパンフレットでコースの見どころなどを
教えてもらう。

熱海梅林は初川の流れに沿った丘陵地に44,000㎡の敷
地があり樹齢100年を超える梅の古木を含め、59品種、
472本の梅が植栽されている。12月下旬から3月上旬ま

で、早咲き272本、中咲き104本、遅咲き96本が順番
に咲きつづけていく。開園は1886(明治19)年と歴史
は古く、観賞用に造園された梅園は風雅である。



          梅花下の熱海梅林碑

梅園に入ると梅花の下に「熱海梅林」と刻まれた石碑がある。
やわらかな朝の光りに映えた紅梅や白梅は一足早く春を届け
ているようだ。

早咲きの梅の木には品種を記した名札が下がりわかりやすい
。優美に咲き誇る白梅や紅梅に見とれながら回遊路を巡る。
白い花は早咲きの冬至梅や八重野梅が多いようだ。


          華やかに咲く未開紅

紅い花は八重寒紅や未開紅などである。初川に架かるざんか
橋を渡り対岸の回遊路を行く。中央広場にはノボリが立ち並
びおでんや甘酒などの出店が軒を連ねる。

なだらかな丘陵は豊かな緑や川の流れを巧みに取り込み橋な
どにも趣向を凝らしている。苔むした岩などにも歴史が偲ば
れ風情がある。散策を楽しむうちに梅見の滝に着いた。


             梅見の滝
 
高さ13m、幅28mの岸壁から水が勢いよく流れ落ちる。
滝下の通路をくぐり対岸の小広場にでる。明るい日差しに華
やぐ紅梅が美しい。

香浮橋を渡り緩い坂を上り澤田政廣記念美術館の連絡橋であ
る梅園橋へ。高い橋上から園内を一望する。初川沿いに広が
る梅林は紅白入り乱れて咲き誇る早春の風景はすばらしい。


           梅園橋からの展望

春浅き寂しい山間の風景に明るい花を添えているかのよう。
往路をもどり和風庭園へ。ウメの花に混じり淡い紅色のあた
み桜が咲いていた。

足湯がある東屋へ急ぐ。先客が数人足湯を楽しんでいた。仲
間入りし、足湯に浸かりながら早春の風景を楽しむ。白や紅
のウメの花に混じりロウバイの黄色い花も覗き早春らしい。


           あでやかな唐梅

熱海梅林は長閑な春らしさがただよい気持ちも暖かくなって
いくようだ。足湯から韓国庭園を覗いてみる。庭は400年
前の韓国の庭園を再現したものという。

韓国庭園から、ウメの花が咲き乱れる緩やかな坂を下る。坂
の両側は特に紅梅が艶やかで美しい。身近に咲く梅の花の優
美さに感嘆する。観梅の人びとは夢中で写真に収めていた。


        梅花の撮影にいそしむ人々

美しい花の道から巡回し中山晋平記念館に立ち寄る。木造二
階建ての館内には「波浮の港」の抒情歌が流れていた。室内
には作曲に使われた古いピアノも置かれている。

ありし日の中山晋平や野口雨情など音楽関係者の写真もあっ
た。日本の名曲にしびれながら記念館を後にした。近くに梅
園六名木”根なし梅”の生命力に感心する。



             紅白の彩り

紅白の梅林から少し外れた一角に白梅の咲くエリアがある。匂
いに誘われ近づくとメジロの群れが蜜をなめていた。名前のと
おり目の周りが白く愛らしい。

巡回路にもどり梅の花のトンネルを歩く。ウメの甘い香りに
心が和み心地いい。中央広場で「おでんにビール」を求め、
春浅き梅の里で花見に一杯と風情を楽しむ。


           清楚な十郎の花二輪

早春の観梅を十分に堪能し梅林を後にする。熱海への帰途、
サンビーチで下車し広い砂浜を歩く。フェニックス並木と
植え込みの公園に入り、金色夜叉の主人公である「寛一・

