あきさんのゲーム・映画感想

プレイしたゲームや観た映画の感想をつらつらと述べるブログです。

Monster Sanctuary (モンスターサンクチュアリ)

2023-11-25 19:05:00 | Games


モンスターサンクチュアリ
Monster Sanctuary

開発 moi rai games
販売 Team17
国  ドイツ


クリア感想
マップ◯
戦略性◎
ビジュアル◯
プレイアビリティ◯
コスパ◎

 とても優秀なゲーム。
 これがチームとして処女作なのは驚きです。


 内容はポケモンライクなメトロイドヴァニア。モンスターを収集して育成したり、オンライン対戦や探索したりと、インディーらしいウケる要素の詰め合わせパックです。

 処女作だからかセール時はかなりお買い得になります。けれども、このレベルのゲームなら本来はあんな価格にはならないほどに全体的に良くできています。定価であっても同じで、明らかに定価以上のクオリティです。


 ゲームバランスも良く、ブロブ(チュートリアルで手に入るスライム)でも工夫次第で最後までいけます。どんなモンスターでも最後まで連れていけるバランスには驚愕。

 そういえば隠しセリフなのかわかりませんし連打してたからハッキリしませんが、ブロブを連れていたら攻略途中、「このブロブ野郎が!」と言われたような?


 特殊セリフなのかデフォなのか見間違いなのかわかりませんが、そんな細かな気配りもあったりなかったり。

 いや、話を戻しましょう。
 戦闘はコマンド式RPGで3匹vs.3匹のパーティ戦。ためにテンポが悪いです。とはいえ倍速機能がついているのでそこは解決できます。

 探索は面白いけれど、不便さもある感じでしょうか。


 育成はみんな大好きスキルツリー。めちゃくちゃ丁寧に練られてて、どんなモンスターでも役に立てます。

 このバランス調整、かなり大変だったかと思います。採算合うのでしょうか......

 進化やシフトといった強化要素もあるため、幅広い戦略が可能。育成次第では同じモンスターでも違うステータスになります。


 最終的な私のパーティ構成は

ブロブ(シフトなし)×2
ブロブ(ライト)×2
アイスブロブ
マグマブロブ

 となりました。
 シフトをしていないのは装備アイテムの関係で、シフトしないことでロールを持たせています。


 意外と勝てますよ。
 高すぎるHPに毎ターンパッシブ回復はさすがに硬い。同時に柔らかくもありますが、そこは愛嬌ってヤツです。

 とても面白いので、文句なしにオススメできるゲームですね。




Behind the Frame 〜とっておきの景色を〜

2023-11-24 19:08:00 | Games


Behind the Frame 〜とっておきの景色を〜

開発 Silver Lining Studio
販売 Akatsuki Taiwan Inc.
   Akupara Games
開発地 台湾


マップ◯
戦略性△
ビジュアル◎
プレイアビリティ◯
コスパ△

 良作。
 アニメアートティックなポイント&クリックですね。映画で言えば、ラ・ラ・ランドのような内容です。


 雰囲気が素晴らしく、日本サブカルチャー文化に影響を強く受けたアニメの様子から、プレイ中に「中国系アメリカかなぁ」と開発地を想像していたら台湾でした。


 コーヒーにピッタリのゲームですね。ちょうどラスクとコーヒー片手にゲームをしていたので、それも良いアクセントとなりました。


 ゲーム自体は短く、コスパという観点では良くありません。しかし大きく外れなく、しっかりと楽しませてくれました。

 ポイント&クリックとはいえ、ほとんどアニメを観ている感じです。ボリュームが少ないからこそ良くまとまっていますね。


 いいアニメを観たなぁ、といった感想です。

ムーンライター Moonlighter

2023-11-23 19:05:00 | Games


ムーンライター
Moonlighter

開発 Digital Sun
販売 11 bit studios
   Teyon Japan
国  スペイン


クリア感想
アクション◯
戦略性◯
ビジュアル◯
プレイアビリティ△
コスパ△

 経営パートが面白いですね。ドットがよく、BGMも心地よい。ライト層向けのインディーゲームです。


 ただ、少しクセのあるアクションは、判定や粗が目立ちます。



 壁の中へハマるバグもちょくちょく確認でき、復帰手段に詰むとメニュー画面までリセットせざるを得ないことが難点です。


 2Dゼルダライクなアクションからはそこかしこにゼルダ愛を感じるものの、そのためか有用性を考えると、武器が複数あるにも関わらず剣&盾と弓しか使わなくなってしまいました。


 さらにボス戦は基本的に近接ゴリ押し&回復で良く、終盤は弓を使うとカンタンに終わります。


 経営パートは面白いけれどコチラも大味で、開発や改築はすぐにMAXに。


 肝心の売値は予想しやすく、ヒントも散らばっていて正解がわかりやすくなっています。ライト層向けの、全体的に大味で簡単なアクションと簡単な経営シミュレーションが遊べるゲームでした。


 値段相応ですね。
 全体的に面白いのでセールだとお買い得なインディーゲームです。



 ライト層向けにしては説明不足過ぎる上に説明がわかりにくいという欠点がありますが。



スーパーマリオRPG

2023-11-22 19:05:00 | Games


スーパーマリオRPG

開発 任天堂、アルテピアッツァ、スクウェア


クリア感想
マップ◎
戦略性◯
ビジュアル◎
プレイアビリティ◎
コスパ△

 とても優秀。
 リメイクとして素晴らしいゲームです。


 27年前に2,3回くらいクリアしたような記憶があります。昔を思い出して胸がいっぱいになりました。

 今作もテンポが非常に良くて、マリオらしくアクションもあり、ゲームとしてバラエティ豊かでずっと飽きずに続けられましたよ。


 オートセーブやファストトラベル機能、アイテム預かり機能などの新要素も今風のRPGとして進化していて良かったです。


 恐らく小さなお子さんは私たちの子どもの頃と同じように、なん回もプレイするでしょう。もちろんやりこみ要素も充実していますから、私にとってはコスパ△でも、子どもにとっては◎になると思われます。


