Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

二つの半跏思惟像と伊東マンショ

2016年07月05日 10時33分21秒 | 茶道具以外の展覧会
★東京国立博物館 サイト
 日韓国交正常化50周年記念『ほほえみの御仏 ―二つの半跏思惟像―』 ※7月10日(日)まで サイ
 特別公開『新発見!天正遺欧少年使節 伊東マンショの肖像』 ※7月10日(日)まで

上野へ行ったついでにトーハクへ。
約2年ぶりに年間パスポートを購入。(この1年間は招待券でどうにかこうにか来れていた?)

韓国からはるばる海を渡っていらした金銅製の半跏思惟像(国宝)と
奈良・斑鳩の中宮寺の木造の半跏思惟像(国宝)を拝見した。

韓国の半跏思惟像は小さくてかわいい。足の指が長い。
王冠が豪華。

向かい合った中宮寺の半跏思惟像はお会いのするの、久しぶり。
半跏思惟像、というよりは私にとっては「弥勒菩薩像」とお呼びするほうがしっくりくる。

中学生か高校生の時に初めて拝んだ時は向かい合った瞬間、吸い込まれそうな感覚になった。

不思議な感覚。
大人になって、もう一度訪れた時も子どもの時ほどではなかったけれど、同じような感覚。

あれは斑鳩の中宮寺のお堂の中ならではの雰囲気だから?

まさか、中宮寺から外に出るとは思わなかった。てか、海を渡って韓国に行かれるとは~。

そんな驚きと胸に、三度目の邂逅。

やっぱ、中宮寺でお目にかかるのとは違う。

でも、半跏思惟像が持つ独特の空気感は健在だった。

実は木造と知って、少しビックリ。
子どもの時は黒い銅製なのかと思った。(元山田寺の仏頭のように)

クスノキで造られ、漆を塗っていた。。。。
確かに、大人になって得た知識とともに改めて拝見するとわかる。

木目がなんとなーく見える。
木造だからこ表現できる繊細なラインや優雅なウェーブが表現できたのね。

お堂とは違い、背面まで拝見できるのも博物館展示ならではのこと。
ぐるっと回って、じっくり拝見した。

韓国の半跏思惟像は百済の国のもの。こちらも百済の影響を受けたもの。
二つの国のつながりがよくわかった。

そういえば、広隆寺の半跏思惟像を見た時、雰囲気が違った。
あちらは新羅の影響を受けたものらしい。

ほー。なるほどねぇ。長年の「?」が解消できたわー。


と思いつつ、伊東マンショの肖像画を観に行った。

一昨年、ミラノで発見されたという。

屏風だったか、なんだったか、教科書で見た伊東マンショの肖像画と面影が同じだなー、と思った。

4人いた天正遺欧少年使節。
ヨーロッパまで辿り着いたのもすごいが、ちゃんと帰国できたのもすごい。

そして、その後は四者四様。
伊東マンショは国内で病死。
他の3人は殉教、棄教、国外追放とそれぞれの波乱の人生を歩んだ。

いずれも壮絶な生き方だなぁ。

パスポート購入の特典でミュージアムシアターのバーチャルリアルティーチケットをもらった。

今の出し物は洛中洛外図屏風・舟木本。

東寺からの視点で描いていたのかぁ。

なんせ、登場人物図が多いからどこをみていいのかわからないほどの情報がある。
見どころをわかりやすく解説していただいたから、これからの洛中洛外図屏風の鑑賞に役立ちそう。


平成館ではギリシア展が開催中。
でも、もうお腹いっぱいでパス。

平常展も一通り目を通したけど、さすがに観ちゃった感があって、
目新しさがなかった。

トーハクとの付き合いも曲がり角かな。

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