明鏡   

鏡のごとく

ねこのめ

2023-01-07 23:53:01 | 詩小説
茅を運んでいたら
猫の子の亡骸を見つけたという
茅の山の間に眠っていたという
茅と猫がとけあっていたという

茅倉庫の台の上に水筒が置いてあった
ピラミットの中の目のようなものに
足が描いてあった
働いているようで働かない監視カメラの目のような

金と菌と禁を積み重ねて
世界のピラミットの要といいながら
働くものを笑うものは
いらない目にあう

金をすればするだけ長者と言われるものと
働けば働くほど長けたものになるのと
死ぬか生きるか
働くか働かないかほどかけ離れていく

軽トラに茅を積みかさねて
車輪の横でくろねこにあう
黄色い片目だけが光るねこのめにあう
こちらをじいとみているめにあう

あがりめ さがりめ くるりとまわって ねこのめ

いきている しんでいる あのこをさがした ねこのめ



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