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最近は子育てを中心に時々建築話、旅行記や映画の事を綴っています。

マンションの鉄骨切断!!~まぁよくある話ではあるが・・・

2016-02-28 10:19:26 | ■建築話
昨日、ニュースサイトをみていたら「横浜の集合住宅 鉄骨切断か」という見出しがあって驚いたが、内容を良く見ると鉄筋切断の間違いだったようだ。
しかし、昨日見た記事は削除されてしまったのか?みれなくなってしまったので別サイトの記事を紹介します。
→マンションの強度保つ鉄筋切断か 横浜(NHK)

要は設備業者が構造上必要な鉄筋を切ってしまってそのまま施工が行われてしまったという話のようです。

しかし、現実はこういった物件がほとんどです。
以前、監理だけ依頼され見た物件では配水管を通す為に基礎の重要な鉄筋(主筋)を何本もぶった切って施工している現場を目撃しましたし、私の設計監理物件でも、勝手に切断されてそのまま補強無しでコンクリートを打設されそうになったこともあります。

マンションの様な大型物件と比べ住宅規模ですと基礎の鉄筋の重要性は確かに低くなりますが、だからといって検証(計算)無しに配管を通せないからといって鉄筋を勝手に切断していい訳ではありません。

ですが、現場監督や職人の意識はとても低く、こういった問題を現場で指摘すると・・・

ほんとうに喧嘩みたいになるんですよね。

「そんな厳しいこと言われた事ない」
とか、
「有名な○○先生の物件もこうやって建ててるのに文句あるのか」
とか、
「あんた、現場の事わかってるのか」と・・・

それだけ、こういった施工は日常的に行われて指摘して直させている設計士も少ないというのが実情です。

これも工期的な問題もあって、問題が発覚するのが大体コンクリート打設の直前で、予定を急に変えられないため、現場としてはゴリ押ししようという意識が働いてしまうのだと思います。

まぁ、そもそも住宅ですと配筋検査をきちんと行っている方もそこまで多くないのと、問題が起きる(確認できる)のは検査後からコンクリート打設までの間なので、その間に現場に行って確認する事のほうが稀なんだと思います。

そういった事で、指摘されなおす事のほうが異常みたいな雰囲気があったりするのは悲しい事です。

しかし、この問題がキチンとニュースになったことには驚きですね。
氷山の一角という表現では現しきれないほどこの問題をかかえている物件は多いと思います。

もちろん、その中にはキチンと再計算等すれば問題ないものも含まれていると思いますが、職人不足のこの時代なかなかななくらない問題ですね。


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