+遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。
お正月はいつもあっという間で、遊んでばっかでとても楽しかったです。
甥がクトゥルフにハマってるんで、俺がKPで1時間セッションを死ぬ程やりました。
甥が茶番に全く興味がないので、ひたすら爆進、爆進。
日頃はもっとストーリーやキャラ作って、のんびりやるので、死の行軍みたいで楽しい地獄。
とりあえず生き残れてよかったわ。しかし、寒い正月だったぜ。
青の祓魔師 第64話「行ってきます」 1
さて、事件の後始末。
「稲生周辺の土地や下水の洗浄に最低でも一ヶ月ほどかかる見通しです。
おきつね横丁の食べ物の中毒になってしまった一般人の治療も三ヶ月は必要かと。
百万人は下らない人数が依存者になっているようですので」
サラッと百万とか書いてるが、費用とか収容施設とか考えるとゾッとします。
福岡市が人口150万だから三分の二が壊滅してるやん。
かなりの無理ゲー。行政が機能不全になるレベル。
というか、何故こんなになるまで今まで放っておいた、言え!の世界(^▽^;)
まぁ、本当の出雲大社だったら、観光来訪者650万人位らしいからこれで済んでよかったね。
「そうか、ご苦労さんやった。
どちらも今後のプランを計画書にしてまとめてもらえるか?」
「はっ」「はっ!」
テントで指示を出す志摩所長の元に報告に来る雪男。
思わず握手。
「奥村くん。無事で何よりやった。
駆けつけるのが遅なって申し訳ない」
「いいえ、京都も大変な時にありがとうございます」
ホンマやでぇ。
金沢とか仙台とか出羽とか那智とか、幾らでも宗教系支所ありそーなもんやのに(^_^;)
志摩所長が過労で倒れないか心配です。
「現状は?」
「我々が踏み込んだ時にはルシフェルや主要な構成員はとっくに逃げた後やった。
残党はイルミナティの教義もあやふやな下っ端ばかり」
あれ、カルトなんだし、結構そこら辺には超キビシイ組織かと思ったが違うん?
隙見せたり、ドジったら、すぐ実験台とか処刑とかしちゃいそうな感じだったが。
この為に臨時バイト雇ったんかねぇ?
確かに土産物屋の娘とか何売ってたか知らなさそうだけど。
「研究所内のコンピュータもあらかた磁気破壊されとったし…。
もともと、この研究所は捨てるつもりだったに違いないわ」
短期間で大量のHDD壊すなら、磁気破壊はいいね。CP二度と使えなくなるけど。
小渕議員みたくドリルで破壊もオススメ。
「――でも今回の一件ではっきりした事もあります」
雪男が言いかけると
「残った『人造屍人』達も手掛かりになるはずやしな」
「柔造」
背後から柔造さんが言葉をつなぐ。
雪男は言いにくそうに話題を変えた。
「あ…あの、すでに報告は受けておられるかとも思いますが…。
勝呂くんが所長と直接話したい事があるそうです。
志摩廉造くんの件で」
それを聞いて、意味ありげな顔をする二人。
「――俺は今、手ぇすいたとこや。
俺が坊と話す…!」
「柔造…!」
「坊は今どこに?」
「今は――」
雪男は大社の方に顔を向ける。
稲荷鳥居へ続く長い階段。
燐達はそこで出雲の戻りを待っている。
出雲の母の墓の掃除までは手伝った。
その後は、母と二人きりにしてやる為に彼らは、ここで待っている。
出雲は母の墓に向かって柏手を打った。
巫女なので、墓で普通に手を合わせるのと違うらしい。
鳥居の奥に据えられた墓は先祖代々のものか、かなり大きい。
「母さん。
あたし、もう自分を哀れむのはやめる。
行ってきます」
晴れ晴れとした顔で出雲は笑った。
髪が風に嬲られる。
月雲の事も踏ん切りがついた。
幸せになるなら、それでいいのだ。
二人の人生がもう交わらぬにしても、遠くで幸せを祈る。
妹を愛していることに変わりはないのだから。
出雲は仲間たちの元に向かった。
「…終わったか?」
燐が物憂げに振り返る。
「朔ちゃんも待ってるよ」
しえみも微笑んだ。
出雲は少し渋い顔をする。
朴は出雲を想ってとはいえ、出雲の本音を人に漏らした。
そこがちょっと引っかかっている。
だが、まぁ帰る場所があるというのはいいものだ。
出雲は階段を駆け下りた。
仲間たちのもとへ。
「…しっかし志摩はどーするよ?!
俺、連れ戻すってメフィストに啖呵切ったのに」
「……」
勝呂は渋い顔をしたが無言。
「…!!そうだ!」
同時にそれを聞いて、出雲は思い出した。
「ウケ、ミケ!
あんた達、ピンク頭に消されたんじゃなかったの!?」
「ああ。
…おそらく消滅せんように手加減されておったのだ」
「動けるようになるまでには、かなり時間がかかったけどね」
「――それってどういう事…!?」
勝呂もそれに聞き入った時、「坊」と声がかけられた。
振り返ると、柔造と金蔵が並んで立っている。
「柔造!」
「お父は今、忙しないんで、俺達が代わりに参りました」
「お前達でもええんや!
