心が満ちる山歩き

美しい自然と、健康な身体に感謝。2019年に日本百名山を完登しました。登山と、時にはクラシック音楽や旅行のことも。

久住山・中岳から法華院温泉へ(2)

2015年11月23日 | 中国・四国・九州の山


久住山(1,787m)・中岳(1,791m) (つづき)

 久住山の山頂は、すごい人出でした。多人数のグループが多いのかいっそう落ち着きません。眼下には崖が落ち込んで、いかにも火山らしい景色が展開されています。硫黄岳から噴気が出ているのも見えます。
 九重連山のピークは、最高峰の中岳にはじまり、星生山・三俣山、少し東側に離れると大船山と平治岳が見えます。どれも、ほとんど同じ高さです。ここに挙げた山のうち、平治岳だけが1,643m、あとはみな1,700m台の山々です。
 中では、三俣山の頂上が三つに分かれて見える(実際には4つ)のが特徴でした。それ以外は、これらの山々には突出したものがあまりありませんでした。しかし、同じような山の集まりであることが貴重なところだし、それがくじゅうの山並みに広がる、何とも言えない開放感のカギになっていると感じられます。山頂からの眺望は、どこをとっても本州の山とはまったく違うものでした。


 「~現在では山群の総称を九重、その最高峰を久住と呼んで、もう誰も異議を挟むものはない。最高峰といっても断然抜きんでているわけではなく、山群中の大船山もそれとほぼ同じ高さを持っている。それにつづいて、稲星山、星生山、天狗ヶ城、中岳、三俣山、白口岳など、主峰と五十米とは違わないのだから、これはまさしく久住独裁国ではなく、九重共和国である。しかもそれが同じような鐘状火山なので、うっかりするとどれがどれだか分らなくなってしまう。~」
 (深田久弥『日本百名山』新潮社版)




 (登頂:2015年10月中旬) (つづく)



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