例えばチーターなどに襲われて逃げ切ったにしても、チーターはその場では
まけたかもと思うなかれ・・爪でひっかいた傷はやがて化膿して行くことや、足に
傷を負った動物などが、餌にありつけずに憔悴し、それでも歩いていて、
もうふらふらで、夕暮れの頃に自らの脚を折り座り込んでしまった時の映像が
あって、座り込んで体を丸めるように首をしまう。これは何ともできないが
不覚にも涙がでそうになった。自らの命を悟りつつも精一杯生きようとしたことは
この数十分の映像でわかる。自然界の野生の動物は生まれたらすぐに起き上がろうと
するのは とても危険な世界だからだ。だからこそ、自分で地に腰を下ろすことは
精根尽き果てたということなのだ。翌朝早朝には、かすかに揺れ動いていた
胸部は動きを止めていた。