お宮の像」や「お宮の松」を眺め二人の破局シーンの一幕に
思いをめぐらす。そこら徒歩で熱海駅に向かった。








真冬に映えるロウバイの花

2018-02-11 10:26:56 | Weblog
 寒気が居座り厳しい寒さがつづいている。そんな時節柄
、朝刊の一隅にロウバイの花が美しく咲きそろった明るい
ニュースを見た。「神奈川県松田町寄(やどりき)にある

ロウバイ園のロウバイが五分咲きとなり、黄色い小さな花
と甘い香りが、訪れる人々を楽しませている」と報じる。

松田町ならそう遠くない。松田町観光経済課に照会してして
みたら「ロウバイの開花が進み見頃を迎えています」と。


        ロウ細工のような花姿

 2月4日(日)曇り晴。早めに拙宅を出る。市営地下鉄・
横浜線・小田急線の町田駅から小田原行きに乗り換え新松田
駅で下車。駅北口から、富士急湘南バス「寄」行9:05発

は長蛇の列だ。終点の寄まで約30分の道のり。なんとか座
れてほっとする。バスは中津川沿いの山道を走る。車窓から、
山の北斜面はまだ積雪が多く白い冬景色だ。


         ロウバイと山並み

今日は暦の上では立春だが、早春賦の<春は名のみの風の
寒さや>の詩句の一節が浮かぶ。春はまだまだ遠い…。眼下
の中津川は朝の陽に照りうねりながら流れていく。

やがて、終点の寄に9時40分に着いた。歩いても行けるら
しいが、ロウバイ園へ無料送迎バスに乗る。坂を登るとほど
なくしてロウバイ園に着いた。


        陽に照るロウバイの群落

パンフに「寄ロウバイ園は地元の方々が平成16年に標高3
80メートル付近の荒廃農地を整備し、平成17年度寄中学
校卒業生が250本のロウバイを記念植樹としたのが始まり
です。

250本から始まった寄ロウバイ園も今年で11年を迎えて
20,000本以上、敷地面積13,000㎡以上と日本最
大級のロウバイ園となりました」とある。


        ロウバイの輝き

公園入口の臨時受付で入場料を払い入園する。売店や食事処
などが並ぶ狭い通路を通って橋を渡るとロウバイ園だ。

甘い香りがただよい黄色い花が彩る散策路は花を楽しむ人た
ちが切れ目なくつづく。可憐なロウバイが華やぐ一隅に「松
田町寄ロウバイ園」の表札が立つ。


        写真を撮る人たち

表札の周りはロウバイの花をバックに記念写真を撮る人で賑
わう。標高380メートルの園内は黄色く染まり一足早く春
がきたように花やいでいる。花からは甘い香りがただよう。

日当たりのよい斜面は2万本のロウバイが美しく咲き広がり
淡い黄色のカスミがかかったようなうららかさだ。早春のロ
ウバイ園は明るく華やぎ壮観だ…。


        花を楽しむ人たち

これほど大規模なロウバイ園は初めて見る。歩きやすい散策
路は蛇行しながら尾根筋へ延びていく。ベンチのある小広場
で一休みし、花に包まれ美しい風景を一望する。

やがて、散策路の両側はロウバイが植栽され身近に小さな黄
色い花を観賞できる。樹高も低く人の目線から、下向きに咲
く透明な黄色い小さな花は可憐で愛おしい。


       艶やかなロウバイの花

ロウバイは数種類あるが、寄ロウバイ園ではほとんどが「ソ
シンロウバイ」だという。ソシンロウバイは花全体が黄色く
芳香もよいことから人気が高いという。

花の名は「滑らかな半透明の花がロウ細工の梅のように見え
たことからロウバイと名付けられた」と。


        ロウバイの華やぎ

杉林が迫る急な坂道を登って行くと舗装道路に入る。少し歩
くと分岐点(舗装道路は展望台へ)だ。順路に従いロウバイ
林の中を巡る優雅な花のコースへ。

ゴウジャスに咲き誇るロウバイの花のトンネルを楽しく下る
。可憐な花に埋もれ花の甘い香りに癒される散策路は爽やか
な心地よさ。明るい花の楽園は快適だ!


