pinのかけら

人生ってながい…

no-ra

2007-12-23 | 子猫の物語
昨夜から今朝にかけての寒さは、今年一番でした。
軒下の猫ちゃんの寝床には、ホカロンをふたつ入れ、ケージには、ビニールシートをガムテープでとめテントのようにして、すっぽりとかぶせました。
それでも、冷たい雨音を聞いていると“寒いだろうなぁ”と気になって仕方ありませんでした。
“リビングに入れるのはまずいよなぁ…玄関の中ならいいかなぁ…邪魔だとか、なんで家に入れるんだ!とか言われちゃうかなぁ…”
さんざん迷ったあげく、結局は家に入れてあげることができませんでした。

朝、シートをそっとめくって、いつもどおりの元気な姿をみてホッとしました。



その昔、私が小学生だった頃、近所の家のプロパンガスの置き場に一匹の猫が住み着きました。
私と何人かの友達が、おうちの人に「飼いたい!」と訴えましたが、みんな却下。
仕方ないので、私たちは、ボロ毛布や餌を運んだりして、その場所で世話をしていました。

ある日、“ロロ”と名付けられたその猫は車に轢かれてしまい、後ろ足に大けがをしてしまいました。
轢いてしまった人は、ロロを病院に連れて行ってくれ、数日分の薬をもらってくれました。
が、小学生の私たちに、その後の病院通いをさせてあげることはできません。
ロロは、動かなくなってしまった後ろ足を引きずって歩くので、傷口はすれてどんどんひどくなっていってしまいました。
「ロロ!動いちゃだめだよ!!」
でも、私たちには、どうすることもできませんでした。
そのうち傷口にウジがわき始めました。
生きた体にウジがわくなんて、それはショックで恐ろしいことでした。
でも、やっぱり私たちには、どうすることもできなかったのです。
そして、だんだんと衰弱していったロロは、私よりずっといっしょうけんめいに看病していた友達に見守られ、天国に旅立ちました。
「ごめんね、ロロ。なんにもしてあげられなくって・・・」心の中でつぶやきながら、
“私が大人になって、自分のお金を持つことができるようになったら、私はかわいそうなノラちゃんをぜったい助けてあげよう!”そう思いました。


大人になった今、私はまたノラちゃんを世話しています。
子供の頃には、してあげることができなかった病院にも連れて行ってあげられています。
ケージにいれて、ちゃんと治療をしてあげられています。
が、その一方では、家の中に入れてあげることを躊躇する、小学生の頃とたいして変わらない自分にちょっと情けなくなったりもします。

娘が“私が社会人になって自立してひとり暮らしとか始めて、ノラちゃんをみつけたりしたら、ぜったい放っておいたりしない。だから、家の中ノラちゃんだらけになるかもしれない…”なんて言ってました。
あの頃の私と同じだな…って思いながら、うんうんって聞いていました。
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2 コメント

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Unknown (いし川)
2007-12-25 02:31:11
pinさんは心優しい方ですよ。

子猫ちゃんだってちゃんとわかっています。

ロロちゃんだって感謝していると思います。


優しい娘さんをもって幸せですね。。
返信する
いし川さんへ (pin)
2007-12-27 00:04:58
ありがとうございます。
来年の年賀状の片隅に「里親募集」のコメントと写真を入れてみました。
誰か名乗り出てくれるでしょうか・・・
返信する

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