☆泉屋博古館 サイト
新収蔵品お披露目展Ⅰ『はんなり春のしつらえ -花の絵画と茶道具とともに』 ※5月15日(日)まで
北村美術館の入口でポスターを撮影した時に気になった。
トナリに仁清の扇流し文様のお茶碗が写り込んでいる。
館内でもらったチラシにも確かに写っている。
なぜだろう?
このお茶碗は湯木美術館の所蔵だ。
しかも、現在の湯木美術館の展覧会展にて公開中。(湯木美術館のポスターにも写っている)
気になるなぁ。
北村美術館の受付で預けた荷物を受け取る際、「次はどちらへ?」と訊かれた。
「楽美術館へ行くつもりだったんだけど、泉屋さんも気になるからそっちへ寄ろうかと。。。」
「えっ。反対方向ですよー」
確かに。
それはわかっている。
泉屋へ寄って、また循環バスで今出川通へ戻って来るか、もしくは南下して野村美術館へ行くか。
出たとこ勝負だ
東山方向へ向かうに乗った。
バックナンバーリストによると、泉屋博古館は茶釜展以来1年半ぶりの訪問。
(そんなに間隔が開いた気がしない)
先に青銅器展を見学。
東京の根津美術館も青銅器コレクションが充実しているけれど、こちらはその上を行く。
もっとも、青銅器についてはよくわからない。
4年前の春に出光美術館の展示解説で「青磁の面白い形は青銅器の形状を模倣した~」という解説を聴いて→参考こちら
トーハクで兵馬俑展とか鑑賞して、ようやっと青銅器の魅力を少しだけ理解するようになった。
でも、まだ「?」なので、さらっと見て解説資料もらって出てきた。
そして、奥の「はんなり~」展。
放送はもう終わってしまったけれど、『あさが来た』効果が。
特別出品ということで、加島屋広岡家伝来の紅葉呉器茶碗が展示されていた。
鴻池家と平瀬家にも同じような紅葉呉器茶碗が伝わったそうで「浪花の三名物」と呼ばれるそうな。→解説
と、わざわざ書いたのは、最近同じような紅葉呉器茶碗をほかで見たような気がする、から。
(blogで検索しても出て来ないなぁ)
広岡家のものだったかしら?
思い出せないまま、お茶碗と向き合う。
ありきたりだけど、大きくて立派。
斜めの紅い模様がステキ。
ふっと、昔の加島屋は今の大同生命本社で、その隣は三井住友銀行(元・住友銀行)の本店。
あそこも昔は住友家の屋敷があった場所なのだろうか。
だとしたら、お隣さん同士?
とか、想像してしまうのも一つの楽しみ。
順路に従い、時計と反対回りに一巡。
最初はお花見の趣向。
梨地の蒔絵提重(←豪華なお重セット)
象彦(西村彦兵衛、大正時代)作の扇面謡曲の蒔絵会席膳と懐石道具一式。
背後の屏風「扇面散・農村風俗図屏風」ものどか。
江戸時代の春花図。少し、洋物っぽい。住友家の注文制作とのこと。
やたらと華麗な花鳥蒔絵脇取・菓子椀。
象彦造の三色刷毛目塗雪月花の縁高。
漆芸はやはり豪華だなー。てか、保存状態がめっちゃいい。(使っていたら、普通は色あせるのに)
感心しつつ、中央へ。
おぉ。
大名物の『松本船』だ。(砂張舟形釣花入) 『松本舟』じゃなくて、目録には「松本船」とある。
久しぶりの再会。 (『針屋舟』『淡路舟』と供に天下三舟)
妙喜庵伝来の一里鉦。 小さめの銅鑼。銅鑼をつってある建具が堆朱ですごく豪華。
中川浄益(明治~大正の代)の真台子。夕顔彫皆具。
大西浄長の鳳凰模様日の丸釜。
原羊遊斎作の椿蒔絵棗。 椿の絵は酒井抱一が下絵を描いたみたい。(書状も一緒に展示されていた)
そ、し、て。
扇流模様茶碗
説明書きを読んで
作者は「清水六兵衛」。
要するに「仁清写」
大正10年の京都東山大茶会のために実演制作したもので、
当時の洛東会会員に配布されたのだという。
ということは、“兄弟”がいっぱいいるわけ~?
「写」といっても、ようはコピー。模造品じゃん。
こういうのをポスターにでっかく載せないでほしー
隣には本歌不明のやはり「仁清写」の鳳凰模様茶碗。
でも、なんか現代的だなぁ。
扇流の茶碗も間近でみたら、やはり最近の作品~って感じがありありと。。。
というわけで、後は省略。
少し落胆気分。
でも、北村美術館と同様、過ぎ行く春を惜しむ楽しさも感じつつ、
ちょっと複雑な気分で館を後にした。
☆泉屋博古館バックナンバーリスト
2014年11月 特別展『茶の湯釜の美』(東京分館)
2014年9月 『茶の湯釜の美』
2012年11月 『住友コレクションの茶道具-近代数寄者の風流のこころ-』
2012年6月 『近代の京焼と京都ゆかりの絵画-受け継がれるみやこの美-』
2011年11月 『数寄者・住友春翠と茶-住友コレクションの茶道具と香道具-』
2011年5月 『住友コレクションの茶道具』
2010年1月 『春のよそおい』
新収蔵品お披露目展Ⅰ『はんなり春のしつらえ -花の絵画と茶道具とともに』 ※5月15日(日)まで
北村美術館の入口でポスターを撮影した時に気になった。
トナリに仁清の扇流し文様のお茶碗が写り込んでいる。
館内でもらったチラシにも確かに写っている。
なぜだろう?