          花とつぼみ

花を見上げると、冬日に映えた透明な黄色の花は宝石のよう
に輝きえもいわれぬ美しさ…。一枝に幾つもの花が連なり、
下向きに咲く姿はとても可愛らしくて花の妖精のよう。

甘い香りがただようロウバイ園を逍遥し光沢のある黄色い花
の美しさに魅せられて冬の一日を堪能した。園内を一回りし
たので寄展望台へ。


           九輪のロウバイ

展望台から、冬空の遥か彼方に山並みが連なり、緑の茶畑や
寄の集落が広がる光景をしばらく展望してしばし憩う。

最後に美しい花を愛でしながら往路を下った。

江月水仙ロードから鋸山日本寺へ

2018-01-07 08:52:17 | Weblog
 冬将軍が居座り厳しい寒さがつづく。庭のスイセンは冬の
日をいっぱい浴びてつぼもみがほころび始めた。

12月25日、水仙で有名な千葉県鋸南町の観光協会に水仙
の開花を尋ねたら「今年は例年になく開花が早く進み見頃を
迎えています」とのこと。

12月28日(木)、快晴。年の瀬も押し迫るなか、鋸南町
の江月水仙ロードを見たくなり早朝自宅をでる。横浜駅東口
バスターミナル発午前7時20分の木更津駅行き高速バス・


          陽を浴びる水仙

アクアラインバスにのる。横浜ベイブリッジを渡り臨海部を
走り海底トンネルへ。海上に出ると朝日が眩しい。

キラメク海に感嘆していたら千葉県に入り袖ヶ浦を経て木更
津駅前に着いた。JR木更津駅発午前8時28分の館山行に乗
る。のんびり車窓から景色を眺めていたら水仙の群落が見え


        明るい陽に春らしい菜の花

隠れする。海岸沿いを走る列車から明るい海が見え心は晴れ
晴れしい。やがて、目的地の保田駅に9時13分に着いた。

鋸南町は水仙の日本三大生産地である。その歴史は古く江戸
時代(1854~60年)に鋸南町元名地区に咲く日本水仙
が、元名水仙として船で江戸へ運ばれたのが始まりという。


         七面川の土手の水仙

また、昔から「鋸山を越えると肌着が一枚いらない」と言わ
れてきた。温暖な海洋性気候に恵まれて花き栽培が盛んだ。

保田駅前の案会図により、駅前広場から商店街を10分ほど
歩くと信号がある十字路だ。道を左折し踏切を渡ると保田神
社だ。神社に沿って行くと案内板があり道を右折する。

のんびりとたどり保田川橋を渡りしばらく行くと水仙ロード
入口だ。道なりに行くと高速道路の高架橋が見える。高架下
を過ぎ、町道の南斜面の畑に水仙が見られるようになった。


         斜面を彩る水仙の群落

進むにつれ、山が迫る丘陵帯は春に先がけて咲く水仙の白い
花が彩りすばらしい。爽やかな水仙の香りもただよう。歩く
に従いどこかしこも水仙でいっぱいだ。

やがて、江月コミュニティセンターだ。散策マップを参照す
る。路傍の可憐な水仙を楽しみながらたどる。


         水仙畑のわらポッチ

水仙ロードのハイライトか……七面川の土手や河原は水仙の
花で埋め尽くす。畑には「わらポッチ」が並ぶ。山裾に水仙
の花が咲き広がる畑に素朴なわらポッチはノスタルジジック
な情趣をかもし郷愁を呼び覚ます。

しばらく行くと東屋がある水仙広場。さらに町道を700m
ほど登ると地蔵堂だ。見晴しから富士山を眺め一息入れる。
地蔵堂から水仙の里の散策路をくだる。


         陽に華やぐ冬サクラ

明るい日差しを浴び水仙は輝き冬サクラや紅梅も咲きはじめ
早春の息吹がただよう。南斜面のだんだん畑は白いジュウタ
ンを敷き詰めたような水仙の大群落だ。絵のような美しさ…。

