遠征の時というのは、テンションもあがっているので車の中で色んな話をする。普段のスタジオリハでは、終わってせいぜいスタジオのロビーや出たところで少々話し込むくらいだ。
ひで氏です。
ちなみに、こういう時はいつも解散間際に「まぁまたLINE入れるわ」と言って物事が決まったためしがない。
この時に決めないと絶対にきまらないことは全員わかっているのだがなんせ時間も遅いので早く帰りたいのだ。
その点、遠征の移動中の車内というのは5時間も6時間もあるわけなので、いろんなことができる。どうでもいい話がほとんどだが、全員で音楽を聴きながらヤイヤイ意見したり、ちょっとした楽曲の確認とか、確かめておきたい部分などの詰めもできる。
余談だが、私ひで氏は昨年末購入したMartinのギターをいたく愛している。
その理由の一つにこのサイズ感の良さがある。これは実は購入時にヨウジ氏にささやき女将の如く耳打ちされたことだが「日本人の体格にはこのぐらいのサイズがビジュアル的にも最適」という要素だ。
このサイズのおかげで、決して広くない車の中でも遊べてしまう。
ますます好きだ。
さて、振り返ってみると、先日の「道が良くなった」ということ以外にもこの10年ぐらいの間にその他のことも激変していることに気づく。
この遠征のとき、別に誰も口にはしないが自然発生的にルールが生まれた。
それは「運転者が好きな音楽をかけることができる」というものだ。
昔なら大量のCDを前日に注意深く選び、フォルダに入れて持ち込んだだろう。昔はいい車には巨大CDチェンジャーがついていたものだ。
そして弱者はCDプレーヤーを持ち込み、フォン端子をカセットに変換する愛らしすぎるグッズを使っていた。
まさに涙ぐましい努力だ。
しかし今はBluetoothで飛ばせる… ありとあらゆる手段をつかって「好きな音楽を車で鳴らす」ことに命をかけてきた我々世代にとってはこれは本当に革命だ。
さらに言うと、サブスクリプション型の音楽配信の存在もでデカい。アランスミシーバンドは4人全員がApple Musicユーザーなので、これ聞いてみて、という時に恐ろしく簡単にシェアできる。
ちなみにApple MusicにてASBの3枚のアルバムも絶賛配信中である。よろしくどうぞ。
面白かったのは何故かヒゲ氏運転する時だけモトヒロ氏が「ヒゲ氏がかけようとする音楽を阻止」して自分の好きな音楽を流していたことだ。そしてそれに対してなぜか特に文句も言わないヒゲ氏も何か面白かった。
一度私ひで氏の提案で「私が選ぶベストギターソロ」曲を一人ずつ発表することになった。
だあああ〜どうしようかなぁ〜と真剣に悩むあたりやはり皆好きだなという気するのだが、やはりこういう時の選曲はあの頃の、つまり80年〜90年代初頭の選曲になるのが面白い。私ひで氏ですら選んだのはヴァンヘイレンだったのだから。
この時私ひで氏が特になんかいいな、と思った瞬間がある。
普通ソロの部分を聴かせ合うのだから、いわばその部分だけを聴いてもらってもいいわけである。ソロ始まりのところまで飛ばしてもおかしくない。
誰だっただろうか、紹介しようとする曲の最後の最後ににお目当のソロが来る曲で
「ソロがはじまるまでだいぶあるんやけどな」
と言った。
しかしその時、誰一人として
「じゃあそっから聴こうや」
「そこまで飛ばしてや」
などとは言わない。代わりに口々に出た言葉が
「そこまでを聴く事にこそ意味があるからな」
「ソロに至るまでのストーリーがあるからな」
「ストーリーあってのソロやからな」
というものだった。
ふと、思った。優れた名ソロの裏には、そこに至るまでのドラマがある。それはミュージシャンによって何度も何度も、繰り返し注意深く醸成されたストーリーでもある。考えてみれば、こうして長い時間をかけてある場所に向かっている我々も今、一番の見せ場であるライブという「ギターソロ」に向けてこの車内でストーリーを紡いでいるのかもしれない。
ここに一人でも「そこだけを聞こう」という考えの持ち主がいれば事情は大きく変わるに違いない。
この価値観を共有していることが、何よりも大事なのだ。
やっぱりこのバンドは捨てたものでは無いな、と思った。
ひで氏です。
ちなみに、こういう時はいつも解散間際に「まぁまたLINE入れるわ」と言って物事が決まったためしがない。
