さて個別のテレビ無し、左からはさきいかの異臭、右にはアル中男性というソリッドな座席にて出発。途中共有のテレビでの映画の上映があったが、ことごとく一ミリの興味も湧かないジャンルの映画だった。
それでも何とかかんとか約10時間のフライトに耐えてようやくシカゴに到着、そしてコネクションも問題なく今回はその設備の不満を除けば非常にスムーズに最終目的地アイオワ州デモインに到着した。
ひで氏です。
ホテルにて、今回忘れてはならなかったアイテム、それは水着である。
11月のアイオワ州に行くのに水着という発想はなかなか浮かんでこないが、賢明なブログ読者はご存知のように前回、私ひで氏はこのホテルのジャグジーで変態すれすれの奇行を犯している(詳細はこちら)。
このジャグジー、ホテルの1階にプール、そしてフィットネスジムと併設されている。どれ小さなものだが、不思議なことにこれまで一度も他の人が使っているのを見たことがない。
朝のビュッフェでは結構な数の人を見かけるから決して宿泊客が少ないわけでもない。なんか殺人事件でもあったのだろうか、というぐらい閑散としている。
なので日曜の夜に到着して以来、毎晩のようにこのジャグジーに入りに行った。午前12時まで入れるし、誰もいないし、何より「お湯」なのだ。もちろん日本の風呂に比べればだいぶ生ぬるいが、15分もつかっていれば相当温まってくる。
4日目。
そろそろ洗濯物もたまってきたので、いつものようにジャグジーに行くときに洗濯物を持っていくことにした。
コインランドリーは1階にある。私ひで氏の計画はこうだ。
ランドリーにて汚れた衣類を洗濯機にかける。
洗い終わるまでの25分、プール横のジムのエアロバイクを漕いで一汗かく。
バイクが終わったら、ランドリーに戻り、洗い終わった洗濯物を向かいにある乾燥機にぶち込む。
乾燥が終わるまでの約40分、プールにてシャワーを浴びたりジャグジーに入って温まる。
あまりに美しい計画。。。失禁してまた洗濯物が一枚増えちまうじゃねえか、へへっ、とひとりごちてまずはランドリーに向かう。
下には水着を着て、上はTシャツ一枚。
洗濯機に衣類を投入して、ジムに移動する。ジムはものすごく狭く、バイクのマシンとランニングのマシンが一台しかないのだが、ここもいまだかつて使っている人をほとんど見たことがないので空いている。
エアロバイクにまたがりタイマーを25分に設定して、開始。いい汗がかけそうだ。
開始10分ほどして、持ってきた小銭のことを何とはなしに考える。手ぶらでいきたくて、小銭だけをつかんできた。
あとで乾燥機のためにまた小銭がいる。手持ちのクォーターはさっき使い切ったが、1ドル硬貨を持ってきたのでフロントでクォーターに両替してもらえばいい。。。
そしてなぜかこの時、バイクを中断してまでフロントに両替に行った。こういう時の人間の心理というのは本当に謎だ。
なぜかどうしても、両替を済ませておきたかったのだ。いずれにせよ両替など一瞬で済む話だ。
すべての歯車は、ここで狂った。
フロントで持ってきた1ドル硬貨を出すと、青年にいぶかしげな顔をされた。しばし硬貨を凝視して、
「ソーリー。。。これ、シンガポールのお金みたいやけど」
と言われた。
これは恥ずかしかった。ミッション専用の財布にシンガポールドルが混じっていたのだが、その事自体はまだ良しとして、
それをアメリカドルの1ドル硬貨と思い込んで持ってきていた自分があまりに情けなかった。かつて住んでいたにも関わらず。
ただすっかり汗だくになってからよりも今の段階で気づいたほうがダメージが少なかった、と自分に言い聞かせ、ダッシュで部屋に戻った。
小銭がなかったので1ドル紙幣をつかみ、再びフロントへ。無事クォーターに両替した。
これで精神的安定を得た私ひで氏はバイクの続きをするべくジムに戻り、目を疑った。
さっきまで乗っていたバイクがわずか一瞬の間に、見知らぬ青年に使用されていた。
オウ・・・と短い声を上げ行き場を失った私ひで氏は反射的にジムを出た。
まだ10分ぐらいしかたっていないのにもうジャグジーに向かうしかないのか、と思いプールの扉を開ける。
するとまさかのまさか、アメリカ人女性が3人ぐらいでジャグジーの中で談笑している。
急に入ってきた私ひで氏を見て女性たちも「えええ~~~。。。まじで」みたいな表情だ。男子禁制の部屋に入ったかのような雰囲気だ。
なぜ今晩に限ってどこもかしこもこんなに盛況なのだ。。。!