ひなびた水仙の里に抱かれて、清楚な白い花の美しさに魅せ
られ爽やかな芳香の心地よさに感慨無量だ。水仙の花を惜し
みつつ往路をくだる。


          水仙の里散策路

保田駅から浜金谷まで一駅のり鋸山日本寺へ。浜金谷駅から
国道127号を漁港の方面に向かい10分ほど歩くと案内板
が立ち信号を左折するとすぐに鋸山ロープウェー山麓駅だ。

絶景を眼下に収め約4分の空中散歩を楽しむ。展望台に上が
り東京湾を一望する。雲海に富士山が浮かび、水平線の彼方
には洲崎、三浦岬、久里浜、観音崎、横浜と広がり壮観だ。


            鋸山の山頂

山頂から岩の急坂を下り、日本寺入口で拝観料を納めて入山
する。日本寺は神亀2年(725)行基によって開かれた古
刹。慈覚大師、弘法大師などの名僧が修行した古道場だ。

緩い石段を昇って行くと分岐だ。まずは百尺観音へ。切り立
つ岩の道をゆくと小広場だ。垂直の岩壁に高さ30mの百尺
観音が刻まれている。荘厳なお姿を遥拝して分岐へ。

急な石段が上へ上へとつづく。息を弾ませながら昇っていく
と、ようやく有名な「地獄のぞき」だ。断崖に飛び出た岩に
恐る恐る立つ。ぞくぞくする…。


           有名な地獄のぞき

そうそうに引き上げ次の展望台に。そこから階段を下ると分
岐だ。長い千五百羅漢道を下る。上総の名工大野甚五郎と門
弟が生涯をかけて1553体の石仏を刻み風食等により出来
た空洞に安置した。

凡人には石仏のお顔が似たように映ってしまう。水仙が咲く
大仏参道を下り大仏広場へ。日本一の大仏はどっしりと鎮座
する。総高31mと高い。天明3年(1783)大野甚五郎
と門弟が三カ年を費やして完成したという。


            石の大仏様

自然崩壊があり、昭和44年から4年の歳月をかけて修復さ
れた。名前は《薬師瑠璃光如来》という。大仏様に息災を祈
願し一休みする。

往路を戻りロープウェーで下山する。帰途は浜金谷から東京
湾フェリーで40分の船旅を楽しみ久里浜港へ。京浜急行電
鉄で家路へ。

紅葉する晩秋の緑道

2017-12-05 10:05:49 | Weblog
 秋も深まり、朝夕の冷え込みが厳しくなりモミジが赤く染
まり紅葉の便りが日ごとに増える。晴れた日の午後、近くを
散歩していたらモミジが秋の陽に映えて美しい。

 11月29日(水)秋晴れ、紅葉が見頃を迎えた緑道を訪
ねる。


       緑道に燃えるモミジ

横浜市都筑区には美しい緑道と公園を巡る「健康づくりコー
スマップ」があり、250m間隔で距離表示サインが立つ。
コースは北と南の2たつ。

今日は南コース(約8.7Km)の一部、せせらぎ公園 →(
せきれいのみち) → 茅ヶ崎公園 → (ささぶねのみち)
 → 大原みねみち公園 → 葛が公園谷 → 鴨池公園 →
(ゆうばえのみち) → かりん公園 → 川和富士公園(
約5.25Km)まで行く。


