食べ物の好き嫌いの話をしていたら色々思い出したことがあった。
私ヒデ氏は、昔は日本食が嫌いで、寿司など全く興味がなく、健康な食生活とは無縁の生活をしていた。
親友にKという男がおり、彼は和食しか食えず、遊びに行くといつも彼に合わせもっぱらうどん、そばで飯を済ませていた。
自分はファーストフードやパスタなどが良くても、Kはジャンクなど口にしたこともなく、なんとピザを食べたことがない、という状態だったので渋々合わせていたのだ。
そんな自分が大学を卒業してからアメリカにいくことになったとき、周りは「お前は大丈夫だ」と言ったものだ。
アメリカの食生活でも、ジャンクが大好きなお前なら絶対に大丈夫、という意味である。
しかし、実際は違った。
日本でジャンクフードが好き、と公言しても、そのレベルはたかが知れている。アメリカで暮らすということは、
よっぽどストイックに自分を律しない限り、想像を遥かに超えたジャンクな食生活になる、と個人的には思う。
それを証拠に、わずか3年足らずのアメリカ生活の間に体重は激増し、日本に帰って来て普通になんの努力もせずにご飯を食べているだけで数キロ簡単に痩せた。
この経験が食の嗜好を完全に変革し、私ヒデ氏は大の和食好きになった。
Kの気持ちに激しく同感し、今なら喜んで一緒に和食が食える、と思ったのだ。
しかし皮肉な事に、この数年の間にKにも変化が。
なんと久しぶりに会ったKはチーズは食べるわ、パスタも食べるという変貌を成し遂げていたのである。
少し話は違うが、アレルギーを治す方法として、わざとアレルギーを起こすアレルゲンを少量ずつ身体に入れ徐々に体を慣らすという療法があるという。Kはまあいわばそれに近い事をして洋食嫌いを克服しつつあったのである。
そのきっかけとなったのではないか、という事件が記憶にある。
それは自分が渡米する前、もう一人の親友Hと3人で大学の卒業旅行でハワイにいったのだ。男3人で。
嫌がるKを説得して朝のマクドナルドに行き、モーニングセットを注文した時のことである。
Kは僕らが彼のために勝手に注文したメインのエッグマックマフィンのマフィン部だけを取り外し、こびりついたチーズを剥がして食べていた。
Hと僕は数分後、Kの叫び声で驚くことになる。
「なんやこれぇっ!」
とKが叫んだ。僕らはびっくりしてKを見た。
Kは怒りを通り越して震えていた。
彼はモーニングセットのハッシュポテトをトレイに投げつけていた。
僕は言った。
「な、何を取り乱してんねん。それハッシュポテトやろ」
Kは未だ信じられないと言った口ぶりで、
「これ、鱈(たら)の揚げ物とちゃうかったんか!」
と言っている。聞けば、ハッシュポテトを見た目で鱈と勘違いし、これなら食べれる、と口に含んだらしい。
どっちみちジャガイモなので別に元々食べられるものだったのだが、
あまりにイメージとかけ離れていたため激怒して吐き出したらしい。
いつまでもぷりぷりしていたKであったが、
旅行から帰ってすぐ、Kから電話があった。
「なあ、こないだハワイで食べたあれ、なんていうやつやったかな。ハッシュ、、、なんやったかな」
電話の背後に聞こえていた喧噪は紛れもなく、マクドナルドのそれであった。
私ヒデ氏は、昔は日本食が嫌いで、寿司など全く興味がなく、健康な食生活とは無縁の生活をしていた。
親友にKという男がおり、彼は和食しか食えず、遊びに行くといつも彼に合わせもっぱらうどん、そばで飯を済ませていた。
自分はファーストフードやパスタなどが良くても、Kはジャンクなど口にしたこともなく、なんとピザを食べたことがない、という状態だったので渋々合わせていたのだ。
そんな自分が大学を卒業してからアメリカにいくことになったとき、周りは「お前は大丈夫だ」と言ったものだ。
アメリカの食生活でも、ジャンクが大好きなお前なら絶対に大丈夫、という意味である。
しかし、実際は違った。
日本でジャンクフードが好き、と公言しても、そのレベルはたかが知れている。アメリカで暮らすということは、
よっぽどストイックに自分を律しない限り、想像を遥かに超えたジャンクな食生活になる、と個人的には思う。
それを証拠に、わずか3年足らずのアメリカ生活の間に体重は激増し、日本に帰って来て普通になんの努力もせずにご飯を食べているだけで数キロ簡単に痩せた。
この経験が食の嗜好を完全に変革し、私ヒデ氏は大の和食好きになった。
Kの気持ちに激しく同感し、今なら喜んで一緒に和食が食える、と思ったのだ。
しかし皮肉な事に、この数年の間にKにも変化が。
なんと久しぶりに会ったKはチーズは食べるわ、パスタも食べるという変貌を成し遂げていたのである。
少し話は違うが、アレルギーを治す方法として、わざとアレルギーを起こすアレルゲンを少量ずつ身体に入れ徐々に体を慣らすという療法があるという。Kはまあいわばそれに近い事をして洋食嫌いを克服しつつあったのである。
そのきっかけとなったのではないか、という事件が記憶にある。
それは自分が渡米する前、もう一人の親友Hと3人で大学の卒業旅行でハワイにいったのだ。男3人で。
嫌がるKを説得して朝のマクドナルドに行き、モーニングセットを注文した時のことである。
Kは僕らが彼のために勝手に注文したメインのエッグマックマフィンのマフィン部だけを取り外し、こびりついたチーズを剥がして食べていた。
Hと僕は数分後、Kの叫び声で驚くことになる。
「なんやこれぇっ!」
とKが叫んだ。僕らはびっくりしてKを見た。
Kは怒りを通り越して震えていた。
彼はモーニングセットのハッシュポテトをトレイに投げつけていた。
僕は言った。
「な、何を取り乱してんねん。それハッシュポテトやろ」
Kは未だ信じられないと言った口ぶりで、
「これ、鱈(たら)の揚げ物とちゃうかったんか!」
と言っている。聞けば、ハッシュポテトを見た目で鱈と勘違いし、これなら食べれる、と口に含んだらしい。
どっちみちジャガイモなので別に元々食べられるものだったのだが、
あまりにイメージとかけ離れていたため激怒して吐き出したらしい。
いつまでもぷりぷりしていたKであったが、
旅行から帰ってすぐ、Kから電話があった。
「なあ、こないだハワイで食べたあれ、なんていうやつやったかな。ハッシュ、、、なんやったかな」
電話の背後に聞こえていた喧噪は紛れもなく、マクドナルドのそれであった。
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