先ほどのジムのようにここでもすっと出ればよかったのかもしれないが、迷惑そうにされたことで自分の中の何かに火が付いた。
たとえ出たところでジムは占有されているし、ランドリーではまだ洗濯も終わってない状態だ。上着は汗でじとじとだ。
今現在空いてるスペースは。。。そう、プールしかない。
その場で上着を脱ぎ、水着一枚になる。ホットジャグジーでの女性たちの会話は止まったままだ。視線が突き刺さるというのはこういうことか、と思う。
その集団に顔を向け笑顔で応え、片足をプールにそっと入れてみると、それは氷のように冷たかった。
ここまで来るともう意地でしかない。全身に広がりつつある鳥肌を見られる前に一気に全身をプールに沈め、平泳ぎである。
短いプールを2往復ぐらいしてみたが慣れるどころか冷えはなお体に浸透し、歯の根がかみ合わないほどに体が震える。
オッケー、もう大丈夫、と自分でも意味不明の言葉を発しプールから出る。ジャグジーの女性たちはもうこちらを見向きもせず自分たちの会話に夢中である。
脱いだ上着は汗でしっとり、水着はびしょ濡れ、冷水での行を終え体が冷え切った直後にタオル一枚だけを羽織って行き場を失っている。
恐ろしいほどの予定の狂い方だ。
結局この後ランドリー室に身を隠し、終わっていた洗濯物を乾燥機に入れ、ただひたすら乾燥が終わるのを待った。
乾燥が終わった直後の衣類をとりあえず身に着けたときのぬくもりと感動は、忘れられないほどであった。
一連のバタバタに振り回されたこともあって、部屋に戻ってからすぐに眠気に襲われベッドに倒れこんだ。
そして明け方、自分自身のドライな感じの咳で起こされ、
身を起こしてみるとツーと鼻水が垂れた。
完全にひいたみたい。
それでも何とかかんとか約10時間のフライトに耐えてようやくシカゴに到着、そしてコネクションも問題なく今回はその設備の不満を除けば非常にスムーズに最終目的地アイオワ州デモインに到着した。
ひで氏です。
ホテルにて、今回忘れてはならなかったアイテム、それは水着である。
11月のアイオワ州に行くのに水着という発想はなかなか浮かんでこないが、賢明なブログ読者はご存知のように前回、私ひで氏はこのホテルのジャグジーで変態すれすれの奇行を犯している(詳細はこちら)。
このジャグジー、ホテルの1階にプール、そしてフィットネスジムと併設されている。どれ小さなものだが、不思議なことにこれまで一度も他の人が使っているのを見たことがない。
朝のビュッフェでは結構な数の人を見かけるから決して宿泊客が少ないわけでもない。なんか殺人事件でもあったのだろうか、というぐらい閑散としている。
なので日曜の夜に到着して以来、毎晩のようにこのジャグジーに入りに行った。午前12時まで入れるし、誰もいないし、何より「お湯」なのだ。もちろん日本の風呂に比べればだいぶ生ぬるいが、15分もつかっていれば相当温まってくる。
4日目。
そろそろ洗濯物もたまってきたので、いつものようにジャグジーに行くときに洗濯物を持っていくことにした。
コインランドリーは1階にある。私ひで氏の計画はこうだ。
ランドリーにて汚れた衣類を洗濯機にかける。
洗い終わるまでの25分、プール横のジムのエアロバイクを漕いで一汗かく。
バイクが終わったら、ランドリーに戻り、洗い終わった洗濯物を向かいにある乾燥機にぶち込む。
乾燥が終わるまでの約40分、プールにてシャワーを浴びたりジャグジーに入って温まる。
あまりに美しい計画。。。失禁してまた洗濯物が一枚増えちまうじゃねえか、へへっ、とひとりごちてまずはランドリーに向かう。
下には水着を着て、上はTシャツ一枚。
洗濯機に衣類を投入して、ジムに移動する。ジムはものすごく狭く、バイクのマシンとランニングのマシンが一台しかないのだが、ここもいまだかつて使っている人をほとんど見たことがないので空いている。