この時に決めないと絶対にきまらないことは全員わかっているのだがなんせ時間も遅いので早く帰りたいのだ。
その点、遠征の移動中の車内というのは5時間も6時間もあるわけなので、いろんなことができる。どうでもいい話がほとんどだが、全員で音楽を聴きながらヤイヤイ意見したり、ちょっとした楽曲の確認とか、確かめておきたい部分などの詰めもできる。
余談だが、私ひで氏は昨年末購入したMartinのギターをいたく愛している。
その理由の一つにこのサイズ感の良さがある。これは実は購入時にヨウジ氏にささやき女将の如く耳打ちされたことだが「日本人の体格にはこのぐらいのサイズがビジュアル的にも最適」という要素だ。
このサイズのおかげで、決して広くない車の中でも遊べてしまう。
東京に向かうアランスミシーバンド。OHIO101とやるのでOHIOの曲を#ohio101 #goinguptoohio pic.twitter.com/1ueBBgcjL7
— アランスミシーバンド ヒデ (@asbhide) 2019年3月2日
ますます好きだ。
さて、振り返ってみると、先日の「道が良くなった」ということ以外にもこの10年ぐらいの間にその他のことも激変していることに気づく。
この遠征のとき、別に誰も口にはしないが自然発生的にルールが生まれた。
それは「運転者が好きな音楽をかけることができる」というものだ。
昔なら大量のCDを前日に注意深く選び、フォルダに入れて持ち込んだだろう。昔はいい車には巨大CDチェンジャーがついていたものだ。
そして弱者はCDプレーヤーを持ち込み、フォン端子をカセットに変換する愛らしすぎるグッズを使っていた。
まさに涙ぐましい努力だ。
しかし今はBluetoothで飛ばせる… ありとあらゆる手段をつかって「好きな音楽を車で鳴らす」ことに命をかけてきた我々世代にとってはこれは本当に革命だ。
さらに言うと、サブスクリプション型の音楽配信の存在もでデカい。アランスミシーバンドは4人全員がApple Musicユーザーなので、これ聞いてみて、という時に恐ろしく簡単にシェアできる。
ちなみにApple MusicにてASBの3枚のアルバムも絶賛配信中である。よろしくどうぞ。
面白かったのは何故かヒゲ氏運転する時だけモトヒロ氏が「ヒゲ氏がかけようとする音楽を阻止」して自分の好きな音楽を流していたことだ。そしてそれに対してなぜか特に文句も言わないヒゲ氏も何か面白かった。
一度私ひで氏の提案で「私が選ぶベストギターソロ」曲を一人ずつ発表することになった。
だあああ〜どうしようかなぁ〜と真剣に悩むあたりやはり皆好きだなという気するのだが、やはりこういう時の選曲はあの頃の、つまり80年〜90年代初頭の選曲になるのが面白い。私ひで氏ですら選んだのはヴァンヘイレンだったのだから。
この時私ひで氏が特になんかいいな、と思った瞬間がある。
普通ソロの部分を聴かせ合うのだから、いわばその部分だけを聴いてもらってもいいわけである。ソロ始まりのところまで飛ばしてもおかしくない。
誰だっただろうか、紹介しようとする曲の最後の最後ににお目当のソロが来る曲で
「ソロがはじまるまでだいぶあるんやけどな」
と言った。
しかしその時、誰一人として
「じゃあそっから聴こうや」
「そこまで飛ばしてや」
などとは言わない。代わりに口々に出た言葉が
「そこまでを聴く事にこそ意味があるからな」
「ソロに至るまでのストーリーがあるからな」
「ストーリーあってのソロやからな」
というものだった。
ふと、思った。優れた名ソロの裏には、そこに至るまでのドラマがある。それはミュージシャンによって何度も何度も、繰り返し注意深く醸成されたストーリーでもある。考えてみれば、こうして長い時間をかけてある場所に向かっている我々も今、一番の見せ場であるライブという「ギターソロ」に向けてこの車内でストーリーを紡いでいるのかもしれない。
ここに一人でも「そこだけを聞こう」という考えの持ち主がいれば事情は大きく変わるに違いない。
この価値観を共有していることが、何よりも大事なのだ。
やっぱりこのバンドは捨てたものでは無いな、と思った。
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