     晩秋を彩るささぶねのみちを


市営地下鉄に乗り隣の中町台駅で下車。マンションが立ち並
ぶおしゃれな商店街をしばらく歩くと、スタート地点のせせ
らぎ公園だ。

緑道は駅や商店街が近くいつも行き交う人で賑わう。石畳の
緑道には小川が流れ気持ちがゆったりする。春は桜の名所で
賑わうところ。

やがて、緑道は木々が茂り静かな住宅街が広がる。この辺り
はモミジが赤く染まり足を留めたくなる。ほどなく歩道橋の
美四季橋だ。ゆるい下り坂は黄葉が美しい。


       せきれいのみちの紅葉

右は大規模なマンション群が並ぶ。せきれいのみちも終わり
、広い芝生の茅ヶ崎公園だ。緑道と別れ右の道を行く。雑木
林を背に風雅な東屋が建ち池も広がる。

池に沿って歩くき丁字路を左折すると茅ヶ崎中学があり、す
ぐ隣は茅ヶ崎小学校だ。中学校裏の広い砂利道にはヤブツバ
キが咲いている。一重の赤い花は気品もあり風情がある。

少しゆくと谷戸のモミジが赤や黄色、橙色に染まり艶やかに
輝く。気持ちのよい散策路を歩むと茅ヶ崎公園自然生態(土
、日、祝日のみ)。


        モミジ谷を彩る紅葉

地域の古里を未来に残す池や田んぼなどがある。昔ながらの
米作りが体験できるという。

往路を少しもどり、公園の坂を巻きながら登ると緑道だ。コ
ナラなどが茂る雑木林は黄色や茶色に染まり里山の秋らしい
。緑道を道なりに行くと秋の陽にモミジが赤く映え鮮やかだ。

地下鉄の高架橋の下を通り萌木橋を渡ると「ささぶねのみち」
だ。ほどなく大原みねみち公園に入る。カルガモが遊ぶ細長
い池があり鯉や亀も泳ぎのどかなところ。


       大原みねみち公園の黄葉

対岸は鬱蒼と茂る雑木林が広がる。池の橋から眺めると黄葉
した木々が水面に映し実にすばらしい。

砂利道の緑道を行くと、シラカシなどの常緑樹が茂る緑のト
ンネルだ。周りの雑木林も重層し森林浴にひたるような心地
がする。12月上旬はいろはモミジが赤く燃えすばらしい。

ほどなく葛が谷公園だ。芝生広場のモミジが赤く彩り美しい。
一息して、静かな晩秋の風景を楽しむ。


           葛が谷公園の紅葉

葛が谷公園から鴨池公園に続く緑道は、秋の紅葉が実にすば
らしいところ。

緑道の坂は錦繍をまとったような美しさ…。紅葉のトンネル
をくぐり御影橋にさしかかる。トンネルの薄闇から、赤赤と
燃え立ち鬼気迫る紅葉が浮かぶ…。


        御影橋の周囲の紅葉

橋下を抜けると、周囲は赤や橙色に照るモミジが空を覆う。
秋の陽に映え赤く輝く紅葉は絵のように美しい。空も青く、
赤いモミジが織りなす緑道をそぞろ歩き写真に収める。

のんびり歩いているうちに鴨池公園の分岐だ。この辺りも
紅葉の名所の一つ。晩秋のモミジは赤や橙色、黄色に照り
グラデーションに輝いて圧巻だ!


