あきこのブログ

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中心にやる予定です。

ロゼッタの絵本 第四章 -ゆめ-

2007年11月09日 09時13分30秒 | スーパーマリオ系
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スーパーマリオギャラクシー ロゼッタの絵本

第四章 -ゆめ-

女の子は 夢をみました。ママの夢です。
「ママ、どこへ行くの?」
後ろ姿のママに向かって そう聞くと

ママは、そのまま背をむけて こう返事をしました。
「どこにもいかないわ。いつもあなたを見ているわ。
 昼には、太陽となって、夜には、月となって
 いつも、あなたを見ているわ。」

女の子は、たまらなく悲しくなって聞きました。
「太陽も月もない、雨の日の夜は?」

ママは、すこし考えると答えました。

「お星様になって、雲のうえで
 あなたが、泣き止むのを待っているわ。」

目覚めると、女の子の目は涙でぬれていました。
そばに寄りそっていた チコが聞きました。

「目から星くずが ながれているよ。」
女の子は、涙をぬぐって言いました。

「星くずじゃないわ。そんなに、きれいなものじゃない。
 ああ、これじゃママに会えなくなってしまう。」
今度は、チコが泣き出しました。

「ママ…ママ…」

星の海を旅して、いくつもの ほうき星と出会っても
チコのママは、見つかりませんでした。

「ほら、泣き止んで。それでは雨雲は、晴れないわ。」
女の子は、そっとチコを抱きしめ言いました。

「泣き止んだら、ごほうびをあげましょう。」

「わたしが、あなたのママになってあげるわ。」

女の子は、そう言うと 胸の内に
小さいけれど たしかな ともし火を感じるのでした。

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