宝くじ売り場の前で
ゆめのまちという名前のお店にある
宝くじ売り場の前でまっとるけんな
と 父から携帯に連絡が入った
うすっぺらなしろいまねきねこが
いったんもめんのように
うしろからまえからたなびいている旗印の下
いっしゅん
うす黒いサングラスをはずして
こちらを向いてにやりと笑った父は
向こうに行ってしまっても
きっちりとリハを忘れない
たんばてつろうのように
存在の耐えられそうもない軽やかさを身につけていた
やせたよね
あんまりたべんようにしとるけんな
よこにすわると
右半身だけ肉がはんぶんになっているようだった
右半分は しんでしまっとるけんな
うす黒いサングラスの下
左半分だけ泣いている気がしたのは
一体 全体
だれなんだろう
ゆめのまちという名前のお店にある
宝くじ売り場の前でまっとるけんな
と 父から携帯に連絡が入った
うすっぺらなしろいまねきねこが
いったんもめんのように
うしろからまえからたなびいている旗印の下
いっしゅん
うす黒いサングラスをはずして
こちらを向いてにやりと笑った父は
向こうに行ってしまっても
きっちりとリハを忘れない
たんばてつろうのように
存在の耐えられそうもない軽やかさを身につけていた
やせたよね
あんまりたべんようにしとるけんな
よこにすわると
右半身だけ肉がはんぶんになっているようだった
右半分は しんでしまっとるけんな
うす黒いサングラスの下
左半分だけ泣いている気がしたのは
一体 全体
だれなんだろう