ガミラス艦隊最後尾に付けた宇宙戦艦ヤマトは、下方へと駒を進めた。
戦術長席から指揮を取る南部の命令が飛ぶ。
[上部八連装ミサイル発射菅(煙突ミサイル)開け!]
[第一主砲、右15度旋回、仰角45度、射撃レーダー同調!]
[続いて第二主砲、左15度旋回、仰角45度、射撃レーダー同調!]
[同じく第三主砲は仰角45度、射撃レーダー同調、第一、第二主砲発射後に射撃開始せよ!]
[各主砲搭、準備よろし!]
[続いて、艦首、艦尾空間魚雷全門開け!]
[弾頭に星籍不明艦隊のエンジン音入力!]
[艦首、艦尾の順で発射せよ!]
[……戦術長。全12門の空間魚雷をホーミングですか?星籍不明艦隊の何れの艦の音紋を入力するのですか?]
[北野。星籍不明艦は何隻か?]
[小型戦闘艦=50隻。巨大戦艦=1であります。]
[ならば、そう言う事だ。近い順に捉えた順に、空間魚雷が勝手に喰らい付く。]
[り、了解。]
北野は驚き顔を覗かせながら復唱した。
同時に島はヤマトの速力を毎秒3宇宙ノットづつ上げてゆく。
宇宙戦艦ヤマト新たなる旅立ち外伝
◇追憶の戦士◇
第七話
[総統!デスラー砲艦射出完了!]
[うむ。]
[コントロールを続けろ。]
[了解!]
[タラン。第一空母から攻撃機を発艦させ、陽動撹乱させろ。]
[我、ガミラシアは※ドルシーラ急降下爆撃機を発艦。物質転送波座標入力。]
[ドルシーラ急降下爆撃機発艦後、ツヴァルケ・ブースターを発艦させよ。]
[了解!]
※改・ドルシーラ急降下爆撃機=ドルシーラ急降下爆撃機
元であるドルシーラ爆撃機を一回り小型化し、再設計された機体。
機体形状はスヌーカーに近い。
スヌーカーの胴体下部に(大型空間魚雷又は亜空間魚雷)を搭載可能にした機体。
【ガミラシア艦載機:改・ドルシーラ急降下爆撃機】
[ドルシーラ急降下爆撃機発艦完了!]
[うむ。]
[物質転送波システム起動!]
[座乗入力!デザリアム巨大戦艦ブリッジ上空!]
[転送はじめ!]
ガミラシアブリッジのサイドに装備された物質転送波システム基2基から送射される蒼白い光の環。
その環は次第に数を増し、機体を包み込める程に成長、入力された座標へと機体を瞬間移動(ワープ)させた。
[続いて、ツヴァルケ・ブースター発艦!]
[ブリッジを失った艦(ふね)など、放って置いても沈むしか道は残されていないのだが、イスカンダルを攻撃した罪を償わせばならん。]
[座乗!デザリアム巨大戦艦後部推進機!]
[残った艦隊はデスラー砲艦で仕留める!]
◆◆◆◆
[マザー。エンジンを始動。]
[カシコマリマシタ。]
[陛下。波動波生命体=守が話したがっています。]
[可視化通信なさいますか?]
[……解りました。可視化して下さい。]
モニタに投影される守。
[……スターシャ。俺は生きているのか?はたまた記憶(メモリ)だけの存在なのか?]
[守。あなたは生きています。]
[今は仮死状態です。]
[確かに守。あなたの記憶(メモリ)はヤマトのコアと融合しました。]
[ですが、あれはあなたのコピーの波動と記憶。]
[こうして、わたくしと会話しているあなたがオリジナルの守。]
[今は理解しにくいでしょうが……。]
[……わたくしの命と引き換えに守。あなたは完全に生き返ります。]
[愛娘サーシャと地球人類、ガミラス人をいえ、この宇宙に散らばる知的生命体を救済して下さい。]
[……スターシャ!?]
[スターシャ!!]
スターシャは自身の思いを告げると、可視化された守との会話を終了させた__。
第八話(第七話②)へ
つづく。
この物語りは(オリジナル)でありますが、今年の冬公開予定、劇場版[宇宙戦艦ヤマト2205新たなる旅立ち]の二次創作です。
使用している挿し絵的画像はイメージです。
つづく。
この物語りは(オリジナル)でありますが、今年の冬公開予定、劇場版[宇宙戦艦ヤマト2205新たなる旅立ち]の二次創作です。
使用している挿し絵的画像はイメージです。
※この物語りに登場するメカで、ツヴァルケ・ブースターは現在、ワンオフで製作中(^^)