明鏡   

鏡のごとく

ロケットストーブと囲炉裏と茅葺と

2020-06-30 16:19:39 | 詩小説
古民家でロケットストーブを手作りしている、茅葺職人のこうちゃんの友人の、矢野くん一家に伺ってロケットストーブの作り方を教えてもらう。

温まる場所に石を使うと岩盤浴のようになるという。
夏使わないときはひんやりとして、それはそれで気持ちがいいという。

構造的に、レンガかブロックを積んでその上から耐熱セメントなどで塗り固めて下から温めるか、費用的に助かるのもあるが筒やそれを覆うものをせずにストーブそのままで空間を温めるか。
どちらも視野に入れながら、お話を聞いた。

それから、みんなで近くの手打ちそばのおいしいお店に行き、これからの循環型のいき方などをぼつぼつと話したりした。
偶然、店のご主人が、ミツバチをかわれていて、来年、我が家の杉の木を茅葺の親方でもあり師匠のあっ君(森林組合でも木を切っていた木のプロでもある)に切ってもらうつもりだったので、丸太をくりぬいたものが蜂の巣になるということで、こうちゃんが分けていただけるということで我々も便乗させてもらえるようになり、ちょうどいい時に、いい出会いがあるということをかみしめていた。


先日、我が家に来てもらったあっ君の友達のキャンパーのマー君と、私の育った宗像で輸入雑貨のお店をされているかなちゃんと竹細工をされていて今回我が家の囲炉裏のために自在鉤を手作りしてくださった染谷さんも同じく、面白い方々で、一緒に囲炉裏で炭火で焼き鳥をしたりかなちゃんもイビザ祭り?の時に出店したという美味しいイビザのソーセージをいただいたり誕生日の左官屋で茅葺職人のけんちゃんのためのケーキを食べたりしながら、ゆっくりとした時間を過ごせた。

そもそも、前からお聞きしたかった染谷さんの手作りのバイオトイレの講習がてら集まったのもあるが、色々、試行錯誤をした染谷さんが、おがくずと米ぬかを使ったものを考案されており、これを混ぜるのをどのタイプにするかが肝であるということを話されており、何を使うか、検討中ではあるが、これから、また循環型生活の中に取り入れていくつもりである。

その後、夜明け温泉に入りに行って、さらにのんびりといい時間を過ごした。

みなさんのおかげで、世界が広がっていくようで、繋がれる喜びをかみしめている。
ここにいる人は皆、循環型の生活を送りたいと思っておられる方々ばかりで、そのままで豊かに皆で暮らせるように、これからも、仲良く、つながっていきたいと強く思った。

今度は、京子の友人の鍼灸師のきよみたんともお会いできることを楽しみにしている。
彼女は家の手入れをされている最中で、宮大工の方も紹介してくださるということで、伝統的な技繋がりで茅葺職人としての私にとってもとても勉強に成るので、また、世界が広く深くなっていきそうである。

皆が幸せになるように、楽しんで生きていきていけたらいいと心から思う日々である。

ほりわり総会 懇親会

2020-06-29 07:17:00 | 詩小説
ほりわり総会 懇親会に伺う。

総会の恒例講演会で、池田さんの「爆発赤痢」のお話を伺う。
NHKでインタビューが放映されるかもしれないとおっしゃていた。
事実は事実として、伝えたいという、姿勢が窺い知れた。
パンデミックな状況を作るのは、作為的である場合もあるが、どさくさに紛れてという場合も、不意の事故という場合もあり、その後の対応によっても、変わってくるということ。

なぜ、そうなったのか。を知ることは、知らないで、その害を被るものたちの、切実な思いと相まって、責任追及の原動力となる。


それから、皆さんと御花での懇親会に行った際、太鼓と歌と踊りをお聞きした。こつこつ節という日田の歌があるということで、今度お会いする時聞かせてもらえるということで楽しみである。こつこつとは、船をこぐ棹が船に当たる音であるという。

