心が満ちる山歩き

美しい自然と、健康な身体に感謝。2019年に日本百名山を完登しました。登山と、時にはクラシック音楽や旅行のことも。

八ヶ岳 紅葉の白駒の池

2021年10月11日 | 八ヶ岳


 白駒の池は標高およそ2,100m、北八ヶ岳の森の中にあります。2,000mよりも高い場所にある日本の湖沼では、最も大きいものです。
 同じ八ヶ岳の雨池に比べると、高地に見えないくらいに水がなみなみと湛えられ、堂々としています。
 国道299号線の通る麦草峠から茶臼山を見上げ、苔むした原生林を歩くと、溶岩の積み重なった白駒の奥庭に出ます。オオシラビソからは森の香りがしてきます。再び森の中に戻り、1kmほど歩くと白駒の池です。
 畔に真っ赤な紅葉が映っているのが素晴らしい雰囲気でした。風が吹くと、赤かった水面がさざ波のように動きました。水面は青々として、水草はたゆたうようでした。
 頂上には行きませんでしたが、池を一周する途中で白駒湿原に立ち寄りました。尾瀬の燧裏林道に出てくる小さな湿原に似ていると思いました。

 「~ 切り立った線はそのてっぺんに登ってやろうという人間の本能を挑発するが、なだらかな面はそういう情熱を刺激しない。だから北八ッの山歩きには、かならずしも頂上を必要としないのである。 ~」
 (『北八ッ彷徨 随想八ヶ岳』山口耀久(平凡社))












 (写真:2021年10月上旬)  



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