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明鏡   

鏡のごとく

宗像の亀の尾酒造さん

2019-08-25 23:43:21 | 茅葺
宗像の亀の尾酒造さんの補修を行なっている。

宗像で暮らしていたこともあり、まさか自分の故郷と言える場所で、茅葺をふけるようになるとは思ってもいなかったので、嬉しさもひとしおである。

軒から、屋根の半分くらいまでの茅を剥いで、葺き上げていき、それから半分等は差し補修をしていったが、雨の影響を受けつつも、明日で終わるまでのところまでようやくやって来た。


今日もおばあちゃまが始まりと終わりころにやってきてご挨拶しにきてくださった。

おばあちゃまはいつも終わりころになるとやってきて屋根をじいっと見ている。

亡くなったおじいちゃまの思いと一緒に、眺めているようで。
いい屋根になるように、我々と助っ人のお二人とともに、自分たちの出来うる限りの仕事をさせていただいたつもりである。

おじいちゃまの丹精込めて作った酒とそのお酒を育んでいた屋根が出来上がって、亡くなったおじいちゃまも嬉しがってくださるように。



おじいちゃんの魂のようなものが注がれたであろう亀の尾さんのお酒は仕事が終わってじっくり味わいたいところであるが、先日、酒粕を有効利用して奈良漬を作られているのを手に入れて、いただいた。

お酒の香りが染み付いて、酔いが回ってしまうようであったが、今までいただいた奈良漬とは違う顔の見える奈良漬を頂ける幸せをかみしめていた。

ものを作ること、顔の見える良いものを作ること、いつまでも続いて欲しいものを作ること。の幸せをかみしめて。


杉皮葺の家

2019-06-17 23:58:39 | 茅葺
杉皮葺の家の近くを散歩していた。
蛍が魂のようにたゆたっていた。
蛍の魂は、きえゆくから美しいのだろうかと思いながらも。
小さな光の粒のような魂の明滅にぼーっとしていた。

今日、西加奈子さんの「まく子」を読んだ。
「永遠」に生きながらえてしまうという宇宙人。
持て余す永遠をどうすればいいかわからない宇宙人は、地球に永遠を放棄するか続けるか判断しにやってきたという。
何かを「まく」のが大好きな宇宙人。水をまく。石をまく。
小さな永遠から大きな永遠になっていくことがわかって、多分、思いの塊、魂もまいて帰って行った。という話。

杉皮葺の家を大切にされていたおばあちゃんの魂のような淡い蛍の光が家の方に帰って行った。
こっちにおいでと言ってくれたようで、嬉しかった。

このうちに住ませてもらうことになるかもしれないので、ご挨拶にやってきたのだ。
ここを愛した魂もまた一緒にいられますように。

「鋏の伝授」

2019-06-16 21:57:56 | 茅葺
親方の手術も成功し順調そうで良かったです。

お顔を拝見して、大丈夫と確信しましたが、養生されてください。

その後、親方の弟さんの奥さんにお会いし、前にあげると言ってくださっていた、親方の弟さんが使っていた親方の師匠の形見の鋏もいただく。

ありがたいことです。とても嬉しく、大切に使わせていただきます。

今日も鋏を研いで、明日の切れ味を楽しみにしています。

しゃく、しゃくっと杉皮の切れる味のある音が大好きです。

「仲間」

2019-06-15 04:13:47 | 茅葺
今日は現場付近で雨が降る予想になっていたので、日田の作業場で、竹や杉皮の積み下ろしや、茅や麦わらの元打ちを作っていた。

作業場の仕事は、今まで根を詰めすぎて、黙々とやることが多かったが、今日は仲間の原田さんと伊藤さんとせがれとともに手は動かしつつも、楽しく和気あいあいと話しながらの作業であった。

冗談が言い合える仲間がいてくれることに感謝した。

本当に、人生をより良く、充実させていけるのは、いい仲間がいることが大切だと思った。
せがれにロープの縛り方や力の入れ方?など丁寧に教えてくれたり、包み隠さない、損得のない、そのまんまの生身の男子トークが殊の外、面白かった。

いい兄貴たちがいてくれて、せがれは幸せである。

私も心が穏やかで楽しく平和になれて、本当にありがたかった。

働き方を考える意味でも、今日は、いい日であった。

仲間と和気あいあいとできる仕事こそ、いい仕事になっていくと信じることができる日であった。

親方や上村さんは、経営者の立場から見える景色も違っているのかもしれないが、お二人とも働きすぎて体を壊さないほどタフではあるが、親方もお年のせいか、体質のせいか、脱腸で入院されたり、体のあちこちが痛むというお二方なので、無理ばかりせず、体をいたわって、いただきたい。

我々も、もちろん、力の限り働いているので、メリハリをつけるためにも、休養も大切にしていけたらと思った。

いい仕事にも、いい人生にもなるように。

これからも、よろしくお願いいたします。