        鴨池公園分岐の紅葉

道を一歩二歩下るとモミジの絶景がある。赤やオレンジに照
り映え小川に浮かべる葉は晩秋の哀愁を奏でる。

分岐にもどり、かもいけケランドの前を通って鴨池公園橋を
を渡る。静寂さがただよう鴨池は水面に紅葉を映してすばら
しい。鴨池公園から「ゆうばえのみち」に入る。

広い舗装された緑道を行くとドウダンツツジが赤々と秋の陽
に燃えている。右はメゾン桜が丘団地。木漏れ日の道はほっ
と心がなごむよう。


      ゆうばえのみちモミジのトンネル

しばらく道なりに歩くと朝霧橋だ。橋から、車道のイチョウ
並木が明るい黄色に染まりすばらしい。しばらく木立の緑道
を歩くとかりん公園だ。

深い緑陰の道にもちらほらとモミジが照っている。やがて、
夕やけ橋だ。ここからは赤く染まったモミジのトンネルだ。
ほどなく終点の川和富士公園に着いた。


      草原に悠然と構える川和富士

広い草原に川和富士がでんと鎮座する。江戸時代に富士信仰
の山とし築かれた。川和富士は標高74mあり2代目だ。

スロープを巻きながら山頂に立つ。西の空に白雪いただく富
士山が悠然と浮かぶ。箱根の山々や丹沢山系、白く輝く南ア
ルプス、秩父連山を一望する。

南にランドマーク、ベイブリッジなども見え至福の一時だ。
パノラマを堪能し下山。専用歩道をたどり市営地下鉄の都筑
ふれあいの駅へ向かった。

十国峠から姫の沢公園

2017-11-08 08:52:59 | Weblog
 富士山は四季折々に多彩な表情を見せて実に奥深い。秋空
に悠然とそびえる端麗な姿は神々しさがただよう。


          雲海に浮か富士山

10月18日(水)晴れのち曇り。秋雨がつづき心も湿りが
ち。秋空にそびえる秀麗な富士山が見たくなり十国峠へ向か
う。JR東海道線に乗り熱海駅で下車。

熱海駅から元箱根行のバスに乗り、40分ほどで十国峠登り
口に着いた。ケーブルカーに乗るとわずか3分で十国峠駅に
着いた。


          富士山と十国峠

十国峠は箱根峠と熱海峠の中間に位置して日金山(771m)
とも呼ばれ、その昔、伊豆、駿河、遠江、甲斐、信濃、相模、
武蔵、上総、下総、安房の十国が見えたことから十国峠の名
がついたという。

山頂の展望台からは、富士山はもとより、相模湾から伊豆七
島、そして駿河湾から天城連山が見渡せる。山頂には173
8(天明3)年に建てられた十国碑あり「日金山山頂から十
国五島が見渡せる」と記されている。


          山頂から芝生広場へ

うすい巻雲が広がる山頂から、雲海に浮かぶ青い富士山が堂
々とそびえ見事な美しさだ…。遥か彼方には天城連山も望ま
れ、眼下に駿河湾が銀色に照る。

右に箱根駒ヶ岳が見え、左には熱海市街や相模湾を見下ろ
す。晴れた日は360度の展望が開け日がな一日楽しめるだ
ろう。


          芝生広場からの眺望

太宰治は「『富岳百景』で、十国峠から見た富士山だけは、
高かった。あれは、よかった」と書いている。

富士山は7回登頂しご来光を遥拝した。日本一の名峰は幾度
登っても飽きない魅惑を秘めている。

山頂を下ると、見渡す限り緑の芝生が広がり、まるで解き放
たれた小鳥のような解放感が湧いてくる。ゆるやかな芝生を
くだると、源実朝の歌碑が立っている。


          源実朝の歌碑

< 箱根路を わがこえくれば 伊豆の海や おきの小島に
波のよるみゆ >。

坂道をくだると前方に青い海原が広がり初島が浮かぶ。やが
て、姫の沢公園入口だ。道を左折し、東光寺へ簡易舗装の道
をくだる。


          本尊の延命地蔵像

赤いのぼりが立ち並び路傍にお地蔵様が並ぶ。ほどなく森の
奥に鎮座する東光寺だ。山岳信仰の行場として3世紀に松葉
仙人が開基した古寺。本尊の延命地蔵像は頼朝公が建立した
とされる。

