今から43年前の12月、「マルゼン」からサブマシンガンのエアーガンが発売になりました。
その名も「KG9」です。
こんな銃ですが、







真鍮のインナーバレルが長く伸びていますが、これは、前のオーナーが何かのバレルを差し込んで改造したもので、廃棄するのならいただきますという事でもらってきた物です。
もう何年もほったらかしだったので、レシーバーが錆びだらけです。
この「マルゼン」の「KG9」ですが、発売当初、アッパーレシーバーが鉄の板をプレス加工した製品でした。
なので、

「おじゃる丸」のマグネットがくっ付きます。
これは「警察に突っ込まれるネタを作るような物」という事で、後にプラスチック製に変更されました。
初めてこの鉄板のレシーバーを見た時、「これはヤバそうだから買わないでおこう。」と思いました。
「多分、警察から回収命令が来るのでは?」と思ったのですが、エアーガン協会の方からか?自主規制という事で、警察から指摘される前に鉄板からプラスチックに変更されました。
なので、この鉄板のレシーバーを付けた「KG9」は、警察の指摘が無かったので所持していても大丈夫のようです。
そして、この銃は「カートリッジ式」のエアーコッキング式」です。

カートリッジは29発装填できます。

プラスチック製のカートリッジにBB弾を込めて、マガジンに装填します。


銃にマガジンを装填したら、大きなボルトハンドルを後方に引き、「カチ」っと音がしたらピストンがコックされます。
そうしたら、ボルトハンドルを離し、マガジンのカートリッジを薬室に装填します。
その後、引き金を引くと、「バス!」っと音がしてBB弾が発射されます。
ピストンをコッキングするのに、結構力が必要なので、さぞパワーが有るだろうと思ったのですが、

初速は、57,8m/sでした。
どこかエアーが漏れているのかと思い、銃口を指で塞いで引き金を引いてみたら、「ボス!」と鈍い音がし、指を離すと止まっていたピストンが、「ストン」と前進しました。
ピストンやシリンダー、バレルの機密はかなり高い様です。
スプリングは強いし、これは、シリンダーの空気容量が少ないのではないかと思います。
カートリッジ使用なので、命中精度はあまり期待できないかもと思いましたが、

0,2gのBB弾で、5メートルの距離から撃った結果ですが、右下の着弾は2発当たっている様です。
カートリッジを使用しているので、カートリッジ一つ一つのゴムパッキングの硬さで弾の飛びが違い、どうしてもバラつくのは仕方がないですね。
しかし、撃った後、ボルトを引いて空の薬莢が飛び出すのはやはり楽しいですね。
床にカートリッジがバラバラ落ちて、実際の射撃場の床の様です。
鉄砲好きにはたまらない光景ですが、この後散らばったカートを拾わなければならないんですね。
これが面倒ですが。
KG9は前のオーナーがインナーバレルを伸ばしていますが、カッコ悪いのでカットして通常の長さにしてみようと思います。
パイプカッターで切断してバリ取りし、どのくらい初速が落ちるか?集弾性が変わるかどうか、試してみようと思っています。
また加工できたらその様子をアップします。
この「KG9」ですが、マルゼンから発売された時、サバゲで使用する人がたくさんいました。
独自に改造して、ポンプ式にしたら、マルゼンもポンプ式の製品を出しました。
MGCのセミオートハンドガンが発売されると、それに準じて、バレル後退式のセミオートガスガンにもなりました。
フルオートがブームになったら、BV式のフルオートも発売されました。
その後、ガスブローバックタイプも発売されて、超ロングランの製品になっています。
外観を見ても、


本物っぽい刻印が入っています。
実物もこんな安っぽいプラスチック製のロアレシーバーなので、結構リアルな仕上がりです。
そしてアッパーレシーバーが鉄板のプレス加工なので、サビまでリアルです。
本物は民間用として販売されていた様で、セミオート専用だった様です。
こんな安っぽいサブマシンガンですが、アメリカの実銃はセミオート専用で、ハンドガン扱いだそうです。
安っぽい銃ですが、マルゼンから発売されて大ヒットした銃です。
カート式の時は、カートキャッチャーを取り付け、カートリッジを無くさない様に皆加工していましたし、ポンプ式の加工をしたり、いろんなカスタムがサバゲフィールドで見られました。
しかし、ノーマルでこんなローパワーだったなんて知りませんでした。
この銃身を短くしたらどのくらいパワーが落ちるのか?案外パワーが上がったりして?
試してみます。