深海生物研究者の日常

思いついたときに思いついたことを書きます

仕分け

2009-11-18 21:01:04 | 日常,つぶやき
様々な研究者の方が話題にしていて,僕の入っている若手研究者のメーリスでも話題になっています.
同期のブログで知ったのですが,natureでも話題になっています.→こちら

仕分けにかけられた時点で,削減されるのは分かっていましたが,なんだか理由がひどいですね.まったく何も分かってなく,とにかくそのときとっさに思いついたことを言って,削減にしているのでしょう.

特別研究員制度については
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【特別研究員制度】
・昭和60年から実施され、支援対象人数が毎年7,000人にも上っているが、支援を
受けた者について、追跡調査などにより、成果の検証がなされているか。
・支援人数を増やしてきた結果、本来民間で活躍できた博士研究員 (ポストドク
ター)が、そうした機会を逸することになっていないか。
・本事業のほかにも、大学の研究費等により優秀な若手研究者を雇用することが
可能であり、本制度の対象は、極力絞り込むべきではないか。
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まぁ最初の指摘は必要なことだとは思います.ただ,こういうものは精鋭少数ですので,活躍している人が少ないからといって減らしていいものでもないと思います.裾野を広げることが大切です.
博士課程の学生のなかでもらっているのは6.3%らしいのですが,よくこんなこと言えますね.
あと2つ目はまったく逆ですね.経済的な支援がないから皆民間に就職するのです.
3つ目は,なんというか,研究者と研究の多様性とかを何も考えていませんね.自分のお金でないと自由な研究はできないんですよ.歯車になってしまうわけです.あと,一部の優秀な研究者は雇用できてもその他はどうなるのでしょうか?ダメな研究者も助けてくれと言っているわけではなく,どこの世界でもやはり順位はついてしまうものです.

ロケット開発などの先端研究なども”ビジネスに繋がるのか?”の一言で一蹴されていました.

この仕分けがどのくらい実際の予算に反映されるのでしょうか?
その結果次第では,民主党政権下では基礎研究はご遠慮下さいということになるのでしょう.