参拝して岩戸山へ。木々が茂る山道をたどると、泉・湯河原
の分岐、直進して進むと展望が開け石仏の道の分岐だ。道を
左折して岩戸山への尾根道を登る。


         路傍のお地蔵様

箱根ねササが茂り視界もなく黙々と歩くだけ。岩戸山近道を
登りしばらく行くと岩戸山山頂(734m)だ。東光寺から
30分ほど。

狭い山頂には9人の先客がおり、視界も悪く、スズメバチが
飛んでいるため、そうそうに退散し往路をもどり、姫の沢公
園へ。


        十国峠の姫の沢公園入口

姫の沢公園は富士箱根伊豆国立公園に接し、山の斜面に整備
された面積が1,080,000㎡の自然公園である。園内
は四季折々の花が絶えないという。

アスレチック及びハイキングコースがあり延長約3㎢。ハイ
キングは稜線を回遊しながら約1時間半くだる。

峠の広場(標高730m)には「未知の遭遇」などのアスレ
チックがある。ハイキングマップを参考にし、峠の広場から
狭い急な階段を8分ほどくだると、ねむの広場だ。


          アスレチック

ここからは簡易舗装された山道を蛇行しながらくだって行く。
森の清浄さに癒され森林浴を楽しみながらの散策は爽快だ。
アスレチックを見ながらのんびりくだる。

明るい落葉樹の林から海が見え元気が湧いてくる。山を巻き
ながらくだると姫の沢橋への分岐だ。指示に従いなだらかな
土の道をのぼる。ほどなくすると東屋がある。

体が鍛えられそうアスレチックに感心しながらたどると、東
光寺からの野鳥の森コースと合流する姫の沢橋だ。ここから
も少し登り道。

杉木立の山がつづく。真っ直ぐに伸びた杉は凛々しくてすば
らしい。山道に標高600mの表示が立つ。そこから急な坂
道くだると青少年の広場だ。展望がよい東屋が建つ。

一息入れ、東屋から眼前に広がる絶景を楽しむ。相模湾の青
さに初島が大きく浮かび彼方に大島がかすむ。心が晴れ晴れ
するような見晴しだ。

そぞろ歩くと陶芸センターが現れ、さらにくだるとお弁当広
場だ。立派な東屋が建ちテーブルも五脚ほどある。休憩しお
昼をするのには格好な場所だ。


           友愛の女性像

起点のピクニック広場から池の広場へ。すこし歩くとすばら
しい池の広場だ。広い池がありベンチもある。さつきが咲く
頃は山が赤く染まりさぞ綺麗だろう。

階段をくだると大噴水があり、若々しい「友愛の女性像」が
立ち、友情の輪を広げ世界の平和を希求しているかのよう。

さらに、長い階段を下ると、公道にでて姫の沢公園バス停だ。
熱海行きのバスに乗り来宮神社前で下車。

境内には樹齢2000余年の大楠が迎える。不老不死や無病
息災の象徴とされ、パワースポットとして有名とか。荘厳な
神社に参拝し、程近い来宮駅に向かった。

秋空に炎が燃え立つ羽毛ゲイトウ

2017-10-07 10:01:38 | Weblog
 大型の台風18号も去り、日ごとに秋らしさをましてキンモ
クセイの強い芳香が漂ってくる。秋の七草の萩も咲きだした。

9月24日(日)、晴れ。天気もよさそうなので自然豊かな
国営武蔵丘陵森林公園を訪ねてみる。

国営武蔵丘陵森林公園は、明治百年記念事業の一環として開
園されたわが国最初の国営公園である。東西1Km、南北4Km
あり、総面積は304haと壮大な広さだ。

武蔵野の面影が残る雑木林は池沼や湿地などが自然のまま
に残されており、お花畑や花木園は整備され四季折々の花々
を楽しめる。


        燃え立つ羽毛ゲイトウ

午前7時10分に拙宅を出発し横浜市営地下鉄で日吉へ。日
吉駅発の森林公園(埼玉県)行に乗り継ぎ東武東上線の森林
公園駅に9時19分に着いた。

森林公園南口行のバスに乗り森林公園に9時40分に入園す
ることができた。

明るい南口広場は、秋の草花に彩られた噴水が朝の日に照り
銀色にきらめく。ガイドマップを見て羽毛ゲイトウが咲く西
口広場のお花畑をめざす。


         森林公園南口広場

南口広場の日本庭園を散策してから、北へ続く広い舗装道路
に入る。豊かな森につつまれた西田沼を見ながら静かな雑木
林の舗装道路をたどると明治百年にちなんだ記念塔が見える。

