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秋の乗り放題パス

2017年10月10日 21時07分58秒 | 旅のひとりごと

青春18きっぷより、格段に知名度が低い秋の乗り放題パス(以後、秋パス)。

乗り放題からのといっても、JRの普通列車のみだけどね。

18きっぷが前身の青春のびのびきっぷとして、旧国鉄時代に登場したのに比べ、
秋バージョンが発売されたのは平成に入ってから。
初年は1996年だそうな。

しかも、名称ま「鉄道の日記念・JR全国乗り放題きっぷ」と長ったらしかった。

お値段は9,180円。3回乗れた。

青春18より、1回分の単価は割高だし、
使用可能な期間も16日間と短いのが難点。
体育の日の3連休はあるものの、知名度低く、パッとしなかったようだ。

バブル世代は青春18きっぷが創成期の頃が学生時代。
国鉄の分割民営化で、5枚綴りで他人と分け合えたものから1枚5スタンプと改悪を経てしまったけれど、
それでも、あの格安券を覚えていた。

バブルが弾けて貧乏になっても、青春18を使えば格安で長距離移動ができることを忘れなかった。

乗り放題きっぷが売り出された頃、バブル世代は30代。
仕事に子育てに忙しく、時間をかけて不便な旅をする余裕はおろか、旅行情報をチェックすることすらしなかった。

ネット社会もウィンドウズ95が発売されたばかりで、誰もが手軽にいつでも情報検索できるようにはなってなかったしね。

よって、私自身も秋のきっぷの存在を知ったのは9年前。

ずっと使ってなかった青春18きっぷを再び使い始めるようになってから。

電車の格安きっぷが埋もれてしまったのは、バブル世代が多忙期に入ったためではなくて、

高速夜行バスが増えた影響も大きい。

戦後、政治家が提唱した日本列島改造計画は高速道路網を充実させる事で大きな経済成長を実現するのがねらいだった。

戦後60年過ぎたあたりで、漸く計画が習熟期を迎え、気がつけばあっちもこっちもハイウェイだらけな世の中に。

ETCなど技術面の発達も目覚ましく、鉄道と違って小回りが効くから、低コスト。

気がつけば、クルマ社会が鉄道を凌駕する時代になっていた。

そして、鉄道網は衰退の一途を辿る。

夜行列車はどんどん廃止、いまや残るは1路線のみ。
赤字のローカル線も次々と廃止されている。

だから、バブル世代以降の若者たちは青春18きっぷではなく、高速バスで育った。

だから、のんびり車窓を眺めながらの旅や、ローカル線で寄り道する楽しみを知らない。

過程ではなく、結果ばかりを気にする。

余裕を知らないまま、中年期に入ってしまったのかなぁ。

と、話が脱線してしまった。

鉄道社会が衰退するのに逆行するかのように

秋の格安きっぷ「鉄道の日記念・JR全国乗り放題きっぷ」は2012年に画期的な?改編をした。

それが「秋の乗り放題パス」。

期間は同じ鉄道の日を中心にした前後の土日にかかる16日間。

値段は9,180円から7,500円。あっ、今は消費税が8%になったので、7,710円。

一気に値下がりした代わりに、ある条件がついた。

購入時に使用し始める日にちを指定し、その日を含む連続する3日間であること。
使えるのは一人だけ。
(記名ではないので、リレーのように他人に譲ることはできる)

日にちが特定される事と飛び飛びで使用できないということで、
改悪だという意見もあった。

私もそう思った。

確実に3連休を取らければならないのはハードルが高かった。

それでも 2012年、2015年と利用してみた。

それなりに楽しい旅はできたけど、使いにくいなぁという印象はあったかなぁ。

鈍行電車ありきの旅になってる感もあった。

今回は3回め、しかも10日前に決まってバタバタと計画した旅行。

2泊の宿を予約し、プランを幾つか出して試行錯誤をした。

結果、鈍行パスならではの利点と特性を生かした旅が出来たかな。

と思う。

鈍行でのんびり車窓を眺め、睡魔がきたら居眠りをし、時にパンをかじり、ネットに興じ、
そして、堂々巡りのことを考える。

鉄道旅の楽しみを再認識した3日間。

やはり、線路は続くよ何処までも~って、いい。

具体的な旅の内容は明日から~


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