このお茶碗は湯木美術館の所蔵だ。
しかも、現在の湯木美術館の展覧会展にて公開中。(湯木美術館のポスターにも写っている)
気になるなぁ。
北村美術館の受付で預けた荷物を受け取る際、「次はどちらへ?」と訊かれた。
「楽美術館へ行くつもりだったんだけど、泉屋さんも気になるからそっちへ寄ろうかと。。。」
「えっ。反対方向ですよー」
確かに。
それはわかっている。
泉屋へ寄って、また循環バスで今出川通へ戻って来るか、もしくは南下して野村美術館へ行くか。
出たとこ勝負だ
東山方向へ向かうに乗った。
バックナンバーリストによると、泉屋博古館は茶釜展以来1年半ぶりの訪問。
(そんなに間隔が開いた気がしない)
先に青銅器展を見学。
東京の根津美術館も青銅器コレクションが充実しているけれど、こちらはその上を行く。
もっとも、青銅器についてはよくわからない。
4年前の春に出光美術館の展示解説で「青磁の面白い形は青銅器の形状を模倣した~」という解説を聴いて→参考こちら
トーハクで兵馬俑展とか鑑賞して、ようやっと青銅器の魅力を少しだけ理解するようになった。
でも、まだ「?」なので、さらっと見て解説資料もらって出てきた。
そして、奥の「はんなり~」展。
放送はもう終わってしまったけれど、『あさが来た』効果が。
特別出品ということで、加島屋広岡家伝来の紅葉呉器茶碗が展示されていた。
鴻池家と平瀬家にも同じような紅葉呉器茶碗が伝わったそうで「浪花の三名物」と呼ばれるそうな。→解説
と、わざわざ書いたのは、最近同じような紅葉呉器茶碗をほかで見たような気がする、から。
(blogで検索しても出て来ないなぁ)
広岡家のものだったかしら?
思い出せないまま、お茶碗と向き合う。
ありきたりだけど、大きくて立派。
斜めの紅い模様がステキ。
ふっと、昔の加島屋は今の大同生命本社で、その隣は三井住友銀行(元・住友銀行)の本店。
あそこも昔は住友家の屋敷があった場所なのだろうか。
だとしたら、お隣さん同士?
とか、想像してしまうのも一つの楽しみ。
順路に従い、時計と反対回りに一巡。
最初はお花見の趣向。
梨地の蒔絵提重(←豪華なお重セット)
象彦(西村彦兵衛、大正時代)作の扇面謡曲の蒔絵会席膳と懐石道具一式。
背後の屏風「扇面散・農村風俗図屏風」ものどか。
江戸時代の春花図。少し、洋物っぽい。住友家の注文制作とのこと。
やたらと華麗な花鳥蒔絵脇取・菓子椀。
象彦造の三色刷毛目塗雪月花の縁高。
漆芸はやはり豪華だなー。てか、保存状態がめっちゃいい。(使っていたら、普通は色あせるのに)
感心しつつ、中央へ。
おぉ。
大名物の『松本船』だ。(砂張舟形釣花入) 『松本舟』じゃなくて、目録には「松本船」とある。
久しぶりの再会。 (『針屋舟』『淡路舟』と供に天下三舟)
妙喜庵伝来の一里鉦。 小さめの銅鑼。銅鑼をつってある建具が堆朱ですごく豪華。
中川浄益(明治~大正の代)の真台子。夕顔彫皆具。
大西浄長の鳳凰模様日の丸釜。
原羊遊斎作の椿蒔絵棗。 椿の絵は酒井抱一が下絵を描いたみたい。(書状も一緒に展示されていた)
そ、し、て。
扇流模様茶碗
説明書きを読んで
作者は「清水六兵衛」。
要するに「仁清写」
大正10年の京都東山大茶会のために実演制作したもので、
当時の洛東会会員に配布されたのだという。
ということは、“兄弟”がいっぱいいるわけ~?
「写」といっても、ようはコピー。模造品じゃん。
こういうのをポスターにでっかく載せないでほしー
隣には本歌不明のやはり「仁清写」の鳳凰模様茶碗。
でも、なんか現代的だなぁ。
扇流の茶碗も間近でみたら、やはり最近の作品~って感じがありありと。。。
というわけで、後は省略。
少し落胆気分。
でも、北村美術館と同様、過ぎ行く春を惜しむ楽しさも感じつつ、
ちょっと複雑な気分で館を後にした。
☆泉屋博古館バックナンバーリスト
2014年11月 特別展『茶の湯釜の美』(東京分館)
2014年9月 『茶の湯釜の美』
2012年11月 『住友コレクションの茶道具-近代数寄者の風流のこころ-』
2012年6月 『近代の京焼と京都ゆかりの絵画-受け継がれるみやこの美-』
2011年11月 『数寄者・住友春翠と茶-住友コレクションの茶道具と香道具-』
2011年5月 『住友コレクションの茶道具』
2010年1月 『春のよそおい』
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