深海生物研究者の日常

思いついたときに思いついたことを書きます

図に苦戦中

2010-01-09 17:59:51 | 日常,つぶやき
相変わらず,論文のfigure作りに苦戦しています.マイナーな生物のために,ステージや解剖図を理解してもらいにくいだろうということで大きな写真や概略図を駆使していろいろとやっています.そのせいで図の枚数が増えてしまい,どのようにfigureを区切るのがいいのかいろいろと相談しています.ボスに「ギボシの切片見せられても全然わかんねぇ」といわれてしまい,ちょっとショックです.そもそも図をぱっと見ただけで理解してもらうのは無理だと思っていたので,本当に図の説明も読まずに理解してもらえるような図を作れるのかかなり懐疑的です.能動的に理解する気が無い人にも理解してもらえる必要があるのかということに関して,ちょっと認識に差があるようです.理解してもらうことはもちろん大切なのですが,説明を読まずにギボシの内部形態が理解してもらえるのかということにはかなり疑問があるのです.僕は図と文章を比べて理解出来ればいいと思っていたのですが,多くの人はそうは思っていないそうなのです.一般の人ではなく研究者が読む論文なのだから,ある程度能動的になってもらいたいと内心思ってしまいます.マイナー生物を研究する上でこの辺りは避けて通れないことなのでしょう.
figureが増えるのは別にいいのですが,1つのステージで写真や模式図が多くなると,1figureにつき1ステージとなってしまい,時系列を1つのfigureで示せなくなるのが痛いです.しかも,2つのfigureを比べながら読むのは嫌だとか言われるし.とりあえず,優先するものを変えた2つのfigureシリーズを作って,どっちがいいのかを決めることになりました.ちなみになんでこんなにへこんでいるのかというと,5日前くらいに言われたように直したら,「それじゃあ分かりにくよね」と言われてしまったからです.これも研究の世界ではよくある話です.
あと,きちんと理解は出来なくても,直感的になんとなくわかった感じになる図を作る必要があるそうなのです.

同期,見せ方

2010-01-07 00:26:57 | 日常,つぶやき
昨日は,一昨年の夏に海外の大学院に入学した同期がラボに遊びに来ていて,いろいろと話を聞きました.
飲みながら話をすると「変わらないな」とも思ってしまいますが,この1年半の間に,日本では得ることの出来ない経験を積んで,人間としてかなり成長しているのでしょう.研究に関してはまだラボローテーションが終わったばかりで,本格的にはじまったばかりでした.今後研究の話もいろいろと聞けるのではと楽しみにしております.結構同じようなことに問題意識を持っており,かなりたのしく話をすることができました.彼のような同期を持ったことを誇りに思うと同時に,お互い刺激をしあって成長していきたいです.

今書いている論文はちょっとその辺を意識した論文なのですが,ギボシの内部形態が一見難解であるためにボスとどのように見せるかをいろいろ相談しながら,図をいじっています.僕は見た瞬間にわかるんですけどね.さすがに.ストレートに頭の中に入っていくかどうかが,reviewingのときに重要だそうです.理解されず意味のわからないコメントをされたり,なんくせつけられたりするのを防がないといけません.もちろん読み手にとってやさしい論文を書くということが一番大切なのですが.

勝てないからルール変えて

2010-01-04 19:39:42 | 日常,つぶやき
http://www.zakzak.co.jp/sports/etc_sports/news/20100104/spo1001041622003-n2.htm
と渡辺が言っています.

よくいるよね.ヒーローが出てきたら,僻んで「ルール変えろ」,「意味がない」とか言い出す人.

4区と5区の距離を元に戻しても,今回の東洋の優勝は変わらないでしょ.それだけの安定感がありましたよ.きちんとレースをするチームでした.東洋のメンバーに失礼です.早稲田だって6区で2分くらい詰めて,そのあと各区間1分くらいずつ詰める予定だったのでしょ?不可能な数字ではないです.6区でつまづいて,予定通りにいかなかったからって.山梨だって復路のメンバーがキロ3分で走っていれば逆転しています.3分10秒かかってるから,3分5秒で走っていた東洋と差が広がったんです.一人旅で3分ちょっとで走れる選手が10人以上いるのが東洋の強さです.5区で勝負が決まったわけではありません.強いて言うなら,5区に実力のある選手を配置できた東洋の選手層の勝利です.
あと,今回の総合タイムは全盛期の駒沢に比べると遥かに遅いんです.彼らなら5分差をつけて東洋に勝っています.

