裏山赤太郎~ゲイでエイズで、でも生きてくよ!~

ゲイとして生きて、50代でエイズを発症したけど、自分らしく生きていくことには変わりないないんだよってブログ。

HIV感染がわかったとき~1

2015-06-29 16:07:34 | 日記
30代後半くらいだろうか、
太い眉の凛々し顔立ちの紹介内科の医師は、
明らかに緊張とためらいの現れた表情で私に話始めた。

私は長期間に及ぶ、
ひどい下痢症状があり、
家の近所の町医者からその病院で
大腸内視鏡検査を受けるように紹介状を出されていたのだった。

「先日の内視鏡検査の際に、モニターで見た通り、
大腸から小腸まで、腸全体に炎症が出ていました。
・・・・で、原因ですが、
内視鏡検査の前に行った血液検査の結果から、
このためだと思われます。」

そう言ってボールペンの先で示された先にあった検査結果にあった文字は、
HIVの3文字だった。

医師の声を潜めて、こう続けた。
「いいですか、状況としてはたいへん深刻な状態です。
しかし、私はこの病気の専門ではありません。
この病院にも専門のドクターがいますので、
できるだけ早く専門医に受診して頂く必要があります。」

その時、私の頭の中にあったのは、
不思議と安堵とため息だった。

「ああ、やっぱり・・・・
でも、大腸癌でなくてよかった・・・・」
言葉にすると、そんな感じだった。

すぐに消化器内科の医師は看護士に、
血液内科の医師の予約を確認するように指示を出した。

看護士が内線で血液内科の予約を確認したが、
翌週まで外来はなく、
直近の診察日は予約がいっぱいで入れることができなかった。
その電話でのやりとりの最中の看護士の表情からも、
緊張感があり、事の重大さが伺えた。

結局、次の診察日の予約は取れず、
予約が空いたタイミングで診察をして頂くことになった。
看護士は、待ち時間が長くても、
必ず次の診察日に受診するように念を押された。

まずは、ご挨拶

2015-06-29 10:17:07 | 日記
はじめまして。
私はゲイです。
50代になってエイズを発症しました。

発症したときは、ほんとうにつらかった。

でも、今は元気です。
医療の進歩と、様々な援助によって、
健常者の方々と同じように生活しています。

それでも、いろいろと考えることはあります。

病気について

感染予防について

セクシャルマイノリティについて

恋愛について

セックスについて

そもそも、生きるってことについて

同じことで悩み、不安を抱えている人にとって、
自分らしく生きることに向き合う人にとって、
何か共有したり、ヒントになったりと、
役に立つことがあればいいなと思っています。

でも、あくまで私個人の視点で書くので、
同意できない人、
不快に思うこともあるかも知れません。

それでも、私は書くことに意味を感じています。
これまで私が経験してきたことが、
考えていることが、
読む方の何らかの「きっかけ」になればと思っています。

なんて偉そうなことを書いてみましたが、
たぶん下らない日常も書くことがあると思います。

それは、それでご愛嬌ってことでお許し下さいね。