梅雨明けの中休み、異常に暑い日が続く。
(「寒がり体質」のオイラは夏の方がいいけど、いきなり暑いとダレるよね)
そんな日今や「総合の殿堂」とも言うべき「PRIDE 2005ミドル級GP」が開催された。
相変わらず業界の底から低調なプロレスを尻目に、すっかり市民権を得た感の「総合格闘技」。
特にこの「PRIDE」は出場する選手のネームバリューも高ければ、チケ代も高い。
(VIP席なんて100.000円だ。それでも売れてるらしい…)
ここまでこの「PRIDE」を盛り上げた立役者と言えば、誰あろう桜庭和志だ。
95年10月の「UWFインター」VS「新日本プロレス」の対抗戦でセンスの良さを見せつけた彼は
Uインター崩壊後、総合に本格参戦。
98年の「PRIDE2」より「見せて、勝つ」のIQレスラーの本領発揮し、大物格闘家に連勝。
何と言っても、彼の真価が発揮されたのは「最強」グレイシー一族との一連の戦いだ。
「400戦無敗」(信憑性には?)の、ヒクソンを筆頭に米国バーリ・トゥード大会では
圧倒的な強さを誇るブラジルの柔術一族。多くの格闘家がその牙城に挑み、粉砕された。
99年ホイラーを破った桜庭は、ホイスの挑戦を受ける。
結果は何と延長6Rの末、ホイスの兄ホリオンからのタオル投入。
「最強」を破ったグレイシーハンター、桜庭の誕生だった。
その後もヘンゾ、ハイアンとグレイシーを連破した桜庭が2001年、一人の格闘家に敗戦。
ヴァンダレイ・シウバだった。
その後、2戦していずれもドクター・ストップ、KO負け。
桜庭の時計は、恐らくここで止まったままだ。
シウバへのリベンジを果たさない限り、前には勧めない。
しかし。シウバはミドル級最強とも言われ、日本人格闘家をことごとく粉砕。
怪我で去年の暮れの対戦回避を余儀なくされた桜庭には今回の、
ミドル級トーナメントを制して勝ち上がる以外に、シウバへの挑戦権を獲得する道はない。
4月の開幕戦では1R38秒KOと言う、何と305日振り勝利で幸先よいスタートを切るかと見えた。
そして2回戦。相手はヒカルド・アローナ。アブダビ・コンバット(注:UAEの王子が
格闘技好きでその主催による寝技世界一決定戦)で3回優勝を誇る、今回のトーナメント優勝候補。
だが、グレイシーを完封したサクなら…との下馬評。
そして、桜庭は今回コンディションも好調で、桜庭有利な流れだった。
結果は2Rの桜庭側からのタオル投入によりTKO負け。
正直、サクの「最後まで闘う」という意志だけは立派だが、惨敗だった。
1Rから、アローナにタックルをつぶされ、ひざ蹴りを食らう。
何度もドクターのチェックが入るが、試合続行。
しかし、誰の目にも勝敗は明らかだった。晴れ上がり、流血する顔面。
まともに入った蹴りで目尻をカットし、そこを抉られるという
地上波一般視聴者が凍りつくような醜態。もはや、力の差は歴然だった。
「総合」の流れは早い。36歳の桜庭が、今回26歳のアローナにリベンジする事は難しい。
技のキレ、スピード、技術。すべて、アローナの方が上回っていたからだ。
こうなると、もはやシウバとの再戦もエキシビジョン的な方向になってくる。
それほど、今日の桜庭のダメージは深いだろう。
日本人が「総合」の場で勝てなくなってから、久しい。
今や、ヒョードル、ミルコ、シウバを倒せる日本人格闘家など皆無に等しいと言われる。
圧倒的なパワーや技術、身体能力、そして大会にかける意気込み…と、
全てに大いなる差があるのだ。
桜庭が身体を張って、盛り上げた「PRIDE」は今や外国人天国。
その現実を、今宵は彼が身を持って示してくれた。
勝負の世界の非情さを改めて思い知った暑い夜だった。
