わたしの散歩道

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秋空に炎が燃え立つ羽毛ゲイトウ

2017-10-07 10:01:38 | Weblog
 大型の台風18号も去り、日ごとに秋らしさをましてキンモ
クセイの強い芳香が漂ってくる。秋の七草の萩も咲きだした。

9月24日(日)、晴れ。天気もよさそうなので自然豊かな
国営武蔵丘陵森林公園を訪ねてみる。

国営武蔵丘陵森林公園は、明治百年記念事業の一環として開
園されたわが国最初の国営公園である。東西1Km、南北4Km
あり、総面積は304haと壮大な広さだ。

武蔵野の面影が残る雑木林は池沼や湿地などが自然のまま
に残されており、お花畑や花木園は整備され四季折々の花々
を楽しめる。


        燃え立つ羽毛ゲイトウ

午前7時10分に拙宅を出発し横浜市営地下鉄で日吉へ。日
吉駅発の森林公園(埼玉県)行に乗り継ぎ東武東上線の森林
公園駅に9時19分に着いた。

森林公園南口行のバスに乗り森林公園に9時40分に入園す
ることができた。

明るい南口広場は、秋の草花に彩られた噴水が朝の日に照り
銀色にきらめく。ガイドマップを見て羽毛ゲイトウが咲く西
口広場のお花畑をめざす。


         森林公園南口広場

南口広場の日本庭園を散策してから、北へ続く広い舗装道路
に入る。豊かな森につつまれた西田沼を見ながら静かな雑木
林の舗装道路をたどると明治百年にちなんだ記念塔が見える。

雑木林の中を通る舗装道路はさわやかな心地がして気分が安
らいでいく。やがて、小さな広場がある野草コース南口だ。
コーナーには「野草コース花情報板」が立つ。


          秋の七草園

野草コース入口にはトリカブトの青い花が咲いてた。夏山で
はよく見かけた花だ。花情報により、秋の野草の花を探して
巡回コースに入る。

雑木林の回遊路をめぐるとサラシナショウマの白い花が咲い
ていた。その近くに、シモバシラ(シソ科)の白い花穂がさ
びしげに咲く。暗い林も過ぎて明るい秋の七草園へ。


          秋の七草のキキョウ

日当たりの良い花畑はキキョウやオミナイシが群生して咲き
誇る。キキョウは日本の秋を代表する花である。5列した青
紫の花は端正で奥ゆかしい。

長閑な秋の日にキキョウの花は万葉の調べを奏でているよう。
隣には、オミナイシの優しい花姿に秋の風情がただよう。よ
く見ると黄色い小花が密集し可憐である。


          秋の七草のオミナイシ

お花畑の所々に赤紫のワレモコも散見、草原のヒガンバナは
目にも鮮やかだ。

秋の七草は『万葉集』に山上憶良が読んだ二首の歌「秋の野
に 咲きたる花を 指折りかき数ふれば 七種の花」「萩の
花 尾花葛花 なでしこが花 女郎花 また藤袴朝顔の花」

に由来する。朝顔の花は現在のキキョウのことだという。
秋の七草園を後にしてメインコースに戻る。


         秋の日に華やぐキキョウ

野草コース北口から広い舗装道路を歩き中央橋を渡り西口広
場へ。やまゆりの小道を右に見て赤松が茂る道をたどる東屋
がある三叉路だ。そのまま広い舗装道路を行く。

やがて広い西口広場に着いた。真夏のような日差しだ。木陰
のベンチはどこも人であふれる。


         色とりどりの羽毛ゲイトウ

お花畑は色とりどりの羽毛ゲイトウが咲き乱れている。炎の
ように燃え立つ羽毛ゲイトウはお花畑を赤や黄色、ピンク色
に染め上げてパステウカラーの絵のような美しさだ…。

遠くから眺めるとカラフルなジュータンを敷き詰めたようで
明るい色調ではなやぎ美しい。細長い花穂は大きくてボリュ
ウムがあり先が尖っている。


         羽毛ゲイトウを楽しむ人々

原産地は熱帯アジアとされ、夏から秋に花盛りとなる。また、
「鶏頭」の和名のとおり、鶏のとさか状の特異な形の花を咲
かせる。山側はススキが銀色の穂をたれはじめた。

往路を戻り中央橋を渡ってから運動広場への道をくだる。や
や巻きながら緩やかに下っていくと道は平坦になり、運動広
場が見えてきた。


          一万株のコキア畑

広場に入ると運動広場のお花畑は「コキア」が一面に広がる。
ふわふわした大きな丸いボールが連続して連ねているようだ。
約1万株のコキアは黄色味を帯び秋色に染まり始めてきた。

広いコキア畑を眺めていると不思議な植物見ているようだ。
秋の深まる10月中旬ははコキアが真っ赤に紅葉して素晴ら
しいという。

和名はホウキグサといい、昔は茎を乾燥させてホウキを作っ
ていたという。原産は南ヨウーロッパとされる。


         色鮮やかなヒガンバナ

お花畑の山側はヒガンバナが群生し赤く燃え広がり美しい。
名前の由来は秋の彼岸の頃に咲くからだという。別名の曼珠
沙華は、梵語で「天上に咲く赤い花」の意味だという。

ヒガンバナは真っ直ぐ立ち上がった花茎の先に繊細な花を咲
かせる。葉は見当たらない。不思議な花だ。隣は赤ソバの畑
だ。花は10月の中旬から下旬だという。

運動広場のぼんぼこマウンテンで遊ぶ子らは歓声をあげ楽し
そうだ。ベンチがある売店前の広場へ。

緑の風に癒され冷たいビールに喉を鳴らす。ささやかな幸せ
が染みてくるようだ。