…何から話せばいいか…廉造が…」
言いかけた時、勝呂は不意に気づいた。
柔造達は何か知っている。そういう顔をしている。
子猫丸も思わず二人を見つめた。
「……柔造?」
「申し訳ありません、坊」
神妙な柔造の言葉に勝呂は絶句した。
知らなかったのは、俺達だけだったのだ。
「ま、まさか…」
「子猫丸」
柔造は察した子猫丸を見やると、再び勝呂に向き直った。
「廉造は俺達の密偵です」
「…っ、つまり…二重スパイてことですか…!?」
「そうや」
叫ぶ子猫丸に柔造は頷いた。
「今まで黙っとった事、申し開きも出来ませんが、秘密は
最小限にせなあかんかったんです。
廉造を守る為にも」
「………守る?」
勝呂はポツリと呟いた。
怒りで眉が吊り上がる。
いつもそうだ。
周囲が勝手に決めて、秘密を埋めてしまう。
まるで、それで勝呂を汚さずに済むと信じてるように。
そして、取り返しのつかない後で告白するのだ。
勝呂の感情をグチャグチャにして。
父・達磨の件であれほど内部がガタガタになったのに、まだ学ばないのか。
蝮が藤堂に容易くハメられたのは何故か。
秘密を後生大事に抱えて、諍いと疑惑の種を蒔きまくった為ではないか。
あれだけ痛い目を見て、それでも尚繰り返すのか。
そして、何故、相変わらず蚊帳の外に置かれるのか。
だから、勝呂は己の力のなさと信用されてないと思わざるを得ない。
自分がしっかりせねばと思っても、周囲は勝呂を腫れ物扱いし、
手を汚させまいとする。清くあれとする。
それがどんなに勝呂を苛立たせるか、まるで解らずに。
そして、苛立ちながら痛感する。
自分が上に立たない限り、ずっとこのままだろうと。
未熟。
坊と呼ばれる限り、彼らにとって彼は未だに手を引かれて歩く「ボンボン」なのだ。
だから、大事な事は教えてもらえない。
大事なことは何も。
「お前らイルミナティを知っとるんか…!?
俺は見た」
無数の屍人。狂気の実験。犠牲となった出雲の母。
あれほどの惨劇が罪悪感が全くなしに行われたのだ。
ミスや裏切りは粛清対象として、実験台にされる。
勝呂は思わず柔造の胸ぐらを掴んだ。
「人間を人間とも思わん連中や。
バレたら殺されるだけじゃ済まんのやぞ!!
何で廉造(あいつ)を巻き込んだ!?」
2へ続く。
二重スパイ。
うん、知ってた(^▽^;)
出雲がさらわれた最初から。
ただ、京都がバックってのが驚いた。
あの体育会系、脳筋の京都がバック。
いや、アカンやろ。
そりゃ、勝呂も動揺するやろ。
雪男のバックにいるくさい、悪魔か何かならいいねぇ、三つ巴でとか思うけど、
京都やろ。大丈夫なん?
そりゃ、メフィが当然顧問なんでしょうけど、現場の指示や作戦は京都が出してるんやろー。
超心配です。
メフィは面白けりゃいいやの人だし、志摩君が多少(メフィ分量で)苦労した方がスパイのロマンとか言い出しそう(笑)。
どう説明されそうが、納得したフリして、独りで突貫するのが勝呂だし、
そうするだろーから待ってたぜ、と皆、夜中の校門あたりで待ってて、
一人抜け出したつもりだった勝呂が真っ赤になって「うるせぇ、行くぞ!」「おう!」ってシーンが
今から見えるようだ(笑)
勝呂は自覚のないヒロインだから仕方ないね(笑)
皆を導きたいのに、守られてるのが嫌で嫌でしゃーなくて、独りで出来るもん!て言いながら、結局一人じゃ何もできない。
子猫丸からも「もっと皆を頼って下さい」「信用して下さい」って要求ばかり。
で、知らないとこで達磨が重い使命背負ってたり、廉造が二重スパイやってたりして、何で俺に言わへんの。
俺ってそんなに信用できない? そんなダメ? そんな未熟?ってモヤモヤして、焦るばかり。
皆はそういうつもりじゃないんだろーけどね。守りたいから、泥かぶっても平気なんだけど。
全部じゃないけど、出雲とかなりかぶってるんで、今度は出雲が勝呂の迷いとか焦りを解消してあげるのかな。
だから、先に出雲編をやったのかな?
勝呂が皆の信用の上にドカーッと胡座をかけるようになるまでが、次の話かな。
まぁ、そこまでふてぶてしくなれるかしら(笑)
今の勝呂は俺がしなきゃ、俺が俺がだから、ちょっと疑問が沸くと、足元グラグラだもんね。
まぁ、トップになるまでそー簡単には行かないよね。
出雲ちゃんに目を覚まさせてもらうようじゃまだまだだ。
正直、出雲編はそこまでカタルシスがない話だったし、二連チャンはキツイんだけどなー。
しかし、志摩君、コテコテにイルミナティから信用されてないんだけどエエんかな。
皆、とっくにスパイだって気づいてるの隠そうともしてないし(^▽^;)
むしろ、信用する方が不思議だけどね!(笑)
この分だと、勝呂は胃に穴開いて、若ハゲになりそうだな。南無南無。
次期座主はツライよ。
でも、器の大きい、包容力抜群の勝呂って……いや、まだ全然ムリくね?(笑)
2は明日~。
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