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沖縄への無理解が噴出 「土人」と言われた芥川賞作家の寄稿(必読)

2016年11月03日 | 新聞記事
沖縄タイムスに掲載されました。
差別発言を投げつけられた目取真俊さんによる正確な事実報告と、この危うい国に住むすべての人に向けて発せられた警鐘です。
目取真さんは差別用語だけでなく差別発言をした機動隊員を含む複数から頭やわき腹を殴られる暴行を受けていました。

<高江「土人」発言を考える> 目取真 俊

 10月18日の午前9時45分頃、ヘリパッド建設が進められている東村のN1地区ゲート付近で抗議行動を行っている際に、
大阪府警の機動隊員から「どこつかんどるんじゃ、こら、土人が」という言葉を投げつけられた。

 現場では10人ほどの市民が、砂利を搬入するダンプカーに対し、金網のフェンス越しに抗議の声を上げていた。
この機動隊員はその市民に「ボケ」「クソ」という言葉を連発し、言葉遣いがひどいのでカメラを向けているところだった。
本人も撮影されているのは承知の上で「土人が」と言い放った。

 それだけではない。その後、別の場所で砂利を積んだダンプカーに抗議していて、3人の機動隊員に抑え込まれた。
「土人が」と発言した機動隊員は、離れた場所からわざわざやってきて、私の頭を叩(たた)いて帽子を落とすと、脇腹を殴ってきた。

 近くに新聞記者がいたので、写真を撮るように訴えた。機動隊員は記者から見えにくい位置に回り、抑え込んでいる仲間の後ろから、
私の足を3回蹴った。ビデオ撮影されたときは、フェンスがあって手を出せなかったので、暴力をふるうチャンスと思ったのだろう。

 その前には大阪府警の別の機動隊員が、ゲート前で抗議している市民に「黙れ、こら、シナ人」という暴言を吐いていた。

 この機動隊員もゲート前に並んだ時から態度が横柄で、自分の親や祖父母の世代の市民を見下し、
排除の時も暴力的な言動が目立っていた。そのため、注意してカメラを向けている際に出た差別発言だった。

 高江には現在、東京警視庁、千葉県警、神奈川県警、愛知県警、大阪府警、福岡県警から500人と言われる機動隊が派遣されている。
沖縄県警の機動隊を含めて、沖縄島北部の限られた地域にこれだけの機動隊が集中し、長期にわたって市民弾圧に乗り出している。
こういう事例が過去にあっただろうか。

 7月22日にN1ゲートの車
両が強制撤去され、ヘリパッド建設工事が本格的に始まって以来、高江の現場は戒厳令が敷かれたかの
ような異常事態が続いている。そのような中で「土人」「シナ人」という差別発言が発せられた。
それはヘリパッド建設を強行するため、抗議する市民を暴力で抑え込むことを正当化しようとするものだ。

 南の島に住む、遅れた「土人」たちは、理性的に物事を判断することができない。だから政府がやる正しいことに反対しているのであり、
こういう輩は力で抑え込んで当たり前だ。あるいは、反対する連中は中国(シナ)から金をもらってやっている工作員であり、
暴力をふるって叩きのめしてもかまわない。そうやって自らの暴力を正当化している。

 インターネット上には、この種の沖縄に対する差別意識丸出しの書き込みが氾濫している。まだ20代の若い機動隊員の口から
「土人」「シナ人」という言葉が出てくるのは唐突なようだが、ネット右翼が拡散するデマから知識を得ているのだろう。
きちんと琉球・沖縄の歴史を学ぶこともせず、理解しようともしていない。歴史的にある沖縄への差別と在沖米軍・自衛隊の強化、
中国脅威論が結びつき、新たな差別意識が生み出されている。

 これは機動隊員個人の資質の問題ではない。安倍晋三首相がヘリパッドの年内完成を公言し、それが現場に圧力をかけて、
市民への弾圧の強化を促していることが前提にある。
さらに、基地建設を推進しようとする者たちによって、中国脅威論とからめて沖縄県民への差別意識をあおるデマが、意図的に拡散されている
ことが背景にある。

 警察官は市民が持たない権力を持っている。本来はヘイトスピーチを取り締まる立場にある彼らが、ネット右翼レベルの知識、認識しか持たず、
沖縄県民に差別発言を行っているのは恐ろしいことだ。このことが徹底して批判され、是正されなければ、沖縄差別はさらに広がっていく。
ヤマトゥに住むウチナンチューに実害が及びかねない。そういう危機感を持つ。

 かつて就職・進学で沖縄からヤマトゥにわたった若者たちが、沖縄に対する差別と偏見に悩み、苦しんだという話が数多くあった。
1980年代後半から沖縄の音楽、芸能がもてはやされ、観光業が伸びていくのと合わせて「沖縄ブーム」が生まれた。沖縄への理解が進み、
差別・偏見も改善されたように見えた。

 しかし、「明るく、楽しく、優しい沖縄」イメージがもてはやされる一方で「基地の島・沖縄」という実態は負のイメージとして
隠蔽(いんぺい)され、米軍基地の負担は変わらないばかりか、自衛隊の強化が進められた。しょせん「沖縄ブーム」はヤマトゥに
都合のいいものでしかなかった。

 そういう二重構造は差別意識にも反映している。ウチナンチューがヤマトゥの望むように行動すれば評価されるが、意に反して自己主張
すればはねつけられ、言うことを聞かなければ力ずくで抑え込まれる。高江や辺野古はそれが露骨に現れる場所だ。
だから隠れていた差別意識も噴き出す。そもそもヘリパッド建設強行自体が差別そのものなのだ。(作家)



※「市民に何度も殴られて顔が腫れ上がった機動隊員」というデマをツイッターで垂れ流している
「辻よしたか」氏なるとんでもない、公明党の国会議員がいます。
この人は実際に現場を見て実態が分かっているのでしょうか。
機動隊を殴る以前に少し手が触れただけで即狙い撃ち逮捕でしょうが・・・
この国会議員のツイッターは悪意むき出しのネットウヨクレベル。
しかも公人のツイッター。
何故このような人が自称平和の党の国会議員になれるのでしょうか。

https://twitter.com/ytsuji2001?lang=ja

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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2016-11-05 18:34:22
うーん、そもそも翁長知事は法的には他県の機動隊派遣を止められるだけの権限があるはずなのに…過剰警察だの口だけ批判で行動に移さないのはなぜなのだろう
というか、沖縄メデイアも反基地活動の側も機動隊をなんとかできるんだからなんとかしなさいと翁長知事にクレームいれないのはなんでなんだろう…

法的な権限でいえば警察法で、応援要請ができるのはその県の公安委員会で、応援できた他県の警察は当該県の公安委員会の管理下において職務ができるとなっている。

公安委員会とは、知事の管理下にある組織で警察を民主的に運営するため監視する行政委員会として、委員の承認権は県議会にあり、任命権と罷免権は知事にある

ようするに国が暴走して県公安委員会を無視してやっているという過程でみてもとんでもない越権行為であるにもかかわらず県議会はじめ翁長知事も黙殺してなんもするつもりがないということになってしまうので責任は免れない


高江の県道の駐禁化にしても、あれ権限も県公安委員会にあるんで県議会自体が国に屈してるんですよね…
翁長知事にもクレームいれないと機動隊の暴走はどうにもなりませんよ。

というか反基地活動にしても沖縄メデイアにしても本気で機動隊をなんとかするつもりあるかどうか…
結局、本土の機動隊が無法を働いたと…なったほうが活動には都合がいいですからね
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