世界で戦うには多様な土壌が必要です.なので10区間のうち1区間くらい山登りがあってもいいじゃないですか.というか出雲と全日本を入れたら20分の1くらいですよ.インカレもあるし.いろいろなロードレースもあります.平地で強い人間が育つ土壌は十分にあります.

ケニアやエチオピアの選手はクロスカントリーで鍛えていますが,どうなんですかね?彼らは山は苦手なんですかね?
結局どんなコースでも走れるんだと思います.
柏原は出雲でも全日本でも外国人についで区間2位で走っています.世界で戦うにはどんな環境も,どんなレースも苦にしないランナーにならないといけないんじゃないでしょうか.
今井が平地だとパッとしないのが印象に残ってしまっているのでしょうか?


2010その2

2010-01-03 20:47:47 | 日常,つぶやき
とりあえず今年どんな感じになりそうかを書いておきます.
まず,去年はいろいろなことがありました.
EMBOのサマーコースに参加して,今のEvoDevo界をリードする研究者と2週間も一緒に過ごしたのはとても貴重な経験でした.そして,そのあとイギリスでのミニミーティングで恐竜少年だった僕がもっとディープな無脊椎の世界に興味を持つきっかけとなった2人のうちの一人,Simon Conway Morrisと隣の席でディナーを食べ,バーで話を出来たのも感動的でした.
気がつけば去年は英語の発表しかしていなかったり,世界を意識する上では非常に進展のあった年でした.

そして今年はかなりのターニングポイントになるのは間違いありません.

ポスドクで何をやるのかを決めなくてはなりませんし,そもそも自分のやりたいことが出来るかどうかもわかりません.来年の春には,ただの歯車になっている可能性もあるわけです.そうならないためにも今年の春や夏に申請するグラントをなにかしらでもいいから取らないといけません.そのために今年は年末も寝ずに実験をしていたわけです.つまりは悪あがきです.再現性のあるデータは取れたので,文献をもう一度整理して,1月中には投稿したいです.

つーかそもそも研究続けるのか?
この辺はいろいろ秘密です.

今年の間にD論を書いて,予備審も済んでしまうわけなのですが,それまでに博士としてふさわしい人間になっていなくてはなりません.これがまだまだ僕には遠いです.うちの専攻は1本国際誌に論文を出していれば審査を受けられるのですが,現状は1本ありさえすれば誰でも博士を取れてしまっています.つまりボスの言う通りに実験をやって,ボスが書いた論文で博士を取っている人を大量生産しているのです.つまりうちの大学の博士という学位に,うちの大学の教員達はなんの責任もプライドも持っていないのです.D論審査も参考のためにいくつか聞きに行きましたが,完全にただの儀式でした.もちろん大変優秀で感動するような仕事内容でプレゼン,質疑もすばらしかった人もいます.でもDを取れるのってそういう人だけでいいんじゃね?っていうのが僕の考えなのです.そしてそのレベルと自分の現状にあまりにも開きがあるのです.これまでの自分の成長曲線を考えて,あと1年でそこまで達することが出来るのか?そこまで達していないのに論文があるから出なよと言われて出るようなことだけは避けたいです.

そんなことを考えながらとりあえず,来週には下田に行かなくてはいけないので,それまでにこちらでしか出来ない実験を急いでやっています.結局目の前のことを片付けるので精一杯なのです.

2010

2010-01-02 16:04:52 | 日常,つぶやき
こんにちは,今年もよろしくお願いします.

年末年始について

ガキ
クラウディアがいい味出してましたね.一人で馬鹿笑いしていました.
ただ何年も続いているとフレッシュ感を出すのが大変ですよね.
温泉旅館,ハイスクール,警察のときはもっとわくわく感があったのですが,だんだん展開が予想できるようになってしまいました.

ニューイヤー
やはり日清が強かったですね.中電もおもったよりがんばりました.岡本が順調に成長しているのが今後非常に楽しみです.
5区が終わった時点で,コニカミノルタが勝つと思ったのですが,不調の松宮はともかく,坪田があそこまで伸びないとは思いませんでした.徳本もそうですが,やはり衰えてきているのでしょうか.安定しているかもしれないけど,勝負という感じではありませんでしたね.2分45くらいで入って,ぐんぐん押していくというレースを期待したのですが.

天皇杯
サンフレACLがんばれ!!

箱根
柏原はほんとにすごいです.彼のいいところはトラックも速いところですね.今年は27分台と出して,世界と戦えるようになってほしいものです.復路の戦力がどんなかんじなのか把握していないのでなんとも言えませんが,松本が補欠になっていたので,彼を何区で使うのかが注目ですね.9区がいいかな.