 難易度は低めと言う人が多い印象ですが、今のRPG文化と比較すると実際は難易度高めです。


 確かにアクションコマンドなどはプレイヤーを有利に働かせるため、難易度が低いと言えるパーツはあります。けれどもそれは、恐らく昔に比べてだとか、約30年の人生で培った経験が難易度を低く感じさせているのだと思われます。


 高いダメージ倍率や確率の高い即死攻撃、強敵というエッセンスは初心者やあまりRPGをしない人にとって難しいです。当然ながらアクションコマンドも難易度を高くしています。マリオは基本的に難しいゲームですので、マリオらしい難易度といって良いでしょう。


 ストーリーも良かったですね。

 昔プレイした人も、初めてプレイする人も楽しめる、素晴らしく優秀なゲームでした。

 

ザ・キラー

2023-11-21 19:06:00 | Movie


ザ・キラー

監督 デヴィッド・フィンチャー
2023年


 映画感想
 Netflixで視聴。

 面白い。
 映画館で観たかったですね。

 特徴的なオープニングクレジットはアートティックでお洒落でした。

 なにより主人公たちの疲れている感じはデビット・フィンチャー監督ならではで、これを観るためにお金を払っているまであるのでそこは後述するとして。

 まずは映画の概要です。

 この映画。
 シンプルに言えば殺し屋の復讐劇です。もう少し言えばジョン・ウィックのお洒落サスペンス映画版、緊張感が常に続くアクションスリラー映画です。監督の日本好きも垣間見える点も同じですね。

 主役の俳優マイケル・ファスベンダーがドイツ系なことがミソでして、彼が演じる殺し屋のいかにもドイツ人な神経質っぷりには説得力がありました。

 特にマイケル・ファスベンダーの自然な疲れ具合とストレスフルな殺し屋という仕事の親和性は素晴らしく、演技には魅せられるものがありました。

 私が最も好きなシーンは物語の後半、駐車場のシャッターをくぐり潜入するシーン。

 本当、なんでもないただのシーンで、車が出る際に自動シャッターが開き、その数秒を利用して潜入するだけのちょっとしたシーンなのですが、そのときのマイケル・ファスベンダーの背中が疲れ果てていて哀愁があり、非常に魅力的で印象的だったのです。

 また、別のシーンにて、レストランで殺されることを悟ったターゲットが彼に最後の晩餐だと話を延々としているシーンがあるのですが、あのときの虚無な表情も素晴らしかったですね。


(↑デヴィッド・フィンチャーについての本。所持することで満足してしまった税抜4,500円。ちくせう)


 映画って基本的に「よし! 良い演技するぞ!」って気合を入れて撮影します。ゆえに虚無な表情は生まれない。力の抜けた演技は非常に難しい。

 邦画で良くあるのですが、力が入るゆえに演技臭くてリアリティがなく大げさで、私には邦画は保育園のお遊戯会みたいに観えちゃうんですよ。泣き叫ぶシーンなんてまさにそう。そんなこと生きててほぼない、嘘くさいシーンです。邦画あるあるです。

 もちろんそれが好きな人もいます。しかし私はそういう演技はミュージカルで観たいタイプなので、映画には求めていません。その方向性ならばミュージカルの方がより魅力的で、よりダイレクトに演者の迫力や感情表現が伝わってくると考えているからです。

 そういう点では、今年観た邦画である庵野秀明監督の「シン・仮面ライダー」は最高でしたね。撮影方法に批判のあった映画でしたが、私は庵野秀明監督の言っている意味が良く伝わってきました。ホンモノが撮りたいんですよね。黒澤明監督のような、深作欣二監督の「仁義なき戦い」のような。怪我をするでしょうけど、それ込みで。

 そして、このザ・キラーでは映画にありがちな「演技するぞ!」があまりありません。

 なぜなら、デビット・フィンチャー監督が同じシーンを数十回、ときには100回を超えるリテイクを俳優に要求してしまうからです。

 5分を超えるシーンを90回以上リテイクした映画「ソーシャル・ネットワーク」は非常に有名な話となっています。

「うーん。これがいいかな。やっぱりこうかな。もしかしたらこうかも」

 と、彼は小物の位置や俳優の立ち位置、カメラや音響やらなんやかんや変更したりしつつ、何度も何度も同じシーンを繰り返し撮影します。

 すると俳優は最初、映画監督によくある「意図的で性格のめちゃくちゃ悪い意地悪」だと思って撮影に根気よく望みますが、次第に疲れてき、だんだんイライラします。そして情緒が不安定になったり、虚無になります。もちろんセリフは完璧に、その上、自然となります。

 それが今作「ザ・キラー」です。

 殺し屋を演じるマイケル・ファスベンダーは映画の中で常にストレスフルです。疲れており、ストレスを抱え、虚無になっています。それが殺し屋という危うい立場と見事にマッチしていて、さらに凄腕という設定と彼の自然体な動作にも素晴らしいケミストリーが生まれています。

 先に述べた私の好きなシーンもそうした産物です。

 もしかしたら。
 今年観た映画の中で1番好きかもしれません。