雑木林の中を通る舗装道路はさわやかな心地がして気分が安
らいでいく。やがて、小さな広場がある野草コース南口だ。
コーナーには「野草コース花情報板」が立つ。


          秋の七草園

野草コース入口にはトリカブトの青い花が咲いてた。夏山で
はよく見かけた花だ。花情報により、秋の野草の花を探して
巡回コースに入る。

雑木林の回遊路をめぐるとサラシナショウマの白い花が咲い
ていた。その近くに、シモバシラ(シソ科)の白い花穂がさ
びしげに咲く。暗い林も過ぎて明るい秋の七草園へ。


          秋の七草のキキョウ

日当たりの良い花畑はキキョウやオミナイシが群生して咲き
誇る。キキョウは日本の秋を代表する花である。5列した青
紫の花は端正で奥ゆかしい。

長閑な秋の日にキキョウの花は万葉の調べを奏でているよう。
隣には、オミナイシの優しい花姿に秋の風情がただよう。よ
く見ると黄色い小花が密集し可憐である。


          秋の七草のオミナイシ

お花畑の所々に赤紫のワレモコも散見、草原のヒガンバナは
目にも鮮やかだ。

秋の七草は『万葉集』に山上憶良が読んだ二首の歌「秋の野
に 咲きたる花を 指折りかき数ふれば 七種の花」「萩の
花 尾花葛花 なでしこが花 女郎花 また藤袴朝顔の花」

に由来する。朝顔の花は現在のキキョウのことだという。
秋の七草園を後にしてメインコースに戻る。


         秋の日に華やぐキキョウ

野草コース北口から広い舗装道路を歩き中央橋を渡り西口広
場へ。やまゆりの小道を右に見て赤松が茂る道をたどる東屋
がある三叉路だ。そのまま広い舗装道路を行く。

やがて広い西口広場に着いた。真夏のような日差しだ。木陰
のベンチはどこも人であふれる。


         色とりどりの羽毛ゲイトウ

お花畑は色とりどりの羽毛ゲイトウが咲き乱れている。炎の
ように燃え立つ羽毛ゲイトウはお花畑を赤や黄色、ピンク色
に染め上げてパステウカラーの絵のような美しさだ…。

遠くから眺めるとカラフルなジュータンを敷き詰めたようで
明るい色調ではなやぎ美しい。細長い花穂は大きくてボリュ
ウムがあり先が尖っている。


         羽毛ゲイトウを楽しむ人々

原産地は熱帯アジアとされ、夏から秋に花盛りとなる。また、
「鶏頭」の和名のとおり、鶏のとさか状の特異な形の花を咲
かせる。山側はススキが銀色の穂をたれはじめた。

往路を戻り中央橋を渡ってから運動広場への道をくだる。や
や巻きながら緩やかに下っていくと道は平坦になり、運動広
場が見えてきた。


          一万株のコキア畑

広場に入ると運動広場のお花畑は「コキア」が一面に広がる。
ふわふわした大きな丸いボールが連続して連ねているようだ。
約1万株のコキアは黄色味を帯び秋色に染まり始めてきた。

広いコキア畑を眺めていると不思議な植物見ているようだ。
秋の深まる10月中旬ははコキアが真っ赤に紅葉して素晴ら
しいという。

和名はホウキグサといい、昔は茎を乾燥させてホウキを作っ
ていたという。原産は南ヨウーロッパとされる。


         色鮮やかなヒガンバナ

お花畑の山側はヒガンバナが群生し赤く燃え広がり美しい。
名前の由来は秋の彼岸の頃に咲くからだという。別名の曼珠
沙華は、梵語で「天上に咲く赤い花」の意味だという。

ヒガンバナは真っ直ぐ立ち上がった花茎の先に繊細な花を咲
かせる。葉は見当たらない。不思議な花だ。隣は赤ソバの畑
だ。花は10月の中旬から下旬だという。

運動広場のぼんぼこマウンテンで遊ぶ子らは歓声をあげ楽し
そうだ。ベンチがある売店前の広場へ。

緑の風に癒され冷たいビールに喉を鳴らす。ささやかな幸せ
が染みてくるようだ。