(「寒がり体質」のオイラは夏の方がいいけど、いきなり暑いとダレるよね)
そんな日今や「総合の殿堂」とも言うべき「PRIDE 2005ミドル級GP」が開催された。
相変わらず業界の底から低調なプロレスを尻目に、すっかり市民権を得た感の「総合格闘技」。
特にこの「PRIDE」は出場する選手のネームバリューも高ければ、チケ代も高い。
(VIP席なんて100.000円だ。それでも売れてるらしい…)
ここまでこの「PRIDE」を盛り上げた立役者と言えば、誰あろう桜庭和志だ。
95年10月の「UWFインター」VS「新日本プロレス」の対抗戦でセンスの良さを見せつけた彼は
Uインター崩壊後、総合に本格参戦。
98年の「PRIDE2」より「見せて、勝つ」のIQレスラーの本領発揮し、大物格闘家に連勝。
何と言っても、彼の真価が発揮されたのは「最強」グレイシー一族との一連の戦いだ。
「400戦無敗」(信憑性には?)の、ヒクソンを筆頭に米国バーリ・トゥード大会では
圧倒的な強さを誇るブラジルの柔術一族。多くの格闘家がその牙城に挑み、粉砕された。
99年ホイラーを破った桜庭は、ホイスの挑戦を受ける。
結果は何と延長6Rの末、ホイスの兄ホリオンからのタオル投入。
「最強」を破ったグレイシーハンター、桜庭の誕生だった。
その後もヘンゾ、ハイアンとグレイシーを連破した桜庭が2001年、一人の格闘家に敗戦。
ヴァンダレイ・シウバだった。
その後、2戦していずれもドクター・ストップ、KO負け。
桜庭の時計は、恐らくここで止まったままだ。
シウバへのリベンジを果たさない限り、前には勧めない。
しかし。シウバはミドル級最強とも言われ、日本人格闘家をことごとく粉砕。
怪我で去年の暮れの対戦回避を余儀なくされた桜庭には今回の、
ミドル級トーナメントを制して勝ち上がる以外に、シウバへの挑戦権を獲得する道はない。
4月の開幕戦では1R38秒KOと言う、何と305日振り勝利で幸先よいスタートを切るかと見えた。
そして2回戦。相手はヒカルド・アローナ。アブダビ・コンバット(注:UAEの王子が
格闘技好きでその主催による寝技世界一決定戦)で3回優勝を誇る、今回のトーナメント優勝候補。
だが、グレイシーを完封したサクなら…との下馬評。
そして、桜庭は今回コンディションも好調で、桜庭有利な流れだった。
結果は2Rの桜庭側からのタオル投入によりTKO負け。
正直、サクの「最後まで闘う」という意志だけは立派だが、惨敗だった。
1Rから、アローナにタックルをつぶされ、ひざ蹴りを食らう。
何度もドクターのチェックが入るが、試合続行。
しかし、誰の目にも勝敗は明らかだった。晴れ上がり、流血する顔面。
まともに入った蹴りで目尻をカットし、そこを抉られるという
地上波一般視聴者が凍りつくような醜態。もはや、力の差は歴然だった。
「総合」の流れは早い。36歳の桜庭が、今回26歳のアローナにリベンジする事は難しい。
技のキレ、スピード、技術。すべて、アローナの方が上回っていたからだ。
こうなると、もはやシウバとの再戦もエキシビジョン的な方向になってくる。
それほど、今日の桜庭のダメージは深いだろう。
日本人が「総合」の場で勝てなくなってから、久しい。
今や、ヒョードル、ミルコ、シウバを倒せる日本人格闘家など皆無に等しいと言われる。
圧倒的なパワーや技術、身体能力、そして大会にかける意気込み…と、
全てに大いなる差があるのだ。
桜庭が身体を張って、盛り上げた「PRIDE」は今や外国人天国。
その現実を、今宵は彼が身を持って示してくれた。
勝負の世界の非情さを改めて思い知った暑い夜だった。