皆さん博学で、尽きることのないお話を聞ける喜びを味わう。

太宰の扉を見に来てくださるということで、屋根も内装も、ぼちぼち?頑張り、囲炉裏を囲んで、酒を飲みながら、夜通しぼちぼち語り合える喜びを、皆さんと分かち合いたいと思う。

そこにあるものだから

2020-06-22 21:51:35 | 詩小説
そこにあるものだから

朝 
鹿野くんからいただいた稲の苗を
荒れ地になってた
奈美恵さんの親戚の方の田んぼだったところを使っていいよと
言ってくれたので
ミッチーと耕し植えた
水がチョロチョロと流れてくる肥沃な土が
そこにあるものだから
そこにおいでよと手招かれるようにトロトロの土に稲を植えた
泥んこになりながら
水と日差しが注がれ
手で植えたあちこち向いた苗が
いつの間にか根を張り出し
あちこちおちこちいきはじめた

昼 
柿の木と枇杷の木がそこにあるものだから
たわわに実った小さな実と葉っぱを分けてもらった
柿の実は柿渋のために枇杷の実は食べるために
それらの葉っぱは焼酎につけて薬にするために少々飲むために
それからお茶の葉を煮て
もうそうだけに詰め込んで土で蓋をして土の中に埋めた
中国の奥地に住むという少数民族の人々が
お茶の葉の発酵食を作っていたのを思い出し
お茶の木がそこにあるものだから
発酵するまで一年寝かせてみることにした

夜 
蛍を見に散歩していた
蛍も散歩しているように
悠々と発光しながら流れてきた
こんな日はUFOが来てくれそうな気がしたので
ちょっと手を夜空に向けて振って見たりした
空を見上げて散歩していると
流れ星が発光しながら悠々と流れてきた
人と蛍と星とそこにあるものだから
みんなみんな同じになった気がした






明楽園

2020-06-08 22:42:53 | 詩小説
杉皮葺の我が家の内装を手掛けている。

泥壁や漆喰を、上村さんやお兄さん、森まつさんが手伝ってくださり、せがれもひょこひょこきては古壁を剥がして解体してくれたりしている。

上村さんのお母様が美味しいご飯を作ってくださり、その合間に庭の梅を上村さんととりながら、梅酒を作られて、それをパウンドケーキなどに使うとおっしゃっていた。

野のイチゴも赤く色づき、食べると甘くはあるが、ハウス栽培では味わえない、野生の味というか、土と水と太陽の味をいっぱい吸い込んでいるような気がした。

花も咲き、実もなる、楽園のような、恵みの庭であることに感謝である。

この楽園のような家や庭を、明楽園と名付けようと思っている。

皆で作った囲炉裏のおかげで、地元の炭焼き釜を守る活動をされている佐藤さんや中島さんたちの作った炭火で、皆ですぐ近くの川で釣った魚を焼いたり、お兄さんが釣ってきてくれたイカを焼いたり、せがれと仕込んだ焼き鳥をしたり、昔からの親友の京子や太宰の扉をくれた職人仲間のこうちゃんやこうがくん、ラクシュミというインド家庭料理のお店をされているこうがくんのお母様のディプティさんなど友人たちが訪ねてきては囲みながら、ゆうるりとした時を過ごすことができるようになった。

今度はうなぎを釣ると意気込んでいる我々であるが。
ユキノシタの葉っぱや色々な庭に咲く花の天ぷらも今日してみたが、ほの甘く、花を食む鹿になったような心持ちがした。

それぞれが、好きなことをして、それぞれが思いをつなげて、和やかに過ごす時を慈しみ、楽しめることが何より嬉しいことである。

さらには、使っていなかった井戸の水を汲み上げて、水揚げ(汲み)式?を行いたい。

少しずつでも、人のぬくもりや息遣いのようなものを、この家の魂のようなものとして、ここに取り戻していけたらと思う。