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最近は子育てを中心に時々建築話、旅行記や映画の事を綴っています。

地盤調査~偽装は簡単・・・かも

2015-12-16 00:23:58 | ■建築話
今日はSS試験(スウェーデン式サウンディング試験)という名の地盤調査に立ちあってきました。

こういった小規模の地盤調査に建築家が立ち会うことは珍しいと思います。
私も、毎回立ち会えているわけではなく、他の予定などと調整しながら可能な範囲で立会い確認させていただいてます。

最近話題になっている杭偽装ですが、杭打ち機のデータが正しく取れていなかったり、紙詰まりや雨でぬれて破れてしまったりしてデータを紛失して、その結果偽装を行ったといわれています。



地盤調査においても、データの保存はかなりアナログでこういった紙ベースの書き取りによって行われています。(もしかしたら違うケースもあるかもしれません)
担当者がメモし忘れたり、書き間違えたり、雨でぬれてしまったり・・・
この環境ではかなりミスの可能性を含んでいます。

我々はこの書き取りのデータをソフトに入力して、計算された報告書をみて判断する訳ですが、この入力の段階でもミスがあるかもしれませんし、悪意を持って違った数値を入力される可能性さえあるわけです。※

※一部の地盤調査業者は改良工事も行う為、悪いデータを入力して、改良工事が必要な事にするという事も可能
(もちろん、そんな事をする業者はいないと思っていますが)

ああいった事件があると、もう何を信じてよいのか解らなくなりますよね。
特に土の中は見ることが出来ないので、とても不安になります。



地盤調査では土の強度を(錘の重さやドリルの回転数)で計るほか、土質も調査します。



土の種類によっては、計測のデータが同じでも全く異なる地盤強度となるのです。
たった3m掘るだけで、これだけ土の性質が違うんですよね。
ほんと、土の中は調査してみないとわかりませんね。

理想は、地盤調査専門の業者に頼むこと。
ソレが難しい場合は、信頼できる業者に依頼し、可能であれば立会いを行う事ですね。


もし、現場の担当者がデータを紛失したり記録しそこなったりしてもそれを知る術がないのがこの工事の怖いところです。。。

しかし、そういった人為的ミスは建築に限らずつきものです。
例えば消えた年金記録のように入力ミスみたいな事例はいくらでもあります・・・

我々建築家は、報告書の中で不自然な点がないか?、自分が周辺環境・データから予想する値とかけ離れてないかなど目を光らせる必要があるのでしょうね。
難しいですね~


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