エアロバイクにまたがりタイマーを25分に設定して、開始。いい汗がかけそうだ。
開始10分ほどして、持ってきた小銭のことを何とはなしに考える。手ぶらでいきたくて、小銭だけをつかんできた。
あとで乾燥機のためにまた小銭がいる。手持ちのクォーターはさっき使い切ったが、1ドル硬貨を持ってきたのでフロントでクォーターに両替してもらえばいい。。。
そしてなぜかこの時、バイクを中断してまでフロントに両替に行った。こういう時の人間の心理というのは本当に謎だ。
なぜかどうしても、両替を済ませておきたかったのだ。いずれにせよ両替など一瞬で済む話だ。
すべての歯車は、ここで狂った。
フロントで持ってきた1ドル硬貨を出すと、青年にいぶかしげな顔をされた。しばし硬貨を凝視して、
「ソーリー。。。これ、シンガポールのお金みたいやけど」
と言われた。
これは恥ずかしかった。ミッション専用の財布にシンガポールドルが混じっていたのだが、その事自体はまだ良しとして、
それをアメリカドルの1ドル硬貨と思い込んで持ってきていた自分があまりに情けなかった。かつて住んでいたにも関わらず。
ただすっかり汗だくになってからよりも今の段階で気づいたほうがダメージが少なかった、と自分に言い聞かせ、ダッシュで部屋に戻った。
小銭がなかったので1ドル紙幣をつかみ、再びフロントへ。無事クォーターに両替した。
これで精神的安定を得た私ひで氏はバイクの続きをするべくジムに戻り、目を疑った。
さっきまで乗っていたバイクがわずか一瞬の間に、見知らぬ青年に使用されていた。
オウ・・・と短い声を上げ行き場を失った私ひで氏は反射的にジムを出た。
まだ10分ぐらいしかたっていないのにもうジャグジーに向かうしかないのか、と思いプールの扉を開ける。
するとまさかのまさか、アメリカ人女性が3人ぐらいでジャグジーの中で談笑している。
急に入ってきた私ひで氏を見て女性たちも「えええ~~~。。。まじで」みたいな表情だ。男子禁制の部屋に入ったかのような雰囲気だ。
なぜ今晩に限ってどこもかしこもこんなに盛況なのだ。。。!
先ほどのジムのようにここでもすっと出ればよかったのかもしれないが、迷惑そうにされたことで自分の中の何かに火が付いた。
たとえ出たところでジムは占有されているし、ランドリーではまだ洗濯も終わってない状態だ。上着は汗でじとじとだ。
今現在空いてるスペースは。。。そう、プールしかない。
その場で上着を脱ぎ、水着一枚になる。ホットジャグジーでの女性たちの会話は止まったままだ。視線が突き刺さるというのはこういうことか、と思う。
その集団に顔を向け笑顔で応え、片足をプールにそっと入れてみると、それは氷のように冷たかった。
ここまで来るともう意地でしかない。全身に広がりつつある鳥肌を見られる前に一気に全身をプールに沈め、平泳ぎである。
短いプールを2往復ぐらいしてみたが慣れるどころか冷えはなお体に浸透し、歯の根がかみ合わないほどに体が震える。
オッケー、もう大丈夫、と自分でも意味不明の言葉を発しプールから出る。ジャグジーの女性たちはもうこちらを見向きもせず自分たちの会話に夢中である。
脱いだ上着は汗でしっとり、水着はびしょ濡れ、冷水での行を終え体が冷え切った直後にタオル一枚だけを羽織って行き場を失っている。
恐ろしいほどの予定の狂い方だ。
結局この後ランドリー室に身を隠し、終わっていた洗濯物を乾燥機に入れ、ただひたすら乾燥が終わるのを待った。
乾燥が終わった直後の衣類をとりあえず身に着けたときのぬくもりと感動は、忘れられないほどであった。
一連のバタバタに振り回されたこともあって、部屋に戻ってからすぐに眠気に襲われベッドに倒れこんだ。
そして明け方、自分自身のドライな感じの咳で起こされ、
身を起こしてみるとツーと鼻水が垂れた。
完全にひいたみたい。
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